阿部「じいさんや…年金はもらえそうかねえ?」

このエントリーをはてなブックマークに追加
282三橋狩り

「10分時間をやる。その間に逃げろ。」

暗い校舎の中で白い4つのお面が外から漏れる光にうっすら照らされて不気味だった。
白いお面はみんな笑っている顔をしている。
一体この人達は誰なんだろう。声もお面でくぐもっていてよくわからない。
でも、西浦の生徒である事は確かだった。

「な、なん で。オレ、もう帰らなきゃ・・。」
「逃げないならいいけど、その代わり捕まったらどうなるか、分かってるよな?」

カチリ、という音がした。バタフライナイフだ。
ヒッ、と喉が引き攣る。バタフライナイフだけじゃない、注射器を持っている人、
バットを持っている人、それぞれなんらかの危険物を所持していた。