俺「腹減った!飯!」

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612ナイト・ゲーム
ちょっと書いたので投下
エロ無し 人外?注意  バロ物でもオカルトでもないつもり

三橋が学校を休み始めてから3日目。
野球部の夜間の練習のために、照明が設置された。
一見何の関係もないように見える2つのことは、実は繋がっていたのだ。

4日目。三橋は俺たちがもう練習を上がろうとするときに、グラウンドにやってきた。
三橋は1人ではなく、知らない男と一緒だった。。
黒ずくめの背の高い男はこの場所にひどく不釣り合いで、チームのみんなは目を見合わ
せて、不思議そうな顔をしている。
男は明らかに日本人ではなかったが、だからといって人種や国を特定できるような特徴を
持っているかといえばそうではない。
強いて言えば高い鼻と深い眼窩が白人系かと思わせるが、全体的な雰囲気はアジア人の
それだった。
どちらにしても、こんな時間に行動を共にしているということは、三橋に近い人物なのだろう
が、男からはどこか近寄りがたい空気が感じられる。
まるで男のまわりだけ温度が低いような、そんな気すらした。

「あ、あの、みんな元気?」
三橋がいつものようにおどおどと話し出した。
「連絡しなくて、ごめんね。あの、オレ急だけど、外国にいくことになったから、お別れに、来
たんだ」
声にならないどよめきが上がる。
「なんだって!」
三橋に詰め寄ったのは阿部だった。
「そんなこと聞いてねえぞ、なんで外国なんて行くんだよ!親の都合か!?」
多分他のみんなも聞きたいことは阿部と同じだっただろう。
「違う、よ。オレが行きたいから、行くんだ」
よく見ると、何か膜でもかかっているように三橋の目はぼんやりしている。
何かが変だ。おかしい。俺の頭の中でアラームが鳴り響く。