前回はwiki参照
ジュースを飲んだ後、しばらく二人で野球の話をぎこちなくしていた。
それにしても、クーラー効き過ぎだ。
風邪引いたら練習どうするんだよ。
「なあ、ちょっとクーラー効き過ぎじゃね?」
「え、そ、そうかな?」
「うん、寒いんだけど。」
そう言うと、三橋は怯えながら小さく謝って、クーラーの電源を切った。
しかし、冷え切った空気はそう簡単に暖まらない。
半袖から出ている腕は、冷えて鳥肌が立っている。
摩擦で暖めようと擦ってると、三橋が気が付いて、慌ててクローゼットを開けた。
中から白いパーカーを掴みだし、俺の前に突きだす。
「ご、ごめん。寒いよ ね。これ、よかったら着て。」
「いや、いいって。そこまで寒くないし。」
「で、でも・・・。 あ、じゃ、じゃあ、もうお風呂 入る・・?」
三橋がちょっと恥ずかしそうにそう提案した。
確かに、この年で合宿でもないのに友達と風呂入るのって恥ずかしいよな。
でも、今日はそのために来たんだし。
「ああ、じゃあとっとと入っちまおうぜ。」
「う、うん。タオルとか、はあるから。」
そんなわけで三橋と一緒に風呂に入る事になった。
三橋の風呂場はハッキリ言って広い。
さすが金持ちめ、と思いながら俺は自分の服を黙々と脱いだ。
服を入れておくカゴを探そうと周りを見渡した時、三橋の裸が目に入った。
背中のあたりに、白い粉の後がいっぱいついている。
多分、制汗スプレーの跡だろう。
気にしていっぱいかけてるんだろうな、と思ったら、なんかいたたまれなくなって俺は目をそらした。