田島君考える
注意、田島が黒い
(修羅場にはならないです、エロ書きたいだけなんで話の流れは刺身のツマ程度に考えてください)
目を塞いでいた手を解いても三橋は顔を上げなかった。下を向いたまま、ひって喉を詰まらせてしゃくりあげてる。
「後ろ、見てみな」
怖いんだろう、三橋はイヤだって首を振った。足音なんかしてないのに、誰もいないのに、三橋はオレの言ったコトを本気にしてるみたいだった。
「いーから見てみろよ、誰もいねーよ」
「う、うそ…」
「ウソじゃねーって、誰かいたほうがいいわけ?」
「ちっ、が…」
しばらくして、びくびくしながら振り返った三橋の目がせわしなく四方を確認する。瞳孔が揺れてて三橋の動揺が手に取るように分かった。
誰の姿もないことを確認したら安心したのか、がっくりとうなだれて、壁についた手がずるって滑って地面に落ちる。
四つんばいみたいな姿勢になった三橋のケツからチンコを抜いて、背中で押さえつけてた手も離してやる。
崩れるみたいに蹲って三橋は声を殺して泣いた。
「うっ…っく、ひっ、ひっ…ぐ…」
嗚咽の間に何か言葉が混じってるのに気がついたけれど、オレはそれを無視した。
「お前、なに考えてオレに会いに来たの」
三橋が欲しがってるようなモンなんかオレがやるわけねーのに。こんな扱いされてもまだわかんねーのかな。
あのまま逃げようと思えば逃げられたのに、バカなやつ。これでもう逃げられなくなった。
「あんま泣くと目が腫れるぞ」
阿部君、ごめんなさい。そう繰り返す三橋の背中に向かってそれだけ言って、オレは家に戻った。