前スレ
>>877 ※捏造阿部視点注意
「阿部君、さ。かかかっカノジョ……とかいる、の?」
まさかあの三橋がそんなことを聞くとは思わなかった。他人の色恋が気にならないようで気になるのか。
三橋は部室で2人きりになるとわりと話し掛けてくる。人が多いと自分から喋らないくせに。こいつなりに遠慮してんのかな?
「いねーよ。そんなヒマもねェし」
「なん、で」
「なんでって……勉強もあっけど、部活で忙しいのに女にウツツ抜かしてらんねェだろ?」
「はいです」
今は恋より部活が大事だ。恋愛の必要性が感じられない。
三橋が何か言いたそうにオレを見てる。
……あ。
こいつに彼女できたとかじゃあねえだろうな。こんな話し出すなんて。
ふざけんなよ、興味ないフリして実はこっそり女作るようなヤツだったのか?
違うか。もしかして、イイ人紹介するよ! どう? とかそういうヤツか?
断る。どんな女でも断固拒否するぞ。
イヤ、もしかしたらこいつのことだ。なんとなく聞いてみたってのもありえる。
「お前こそなんでよ、そんなん聞いたの」
「おおオレと、付き合ってみませんか」
疲労物質が一気に出たオレは、イスの角にスネをぶつけた。