三橋「た、田島君 何で俺のほっぺ囓ったりするの?」

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770ストーカー

今日もまた俺は三橋にストーカーされている。
これはもう日課みたいなものになりつつある。しかし、
「俺はもう慣れたぜ」そんなしまむら的境地にはまだ辿りつけない俺。
やはり今日も三橋は、少し後ろの電信柱の影に隠れて、あの独特のネコ目でじっと無言でこちらを見ている。
やっぱこええええええよおおおおおおお。
慣れるわけねえええええええええええええええええ。
とにかく無視! 荒らしも三橋も華麗にスルーだぜ。
とか思ってたら、いきなり背後からあかるい電子音が鳴り響いた。
どうやら三橋の携帯が鳴っているらしい。しかもかなりの大音響だ。
聞きたくなくても耳にそのメロディーが聞こえてくる。

♪あれれおかしいな このドキドキは〜 君の腕の中で溢れ出す〜♪

うっわ、これ!!!あの歌じゃん!!!!! KOTOKOじゃん!!!
着信メロディーが鳴っているというに、三橋はいっこうに電話にでようとしない。
着歌のさくらんぼ接吻が延々と路地にこだまする。
おい、止めろって! 電話出ろよおおお!!!
聞いてるこっちの方が恥ずかしいだろがあッッ!!!!!

♪本当はね、ずっと好きだったの。内緒だよ〜♪

「イエいっ!」

やっべーっッッ!!!思わず合いの手入れちゃった!!!
実はこの歌好きなんだよね俺!!!!!!
ちろりと三橋を振り返れば、ネコ目を細めてフヒっと笑っていた。
やっちまったあああああああああああああ!!!

俺は自分から金タライに頭をぶつけた。

やはり人生は不条理だ。