沖棒
ピョアなんだか何なんだか
自分でも変だと思うし、気持ち悪いと思うけど、どうやら俺は
うちのチームのエースに恋をしているらしい。
だって目が離せないんだ。危なっかしくてふわふわしてて可愛い。
俺もアイツも男なのになあ。変だろ。
でも俺は結局我慢できなくて告白することにしてしまったんだ。
そんな事しなきゃよかったと今更思う。
目の前の三橋が曖昧に笑った。
部活が終わった後に、話があると言って三橋を引き止めた。
二人きりの部室で、三橋のことが好きだと告げたら、目を見開いて固まられた。
やっぱり気持ち悪かったんだろうな。ごめんな、と思って目を逸らす。
「ごめん、嘘だよ。忘れて」
「沖くんは、なにして くれる、の?」
俺の言葉を遮って、三橋の声が聞こえた。…今、なんて?