阿部「三橋!今日の俺のちんこは!?」

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273fusianasan
>>234
「オレ、阿部君 の 言うとーり、投げる よ。打たれないサイン くれる なら、誰にだって、オレは 投げる」

キョドキョドと視線を逸らしながら三橋は阿部の胸にぐいと防具を押し付けた。
渡された防具を受け取り、言葉の意味を理解しようと頭を捻る。
誰でもいい。三橋はそう言った。
阿部でなくとも、打たれない組み立てを考えて自分を立ててくれるキャッチャーなら誰でもいい。
阿部隆也という人間である必要はない。そういう意味だろうか。
困惑する阿部の足元で三橋が防具を勝手につけていく。
てきぱきと装着させた三橋は、やはり視線があわないまま立ち上がりブルペンの定位置へと走っていった。

「阿部君じゃなくても、いいん だ。オ オレ、阿部君だけ じゃ、ない から ね」

言い訳みたいにしつこく繰り返して、三橋は帽子を深く被った。
そんなことで隠れるほど帽子のツバは大きくなく、赤くなった頬が覗いていた。




むずかしいあきた