前回まではwiki参照
餌付け注意
「なぁ、これ食べるか?」
彼はパンを一つオレに差し出して、自分もかぶりついて見せた。
オレも真似してかぶりついた。
やわらかい…!?…真ん中甘いっ
後からそれはアンパンだということを知ったけど、
そのときは初めて食べた甘い食べ物を夢中になって食べた。
一つ食べ終わるともう一つくれた。おいしいっおいしいっ……んうっぅ苦しいっなにこれ…
「お、おい大丈夫かっ?」
彼は慌てて牛乳パックのストローをオレに咥えさせて背中を擦ってくれた。
飲み物が喉を通り、胸のつかえが取れた。
「ふぃぃ〜」
「慌てて食べると、喉に詰まって危ないぞ。」
「あんぱん、おいしいけど…あぶない…」
「ゆっくり食べたら大丈夫。」
「じゃあ、危なくない。おいしい。」
オレは最後の一つになったアンパンを横目で見た。
「それも食べていいぞ、そんなにおいしいって言いながら食ってるの見るの面白いしな。」
「いいのっ?」
オレは三つ目のアンパンを食べ始めた、詰めないようにゆっくりと。
おいしいのもゆっくり続く。
ほんわかあったかい気持ち……これはなあに?