ナイトゲームエロありおまけだが、あまりエロくない
引き続き栄口視点
全てが終わった後で、あの時どうしてあんな選択をしてしまったんだろうとか、一体何を考
えていたんだろうとか不思議に思うことは、ままあることだ。
三橋の窮地を救うためというと理由は高尚そうだが、他の奴らに覗き願望が毛ほどもなか
ったとは、俺には到底思えない。
放課後、用事のあった俺が少し遅れて部室に行くと、泉も遅く来たのかこれから着替える
ところだった。
「また三橋のところに手紙が来たんだって」
泉が思い出したようにぽつりと言った。
「何通目だっけ?」
「4…いや5通目だったかな」
「あいつまだ三橋を狙ってるのか」
俺と泉は二人揃ってため息をついた。
「阿部もカリカリしてるしさあ、そろそろどうにかならないかな」
「どうにかって、他人がお膳立てできるようなことじゃないしなあ」
「そもそも三橋って女に興味あるのか?」
「…下ネタには乗ってこないっていうか、何も知らないっぽい」
「ふうん…」
中学時代、友達すらいなかったかもしれない三橋なら、多少疎くても仕方ない気がした。
「おい、早くいかねーとヤバい!」
喋りながらだらだら着替えていた俺たちは、ずいぶん遅くなってしまったことに気付いて
あわてて部室を飛び出した。