阿部「Airはエロゲじゃない。泣きゲーだ。人生だ」

前回分はwikiで。三橋ウジウジ注意


それからずっとこの日を楽しみにしてたのに。
なのに阿部くん、何言ってるの。

結婚するの。

オレの知らない人と知らないところへ行くの。
オレの気持ちを置いていくの。


もうそれ以上考えたくなくて目の前に置いてあったビールを一気に飲み干した。
「おっおい三橋！？」
するとあたりがよどみうごめきながら回転していって
意識が朦朧としてきた。酔っ払うってこんな感じなのかな。
なんか遠くで花井くんと栄口くんの声が聞こえてくる。
と思ったら視界いっぱいに阿部くんの顔が映った。
なんだかどうしようもなくなって、瞳にたまる液体のせいでよく見えない。
「おい！大丈夫か！？おい！三橋！！！」
肩を強く揺すぶられて余計に頭がぐわんぐわんしてきた。

そうだよ。
オレはこの声が聞きたかったんだ。
何年も前からずっと。
この顔が見たかった。
もう二度とオレに笑いかけてくれそうにないけど。

あべくん。
今はこんなに近くにいるのに。

離れていかないで。