田島君考える
「田島くーん」
「あ!」
廊下から呼ぶ声がしてそっちの方振り向いたら、中村先輩がドアの横に立って、腰のあたりでひらひら手を振ってた。
「わりー、ちょっと行ってくる」
「ダレ?」
「3年の中村先輩」
泉にそんだけ言って中村先輩んとトコに走って行く。一瞬三橋がこっち見た気がしたけど、あんま気にしてらんない。
中村先輩はこの前の球技大会ん時に声かけられて、そんで仲良くなった。
3つしか違わないのになんか大人っぽくて、かわいくて、やさしくて、そんでちょっとエロい。おっぱいちっちゃのがザンネンだけど。
「ちわすっ、どーしたんすか?オレに会いにくれたとか?」
「違うよー、次の授業、情報処理だからね。ついでに顔見に来ただけ」
「ちがくてもそーだよーって言ってくれればいーのにー」
わざとスネたみてーないい方すっと、中村先輩は笑ってオレの頭を撫でた。
「はいはい、ホントは田島くんに会いに来たんだよ」
「もーっ、すぐそーやってガキ扱いする!」
「だってかわいーんだもん」