昼休み階段の踊り場で三橋に呼び止められた。
「あ、あの…俺 君」
三橋の手にはハートの模様が散りばめられた包装紙に可愛いピンクのリボンが掛かったアレが。
「なんだよ、何か用?」
わかってるよ!俺に告白したいんだろ!だがここはあえてクールに受け流すのが俺流。
ガツガツしない余裕、これが日本男児の精神力。
「こ れ…」
うつむき加減でチョコを差し出す三橋の髪が窓から差し込む光でキラキラ金色光っている
まるで天使、そう三橋は俺の天使だ。
今すぐそのふわふわ頭に鼻を突っ込んでクンクンしてぇ!
血色のよい頬と耳がいつもよりピンクがかって見えてるし、恥ずかしがっても照れても可愛いなコイツと
内心ハアハアしていると
「こう いうの、こ 困るん だ、 だって、オレ 男だ よ 俺君 気持ち、悪い」
と、俺が三橋の下駄箱に入れたチョコを俺の手に押しつけ、てけてっと走り去ってしまった。
走る音まで可愛い三橋は照れ屋さんなんだよ…的な早漏バレンタイン