阿部「三橋、いよっくに(1492)見えるは?」

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623ルームシェア:倦怠期
前回まではwiki参照

「今日はちょっと波が高いなー。」
「その方が面白いって!」
海は確かに少しだけ荒れていた。
でも、ガチで泳ぐってわけじゃねーし、関係ねえよな。
「あれ?三橋、入らないの?」
波打ち際で足を浸して固まっている三橋を、不思議そうに二人が呼んだ。
三橋はすごく入りたそうにして、でも入れず、と言った雰囲気でもじもじしていた。
「は、入る!入り、たい・・。」
「じゃあ、早くおいでよー。」
「うあ、待っ・・うひゃっ」
クソレが三橋の腕をグイッと引っ張ったおかげで、
体のバランスを崩し、よろけた三橋が海水にダイブする。
バシャンと派手な水音が立ち、冷たい水しぶきが俺の顔にかかって、無性に腹が立った。
「てめえ!何やってんだよ。」
「うう・・ごめ、んなさ・・」
なかなか起きあがらない三橋には、さらにイライラする。
こいつ、元野球部のエースのくせに、なんでこんなとろいんだ?