阿部「三橋!201は消してけよ!」

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905めばえ
>>870

阿部くんの指が、またお尻の穴でまっすぐに伸びた。
ぎちぎちと四本の間隔が開いて、四角形の辺が大きくなっていく。痛い、痛い。
ぴしっと穴の縁が裂ける音が聞こえた気がした。
でも実際には、肉も皮もただ阿部くんの指のままに、今までで一番ひろく、大きく伸ばされていただけだった。
「三橋、愛してる」
途端にオレの目は決壊して、だーーっと大量の水がこぼれ落ちた。ふざけないでくれ。
「ウソだ」
ぼたぼた落ちて視界を汚している水が邪魔で仕方がない。頭をぶんぶん振って払おうとした。
「ウソっ、ウソ つくなっ」
阿部くんの背中のシャツのぐいっと思いっきり下に引っ張ったら、びちっと首か肩のあたりで布地か糸だかが裂ける音がした。
「阿部くん、ウソ、つかないでくれっ。ホントのことしか言わないって、言った!」
身を捻って阿部くんの脇の下から腕を引き抜く。同時にずる、と腰の下から阿部くんの腕もなくなった。
「そーゆーこと、言わないでっ」
まつげに溜まった涙を擦ると、目の回りの皮膚がひりひりと痛んだ。今日はずっと泣いてばかりだ。
「分かったろ?」阿部くんがぽつりと言った。
「な に、が」
瞬きをすると阿部くんの像が壊れた映写機で映したみたいに点滅した。
「おれとどっちがしたいんだ。セックスと、恋愛もどきと。どっちか選べ」
オレはまたまぶたをギュッと閉じた。目の前が血で真っ赤に染まる。
横に垂れていたオレの手に、阿部くんの手が触れる。手首の内側のくぼみのとこに親指が乗っかって、筋の上をたどって手の平の中に滑ってくる。
きゅっと、手の平の親指と四本の指で挟まれるように、阿部くんはオレを握った。
阿部くんの手。でっかくて温かいこの手に触れられるのが大好きだ。
もっといろんなとこ触って欲しい。触ってくれるならどこでもいい。死んでも離したくないと思った。
ツンとちんちんの先にぬるりとしたものがぶつかってくる。
見なくても分かる、阿部くんのちんちんがオレのに触っている。皮を剥いた先っぽに、オレのとは違う滑り気が加わる。
ずりっと皮ギリギリのところから上に向かって擦られた。腰が浮く。
思わず前に伸びそうになった手首を阿部くんに押さえつけられた。
「どっちにすんの」
はー、はー、ってオレは肩で息をしていた。
「……せっくす」