※エロ無し
隣り合った尻は男のもののはずなのだが、目を閉じてその感触だけを味わっているとなかなかそうとは想像しがたいものがあった。
熟女のもののように盛り上がり横に張り出た腰つきをしており、刺々しい骨盤の形は感じられない。
しかしその腰回りの肉は熟れきってはおらず柔らかいながらも心地よい反発を返してくる。
少女の柳腰とは違うが腹の厚みはまったくなく、そもそも骨格自体が細い。男性ホルモンの分泌が少ない質なのだろうか、骨の成長はまだ過渡期であるようだ。
こうして横から押しつけられるとまだまだ子どもの体のままだということがはっきりと分かる。
もぞ、と彼は俺の腰に、というよりも二の腕に腕を腰に腰を、体全体を押しつけるようにして寄せてくる。
海外メーカーのスポーツウェアは割に薄手で、何枚かの生地を挟んでもその下にある体の柔らかさと熱とを伝えてくる。
二の腕に擦りつけられる肘などは骨張っていたし、また上腕からも発達した筋肉が感じとれたが、それを覆う脂肪はまだ溶けきっていない。
もともと窮屈な状態ではなかったので少々場所を詰めることもできたが、俺の方が先客である。
なのでどっしりと尻を構えて微動だにせずにいると、またスリスリと少年の体が腰に擦りつけられてくる。
なにやら落ち着かないその動作に眠っているはずの俺の方まで落ち着かなくなってきた。
反対側に何かあるのか。と思って充血して張れぼったいまぶたを無理矢理こじあけてヒヨコ頭を透かしてみたが、果たして俺の反対に座っていたのは可愛い女の子だった。
なんだ、あの子を避けてんのか。盛ってやがんなガキめが。
自意識過剰なあまり異性を避けるというような行動は自分でも覚えがあるだけになおさら鬱陶しく、俺は内心唾を吐いた。
凝りをほぐそうと肩をぐっと持ち上げ組んだ腕をひねるように身震いすると、当然のことだが隣の少年にぶつかった。
「ぅ や」
もちろん肘を当てたのはわざとではないが、まあ気兼ねすらしなかったのはヒヨコ頭がおとなしそうな面構えをしていたからだろう。
どうせたいした衝撃でもなかったろうに、彼はぐぅっと身をかがめた。
足の間に突っ込まれていた腕がぐぐっと股の方へと寄せられる。
「く、ぬ ぅう」
俺から見えたのはヒヨコ頭がまだまだ出来上がっていない薄っぺらい肩の間に垂れ下がり、その刈り上げた首筋の白さと産毛が震えているその様子だ。
少年が腰をひねり股の間で両の手首を擦りあわせる、するとその肩が俺のものに当たり、太ももがわずかに座席から持ち上がるのがまた俺のものに触れ、戻る肉が俺のものに寄りかかる。