三橋「あたっ 当たるぞ!」

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48fusianasan
「あー・・・なんだこりゃ」俺はお気に入りのサイトをチェックしてため息をつく。お気に入りのサイト、お気に入りのスレッドが荒れているんだ。なんなんだよ、たまげたなぁ。
寝るついでにエロSSでも読んでみようかなーエロ絵とか投下されてないかなーとかワクワクしながら開いたらこれかよ・・・チクショウ。・・・ってきたああああああああ!!!
なんだこれ!俺の好きなSSばかりじゃないか!エロイぜぇ・・・こっちは切ないぜぇ・・・!わっふるわっふるわっふる!!!!これがあるからやめらんねー!・・・ヴーヴーヴー・・・「んあ・・・?メールだ」
はっ!!み・・・三橋!そう、俺と三橋は付き合っている。付き合っているといっても、まだ付き合い始めたばかりだ。一番楽しい、一番ドキドキするときだ。その三橋からメールだ。
なになに・・・?「俺君、ごめんね。明日、何時だったっけ・・・?」実は明日、三橋が俺の家に泊まりにくるんだ。いや、わかっている。まだ付き合い始めて数週間なのに、高校生がお泊り。
ちょっと展開早すぎるよな。でも、明日うちの両親は留守なんだ。こんなこと、滅多にない。このチャンスを逃せば、今度いつお泊りできるかなんて・・・一生ないかもしれないんだ。
俺は急いでメールを打つ。急ぐのには、やはりこういう場合相手にどのくらいの感覚でメールを返信したかが重要ポイントだからな。恋人となればまた特別だ。俺は三橋に最低でも
3分以内にはメールを返すことを日々の目標にしている。コレが結構難しいんだ。でも相手の立場になれば、そんなに早くメールを返してくれた・・・!他にもきっと宿題とか、
好きな番組とか、本とか読んでるだろうに、俺の為にすぐ携帯で返事をくれた・・・ってのがミソなんだ。三橋も返事は早く送ってくれる。俺たちは競っているわけではないが、なんとなく
早くメール送ったほうがより相手を想ってるっていう感じで送りあう。こんなこと意識してんのは俺だけで、三橋は律儀だからこうやって俺に早く返信してくれるだけかもしれない
のは分かってるんだ。でも、いいじゃないか、俺はいまうぬぼれたいんだ。どんな些細なことでも、気にしたくなるんだ。ああ、早く返事を出さないと三橋が悲しんでしまう!!
「俺君、 返事 遅い な・・・寝ちゃったの かな・・・」とか寂しそうに、携帯を片手に握り締め、着信するのを待ちながら、ときにセンター問い合わせを何度も何度もメールが着ていないか
確認しながら、「新着メールはありません」の表示にガッカリしながら、俺からの返事を待っているはずだ。ええと・・・明日、明日の時間な。「明日は4時に駅、もし三橋の都合が悪かったら
もっと遅くでもいいよ」と俺が返した。はぁ・・・三橋、今頃俺からの着信に嬉しそうに携帯を開くだろうか。「ちょっと 遅かった から 心配 しちゃった・・・」とか考えて
俺からの返事に安心して返事を打っていることだろうか。ああ、はやくこないだろうか。どんな文面だろう・・・そんなふうに考えてたらすぐ返事が来た。「ありがとう、4時だね、じゃぁ
おやすみなさい、遅くにごめんね」くぅぅぅー、なんといじらしいことよ。俺は光の速さでメールを打つ。「おやすみ、三橋。風邪ひくなよ。また明日」・・・明日は三橋が来る。
泊まりなんてまだ早いかと思ったけど、やっぱり恋人同士なんだしおかしいはずないよな。そりゃ、高校生がこんなことってのはあるかもしれないが、俺は三橋とべ別にそんな
「なんとなく機会があったら、そんなことになってもいいかな」くらいにしか思ってないし。確かに、ここ最近の俺は枕相手にちょっと練習してみたり、左腕になんどもキスしてみたり
そんな感じで「キスってこんな感じかな」とか、「三橋がここでこう寝てたら・・・こんな感じにすればいいのかな」とか考えたりもした。考えたよ。でも、それは必ずしも俺がそう
なりたいとかそういうんじゃなく、なんとなく雰囲気がそうなった場合に対する対策だ。そう、緊急事態に対する対策だ!!備え在れば憂い無しってな。全く言い言葉だぜ。