阿部「バッ(*仝ω仝)三橋、見ろ!」

このエントリーをはてなブックマークに追加
741fusianasan
一部地域とか言っておきながらごめん。バイオハザードしてみた
いつまた一部地域になるかわからんけど
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1200840642/799

震える指、腕、体の全てが、先程肌に感じたビリビリとした衝撃を忘れない。
引金を引くカチリという音。
直後にこだまする渇いた銃声。
銃弾が通り抜けた頭部にぽっかり空いた風穴から、三橋の泣き顔が見えた。
涙で霞む視界の向こうにスローモーションで崩れ落ちる友人の背を見た気がして、阿部は低くゆっくりと囁いた。
「大丈夫だ」
ややあってこくりとすぐ横の頭が頷く。
「三橋、大丈夫だ。大丈夫」
うわ言のように繰り返す。それは微かな希望と切実な願いだった。

薄暗い部屋の中、互いの呼吸の音だけが耳につく。
どれほどそうして抱き合っていたのかわからない。ほんの数分であったかもしれないし、ゆうに数時間を超えたかもしれない。
それほどこの部屋は静寂に満ちていた。
永遠に続くかのように思われた沈黙を破ったのは、三橋の方だった。
「あ、の。あれ って・・」
体の震えは治まったらしい。タコだらけの人差し指が指すものが何なのか、三橋が何を言おうとしているか、阿部には嫌と言うほどわかる。
また先程の映像が再生される。目を閉じればよりリアルに。阿部は手の甲で涙を拭った。
「・・あとで説明する。今は、逃げるんだ」
腕をほどき体を離す。よろめく三橋の体を阿部が支え、腰を上げた。
三橋の顔は、先程より大分落ち着いて見えた。
恐怖に泣き腫らした目と噛み締めた唇が赤く腫れ、白い肌に映えている。
噛み切ったらしい唇から流れる一筋の血を舌で舐めとり、そのまま口に差し込んだ。
かつて一度だけ触れたそこからは、鉄の味がした。