田島「三橋の体やーらけー」

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43セクサロイド384
ぎゃあと阿部体験記kitaaaaaaaaa

※人外パラレル注意 
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1196877581/932

吐いた白い息は宙を舞い、星明りのもとへ消える。
ツーンと鼻の奥と耳を刺激する空気の冷たさにカイロ持ってくればよかったと後悔したが、
隣を歩く三橋の手を握るとその考えは霧散した。
いつもより明かりの多い住宅街。
しかし外は無音といって良いほど静かで、まるでオレと三橋しかいないような感覚に襲われる。
近くのコンビニより、すこし遠いコンビニに行こうか。
より長く2人きりでいられる策を巡らせていると、三橋がオレとの距離を詰めてポツリと言う。
「あ、阿部くん、オレ 西浦に入って よかった」
「うん」
オレもだ。
それは言わなかったけど、野球できて楽しかったから、西浦で良かった。自信を持っていえる。
「しあわせ、ずっとだったらいい、な」
「ずっと、あるさ」
手の平の熱を逃がさぬようにグッとソコに力を込めると、応えるように握り返される。
熱はソコにしかないはずなのに、なぜか体全体が温かいように思えた。
この熱をずっと感じていたい。逃がしたくはない。
オレは前々から考えていた事を思い切って話す事にした。
44セクサロイド384:2007/12/06(木) 18:37:06
※人外パラレル注意 ここまで
>>43

「なぁ、三橋オレさ、東京の大学受けるじゃん。」
「うん」
「だから…一人暮らしになると思うんだけどさ、そしたらお前も一緒に暮らさないか?」
未来からの迎え、までだけど
「それって…」
心臓が皮膚を突き破ってきそうなほどに煩い。
プロポーズする時の心境ってこんな感じなのだろうか。
断崖絶壁に立たされ、強い風を受けてぐらぐら揺れるような…
「迎えまで一緒に“生”きたい、お前と」
本当は未来の迎えなんて来なくていいと非情なことを考えていた。
その罰だったのかもしれない。
もしくはこうなる運命だったのかもしれない。
頬を染め「は…」と返事をしようとした三橋の声を遮り、背後から声が聞こえた。
「…no.384だな?」
コッチでは限られた人間しか知らない名前。確かにそれが後ろにいる人物から発せられたのだ。
振り向けばソコには黒いスーツの男が2人。
夜なのにサングラスをしている上に、この寒空の中コートも着ずにいる所、明らかに不審だった。
しかし、不審者だろうが、あの名前を知っている以上、未来の関係者であるのは確かだろう。
「話があるからご同行願おうか。」
有無言わさずとばかりの鋭い視線がサングラスの向こうからオレ達を突き刺す。
ずっと一緒にいれたら、どんなに幸せだったのだろうか
永遠だといいと願ってさえいた時が終わりを告げようとしていた。