※飛ばし読みしておk
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1194174779/823 阿部がリビングで朝食をとっている間、スズメは阿部の部屋で餌を食べた。
食べ物が常に用意されているのに感動する。
今朝、夢を見た。まだ飛び始めたばかりの頃の夢。
突然変異の毛色が原因で、皆と行動を共にしていても無視され、
時には突ついて羽を毟られた。
巣から落ちた あの日から、なぜか人の言葉が理解出来るようになったが
余計に疎外されそうで、みんなには内緒にしていた。
難しい言葉は理解出来なかったけれど、会話を聞いたり人間観察するのが
楽しくて、それから毎日、木から木へと飛び移っては跡をつけ、一日中
それを眺めていたのだが…
あの時、自分は一体 何を夢中で追っていたんだったか。
ポリポリ粟を食べていたら、玄関の扉が開く音がする。
「行ってきまーす。」
その声に焦って、スズメは予め阿部が開けていった部屋の小窓から勢い良く飛び出した。
*
緑のフェンスの◇の間に止まって、朝練習の風景をコッソリ眺める。
早朝の空はまだ薄暗いが、このぶんなら晴れそうだ。
カキーン、とグラウンドに金属音が響くのを聞いているだけで何故か体がウズウズしてくる。
やがて金属音も止み、倉庫へ人が出たり入ったりを繰り返した後、
「…っした!」
と全員が揃えて声を出すと、各々がお喋りをしながら校舎の方へ消えていった。
さて、これから どうしよう?