阿部「三橋、エビフライぶつけるぞ!」

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855続公務員・三橋
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1192849706/427

夢を見ていた。
夢の中で俺は、ガラの悪い男たちに代わる代わる犯されて、
手も足ももがれて芋虫のようになっていく。
みっともない。
痛みよりも恐怖よりも先に感じたのがそれだった。
そんな俺をあの人が見ていた。いつものたれ目を細めて。
(見…ない で)
(嫌だ)
(…見ないで!)

「…ん、れん、廉!!」
はっと目が覚めると、修ちゃんが心配そうに俺の顔を覗き込んでいた。
「あ、ごめん…俺」
「大丈夫か?…疲れてる?」
「ううん、大丈夫、ホントに」
ふぅ、と息を吐いて俺は窓の外を見た。
一面に広がる田園風景。
週末、俺は修ちゃんの車で郊外までやって来た。
車窓から入る風が気持ちいい。のどかで、どこか懐かしい景色。
隣には修ちゃんがいて、まるで子供のころにもどったような不思議な気分。
自然と子供のころに流行った歌が浮かんでくる。
「…ムフ、ムフッフフ〜」
「ん、なんだその歌?」
「あ、子供のころ、流行ってた…」
「あぁ、あれかー。突然歌いだすからびっくりしたぞ」
そう言って修ちゃんはクスクス笑い出した。
俺もつられて笑ってしまう。
本当に、修ちゃんといると楽しい。
こんな風に、いつまでも二人で笑っていられたらどんなに良かったか。
だけど、この時の俺はまだ何も気づいていなかったんだ。