阿部「三橋!お前のザーメンでフルーチェ作らせてくれ」
※人外パラレル・女装注意。
三橋と出逢った春が終わって夏が来て、そして夏が終わって秋、冬へと季節は移ろいでいく。
甲子園は優勝は出来なかったものの埼玉の代表として健闘し、有終の美を飾ることが出来た。
オレ達の築いた軌跡は後輩へと受け継がれる。まぁ中村をはじめいい人材が集まってるから大丈夫。
なにせ、オレ達の後輩だからな。来年、きっと俺たちよりもいい成績を収められる。
「さっみー!」
三橋が来て8ヶ月が経とうとしていた。季節はもうクリスマスだ。
街を彩るネオンが更に輝きを増すこの時期、オレはいつもとは違う気分で聖夜を迎えようとしている。
(どういう風に過ごそうか)
いやもう決まってるけど。三橋への思いを自覚してから、オレが意外にロマンチストだという事が分かった。
出来れば2人きりで過ごしたい。ケーキ食べて、プレゼントやって…そんでエロイことちょっとだけして
口にはし難い欲望を思い描きながら、缶同士がぶつかり合って騒がしいビニール袋を持って足早に道を行く。
高校生活最後のクリスマスパーティはメンバーの用事等を考えて少し早めに行なわれた。
会場は丁度空いていたオレの家。(前々に母親にその旨を伝えておいたら凄いご馳走が用意されていた)
飲んだり騒いだりといい思い出作りになるだろう、てんやわんやな今夜の光景を
思い浮かべて、苦笑しながら自宅の玄関前までやってきた時だった。
「おぶっ!」
「ふぶっ!」
急にドアが開き、誰かがオレの胸の中へ飛び込んできた。
両手が袋で塞がってる故に衝撃で倒れそうになったが、反射的に足を踏ん張らせて転倒を回避する。
「お前な!何やっ…て…」
怒鳴ると、胸に張り付いていた体がビクッと大きく揺れる。
顔は見えないが、顎をくすぐっている柔らかいはねっ毛の持ち主はアイツしかいない。
だが、よくよく見るといつもと様子が違うようだ。
紺色のハイソックスに、膝半分を隠すぐらいの丈のプリーツスカート、そしてセーラー服。