阿部「三千世界の烏を殺し」

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※阿部獣化注意、　　しばらくエロなしピョア全開注意

阿部君がいなくなったあの日、オレの背中にくっついていたふかふかのあたたかいものは阿部君
だったのだろうか。
ドアからすり抜けていった黒い紐は、見間違いではなく阿部君の体の一部だったのかもしれない。
そして、おそらく鍵を開けることができずに窓を割って外に出た。
ガラスで怪我しなかったか、追われている時に傷つけられなかったか気になる。
今阿部君のいるところが知りたい。
オレはＴＶ局や新聞社に電話して豹の行方を調べた。
いくつかの部署に回されてようやくわかったのは、今は近くの動物園で保護されていることと、
健康状態に問題がなければ、豹をほしがっている他の動物園に移送されることの２つだった。
阿部君に会いたかった。
たとえ姿かたちが変わっていても、それが阿部君だとわかる証拠みたいなものがあればいいのに。
そして、もし本当に阿部君が豹になってしまったのだとしたら、もうオレのことがわからなくな
っているんじゃないかって不安もある。
誰に話すこともできないし、もし話せたとしても信じろって言う方が土台無理な相談だ。
オレは雑然とした勉強机に突っ伏して、はぁ…とため息をついた。
（ここだけ２行空白にして下さい）