花井「ネラウ!ミハシアナ・ネラウ!」

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340ソレナンテエローゲ
前回はwikiで

小道を担任の栄口先生に預けに行った慎一の後ろ姿を見送り、
瑠里は廉を肘で小突きながら言った。
「成人の儀式は慎一でするんでしょ?」
「ま、まだ…そんなのわからない…よ…。」
「んもぅ、しっかりしてよっ次期王候補筆頭が16にもなって
成人すらしてないなんて、お笑いぐさよ!」
「瑠里、声おっきいよ…」
「無詠唱防音障壁α…これも特訓しないとね」
「…瑠里が王候補なら良かったのに…」
「レンレン…王になれなかった候補は消される事を…まさか忘れてなんていないよね?」
「それでも…それでもっ、オレは大好きな人を手にかけるなんて、ム…ムリだっ!!」
廉は瑠里の作った障壁から走り出て、慎一の腕を取り引っ張った。
「は、早く行かないっと遅刻しちゃいます…よ〜。」

後ろから二人を見つめる瑠里が小さく呟いた言葉は、
障壁の膜に当たって消えた。