阿部「ある日、三橋と二人で語り合ったさ」

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238ミハギツネ
獣化注意 あと今だけ三橋の名前は出ないからご了承くらさい

いつものように仕事を終えて車で帰路に向かう俺。
鼻歌を歌いながら夜の山道を走ってたら何かを撥ねてしまった。
車を降りて外の様子を見ると、すぐ側でキツネが倒れてた。
「し、死んでねーよな…?」
そう思ってキツネに触ってみたら微かに動いた。
こいつは生きてる。生きてるけど、俺が撥ねてしまったせいで動けないのは事実だ。
俺は急いで病院までこいつを運んだ。
(省略)
「中村先生、どうなんですか…?」
診療台の上に横たわっているキツネを見ながら俺は獣医師の中村に聞いた。
「心配いりません。ぶつかっていますが奇跡的に足を捻挫しただけです」
俺は安堵してその場にへろへろと崩れた。
「あと、この子は野生のキツネみたいだから完治するまで暫く安静にさせなきゃなんですけどね」
苦笑いを浮かべながら中村医師はそう言ってキツネを抱え、檻にいれようとした。
「あのっ…どうか俺にそいつ預からさせて貰えますか?」
俺は檻に入れられる直前にその話題を持ち出した。
「…?別に良いですけど」
そういって中村医師は俺に丁寧にキツネの餌や薬の投与の仕方諸々を教えてくれた。
俺は中村医師に感謝しながら家に帰った。