阿部「三橋、俺と突き合ってくれ!」

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50セクサロイド384
※完全パラレル注意・視聴覚室は大学の教室みたいなのイメージしてくれ
前回までのあらすじ:薄ら暗い視聴覚室で阿部が三橋にセクシャルハラスメント

(あ、あべくん…!)
すぐ腕と唇は離れた。三橋は慌てて隣を見るが、当人は平然とした顔で食べ終えた弁当を鞄にしまっていた。
世間体など人一番気にしそうな阿部が誰かにみられてしまうかもしれない場所で堂々と自分に手を出すなんて!
「しっかり相手チームの映像見ておけよ」
阿部の視線は前方のテレビへと注がれている。「うん」小さく返事をして、テレビの方へ視線を直すと、今度は阿部の節くれ立った手がそろっと三橋の背中を撫でた。
「あの…阿部くん」
敏感な体を少し捩ろうとすると、阿部が距離を詰めて耳元へ囁く。吐息が熱い。
「声を出すな、我慢してろよ」
うっ。阿部に触れられることは一向に構わないが、やはり阿部の性格を考えると今の状況に訝しんでしまうのもまた事実。
どうしたの?と問おうとする言葉は喉元まできたものの、阿部の台詞により渋々飲み込んだ。
腕を組んで伸ばされた手が見えないように上体を机に預けた三橋の姿を了解の合図と確認した阿部はテレビへ視線を戻すと、
メンバーからの死角を狙ってこっそりと三橋のシャツの中へ手を忍ばせた。
最初は少し撫でて終わりにしようとしたが、アンドロイドの特質である絶妙な手触りの肌を撫で、
その癖になる良さに手の動きを止まらせることができなくなってしまった。
対して三橋はわき腹を撫でる手の平をくすぐったく感じ、阿部が怒らない程度に小さく身を捩じって耐える。
口付けは何度もあれど、こうやって直接性的に触れられるのは初めてだ。だからこんなにじれったく触らずにもっとキチンと触れて欲しい。
そう思いつつもアンドロイドだって常識や羞恥心がある。友人らがいるここではさすがに恥ずかしい。
「このピッチャーは今年の注目株だそうだ」
「うわーイケメン!榛名みてぇ。阿部ーこの投手ってさ、どう見る?」
「去年の夏大じゃ暴投多いし、ノーコンなトコも榛名に似てるんじゃね?」
今年はどこまで改善してきたか気になる所だな。
田島の問いにそう平然と答える阿部の手は三橋の胸元に辿り着き、いやらしく撫でる指先が何度も掠る。
(あぁ、気持ちくて、いやらしい気持ちになってきちゃった…どうしよう…)
みんなの意見を聴いている振りをして、机の下で膝を擦り合わせながら必死で快感を追おうとする本能をとめようとする。
だが、追い討ちをかけるように2本の指がそっと乳首を挟み、柔らかく刺激を与えてきた。
「…ぅん…」
思わず漏れた声に、快感によって朦朧とした意識から一気に浮上し、周りを見渡すが誰も気付いた様子はなく安堵の溜め息を吐く。
この調子でビデオ鑑賞までもつのだろうか…
三橋は燻ぶる情欲を抑え、阿部の手を払いのける事も手繰り寄せることも出来ずに、終わりまでの時間に耐え続けた。