阿部「三橋!ハブ対マンコグースの対決だ!!」

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134わかおかみはし
三橋は暑がりだろうか、寒がりだろうか



秋雨がすっかり色づいた紅葉を散らして行く。俺は炬燵に入り、外を眺めていた。
決して仕事をサボっているわけではない。担当が書き上げた原稿を持ちに来るのを待っているのだ。
今はこうしてのらりくらりと眺められる秋雨だが、昨日まではすさまじい暴風雨であった。
そのせいで日報は数日前から届いていないからわからないが、きっとあれは台風であっただろう。
おかげでよい具合に色づいた楓はほとんど散ってしまっている。
秋はいつも長雨になる。どこか気分が憂鬱になってきた。このままでは筆も進むまい。
担当もこの雨で足止めを喰らっているのであろう。この雨では今日は来れまいな。
さて、次の仕事の〆切りはいつであったか。秋になり、すっかり薄くなった七曜表を見る。
まだ大丈夫だな。そう、安心して横になり・・・想像通り、俺は炬燵の誘惑には逆らえず瞼を閉じたのだった。


「・・・い、先生。起きて、ください な」
体を揺すられる振動に覚醒しかける。
「夕餉、冷めてしまいます よ?」
声の方を見ようと斜め上を見ると、襷掛けをした和歌女将が俺の体を叩いていた。
顔を元の位置に戻すとちょうど目の前に若女将のむっちりとした腿があった。
ああ、なんて良い腿だ・・・と手を伸ばそうとし、