昨日の続き
「俺 結婚すんだ」
今日は前々から楽しみにしていた西浦のみんなとの同窓会だった。
花井君がみんなに連絡して、日にちを決めたらしい。
大学を卒業して社会人3年目くらいかな。
オレはだいぶ皆に会ってなかったから楽しみにしていた。
ずっと阿部くんにも会いたかった。
会いたかったんだ。
「え?なにほんとに!?」
田島くんがテーブルから身を乗り出して阿部くんにつめよる。
栄口くんはその拍子に倒れそうになった醤油を慌ててキャッチしながらも
その話題に興味津々なのは明らかだった。
ガヤガヤしていたのに阿部くんの一言でシンと静まった店内はなんだか居心地が悪いなぁ。
「おお、来年の春あたりには結婚式やるから」
空いてるやつはこいよな〜なんて砂肝をつつきながらビールを飲むペースは変わらない。
「ええ!?それって結構いきなりだな!」
「急に決まったんだよ。俺海外出張決まって」
頭がぐるぐるする。きっとお酒を飲みすぎたんだ。
これは全部酔ってる俺の夢に違いない。
だって 阿部くんが そんな。