http://set.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1202826483/773 メンヘル注意
あれから数ヶ月。大分俺と三橋は仲が良くなった。
今日は三橋を俺の家に呼んでレポートを手伝ってやった。
アスペルガーはちゃんと知識をもっていてもレポートなどにまとめることは苦手らしい。
三橋もレポートをまとめるのがとにかく苦手だったし字も汚いので俺が手伝ってやらなかったら留年していたかもしれない。
「三橋、字は汚くてもいいから丁寧にかけよ。」
「うん、分かった。」
課題は実存主義(実存が先にあり、その後本質がくるという思想)の作家の作品を一つ取り上げて作品の内容と実存主義はどう絡んでいるかを示せという内容だった。
「三橋、何の本借りた?」
「か、カフカの変身!」
「で、どんな内容だった?」
「よ、読んだけどよく分からなかった・・・!」
「・・・・・。しかたがない・・・・、締切まで日にちがないからウィキペディアでググるか・・・。」
ウィキペディアによるとカフカの変身とは『ある朝、グレゴール・ザムザが気がかりな夢から目を覚ますと一匹の巨大な毒虫に変身していた。』の出だしで始まるあの有名な小説である。
ある朝、グレゴールは巨大な一匹の毒虫に変身する。
グレゴールの醜い姿とこの家のたった一人の働き手であったグレゴールが働けなくなってしまったことからの精神的な衝撃から彼の両親は彼に近寄ろうともしなくなる。
だが彼の妹だけが幼い正義感から彼にパンやチーズなどを怖がりながらもあたえ、面倒を見ようとする。
しかし、ある日の事情を境についに妹からも見捨てられ、グレゴールは自らの意思で餓死する。という話らしい。
「だいだい話わかったか?」
「うん・・・・、こわい話だね・・・・。」
三橋は予想もしなかった話の展開に白目をむいてパソコンの画面を見ていた。
それにしても有名な文学ってなんでこう変にグロい話ばっかなんだろ?