阿部「三橋!ちゃんとオレのちんこ握ってろよ! 」

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614SOS
前回で終わりのつもりだったけどwiki復活の記念にちょっとだけ


栄口は言った。
自分には特別な力があると。その証拠を見せるからと言われて俺はここに呼び出されたわけだ。
今日の三橋のメイド服はどんなものかと楽しみにしていた俺にとって迷惑な事この上ないが、奴には逆らえない何かがある。
思えば、前回のSOS団の活動でも奴はにこにこと笑って終始あの様子を観察していた。瞬きさえしていなかったように思える。
俺でさえ途中から目を逸らしてしまったというのに…
あの光景は体(主に下半身)に毒過ぎた。あの後俺がどれだけ苦労したか田島は知らないだろう。一応断っておくが俺は団則に背く事はしていない。
奴のすっきりつやつやな顔が憎らしかった。
三橋も三橋でやりきったような顔をしていて、俺の贔屓目から見てスカートの広がりが一割り増しになっていた気がする。
パニエいらずの便利な体だ。何ていやら……、羨ましい体だろう。是非一度隅々まで拝見いたしたく
「お待たせ。」
後ろに栄口が立っていた。気配は全く感じなかった。奴は俺のさっきまでの心情を読み取ったかのように意味深な笑みを浮かべている。
こいつといい、阿部といい、三橋といい、俺を除くSOS団の団員はおかしな奴ばかりだ。
「で、特別な力って何だよ?スプーンでも曲げてくれるのか?」
「もうすぐだよ。ほら、周りを見てみてよ。」
周り?言っている意味は分からなかったが、取敢えず視線を廻らせる。
何も変わりがない。いつもと同じ風景だ。いつもと同じ…、訳がない。
俺は明らかな違和感を感じていた。
あぁ、何故俺はすぐに気が付かなかったのだろう。いつの間にか俺の周りの風景はいつもと違っていたのだ。
「分かる?」
分からないわけがない。
だって、俺たちの周りは、三橋だらけだ。
意味が分からない。三橋って実は大家族だったりする?それとも五つ子もびっくり的な展開?
何処を見ても三橋、三橋、三橋。いつもの街は三橋で溢れていた。
それにしても数が多すぎる。
そしてただの三橋だけではないのだ。JKな三橋やらバニーの三橋やらスーツな三橋やら、沢山いる。
一瞬俺の夢じゃないかと思った。名付けて、三橋パラダイス。
いや、夢でもいい。全然いい。問題ない。ここは楽園だ!田島に疲れた俺を癒すために神が与えてくれたものに違いない!
俺は栄口の存在も忘れて目の前の光景に見入っていた。一瞬一瞬が宝物です。
先生、俺にもやっと分かりました。これが青春なんですね!