俺「腹減った!飯!」

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324fusianasan
俺の書く遅さは異常。飼い殺しの意味辞書で調べたけどよくわからんかった。

飼い殺し


「三橋、飯だぞ。」
部屋の奥に向かって呼びかけると、
首から伸びている鎖をジャラジャラと鳴らしながら、裸の三橋が這いつくばってやってきた。
まるで本物の犬のように、俺の足に体を擦りつけ、くう、と喉を鳴らす。
頭を撫でてやると、嬉しそうに笑った。
皿の上に、バイト先で廃棄処分になった、生ゴミのような腐りかけの残飯を乗せてやる。
三橋はニオイを嗅ぎ、少しだけ悲しそうな顔をした後、
「ありがとう。」と小さく礼を言った。

ふと、そ三橋を初めてこの部屋に連れてきた日の事を思い出す。
一緒に甲子園目指して戦ってきた仲間達の中でも、おそらく俺は、一番信頼されてたと思う。

服を引き裂いた時の三橋の顔が忘れられない。
信じられない、というような酷く傷ついた顔。
モノのように扱って、めちゃくちゃに犯した時の怒りに満ちた顔。
中にザーメンを出してやった時の、絶望的な顔。

全部、今でも鮮明に残っている。
思い出す度に、背筋がゾクゾクする。

俺達の関係はそこでもろく崩れた。
欲望に任せて三橋を犯してしまった。
もう三橋は二度と俺に近づかないだろう。
許してくれたとしても、もう元通りには戻れない。
絶対的に越えられない壁が出来てしまった。
長い間かけて築き上げてきた信頼とか、友情とか、そんなのが消えてしまうのは一瞬の事だった。