床で倒れている三橋の瞼がうっすらと開く。見たことのない部屋、嗅いだ事のないようなこもったホコリっぽい臭い、自由に動かない腕。
「き・・・気がついた、レンタン・・・」
「もぉ〜レンレンはお寝坊さんだなぁ・・・」
瞼を開き目に飛び込んできたのは自分の目の前で取り囲む息を荒げた男どもだ。さっきのコンサートで前列確保していたような
脂ぎったキモデブ、地味でひょろいキモオタはカメラで三橋を撮り続けている。
「だ、だれ・・・ここ ど こ・・・」
三橋は真っ青になり自分の体温が急激に下がるのを感じる。
「誰って嫌だなぁ、毎日会ってるじゃまいかぁレンレンてば」
部屋を見渡す三橋に自分の姿の写ったポスターやDVD、雑誌ばかりが入り込んでくる。
汚い何のシミだか分からない汚れたカーペットに横たわる三橋。手が縛られていて起き上がれない。
「レンターン、こ、こっち向いてくり〜」
にやけながらごついカメラで三橋の姿を撮影するオタの声に三橋が震え上がる。
「と・・・撮らない でっ・・・」
「またまたぁ恥ずかしがっちゃってぇ」
「たじ、ま 君・・・あ、べ 君・・・うっ、うっ・・・」
泣きながらメンバーの名前を呼ぶ三橋にキモオタは一層に興奮する。
「ありゃりゃ〜、レンレン泣いちゃだめでちゅよ〜」
「泣き顔テラモエスwwww」
「レンレン、コスチュームにお着替えしましょうね〜」
一人のキモオタがビッチーズの衣装を完コピした服をタンスから取り出す。
新曲「バキューム〜インディアナの逆襲〜」の衣装だ。フェイクファーでふわふわとしたボレロ風のトップスに
同じくフェイクの毛皮で出来た野生的なホットパンツ。曲のイメージにあわせて小さめのコテカが中央につけてある。
「お着替えでちゅよ〜」
縛られて横たわっている三橋をキモデブが起き上がらせる。
「い、いやっ や めて・・・あ べくん 田島、くん・・・いやっ・・・うぅっ・・」
がっちりとしたデブにとって三橋の抵抗など蚊が暴れるくらいのもののように三橋を掴む。
縛っていた手のロープを解き、三橋の服がキモオタの丸まるとした手で脱がされていく。
「生着替え!生着替え!漲wwってwwwきwwwたwww」
「ハァハァハァもっと涙目キボンヌハァハァハァ」
興奮するヲタの目の前で三橋のパンツが脱がされるまであと数秒
――・・・次回に続く。