田島「三橋、がんばって掘るからよろしくな!」

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42fusianasan
暇つぶしコピペ

ヘタレプログラマーは,今日も仕事で疲れきって,遅くなって家に帰ってきた。
すると,16歳になる妻の三橋がドアのところで待っていたのである。俺は驚いて言った。
「まだ起きていたのか。もう遅いから早く寝なさい」
「俺君,寝る前に聞きたいことがあるんだけど」
「なんだ?」
「俺君は,1時間にいくらお金をかせぐ,の?」
「お前には関係ないことだ」
ヘタレプログラマーである俺はイライラして言った。
「なんだって,そんなこと聞くんだ?」
「ど,どうしても知りたいだけなの。1時間にいくら なの?」三橋が嘆願した。
「あまり給料は良くないさ・・・20円くらいだな。ただし残業代はタダだ」
「うひ」三橋は言った。「ね。俺君。オレに10円貸してくれな い?」
「なんだって!」疲れていた俺は激昂した。
「お前が何不自由なく暮らせるために俺は働いているんだ。
それが金が欲しいだなんて。だめだ!早く部屋に行って寝なさい!」
三橋は,黙って自分の部屋に行った。
しばらくして,俺は後悔し始めた。少し厳しく叱りすぎたかもしれない...。
たぶん,三橋はどうしても買わなくちゃならないものがあったのだろう。
それに,今まで三橋はそんなに何かをねだるってことはしない方だった・・・ 。
俺は,三橋の部屋に行くと,そっとドアを開けた。
「もう,寝ちゃったかい?」俺は小さな声で言った。
「ううん。俺君」三橋の声がした。少し泣いているようだ。
「今日は長いこと働いていたし,ちょっとイライラしてたんだ・・・ほら。お前の10円だよ」
三橋は,ベットから起きあがって,顔を輝かせた。
「ありがとう!」
そして,小さな手を枕の下に入れると,数枚の硬貨を取り出した。
俺はちょっとびっくりして言った。「おいおい。もういくらか持ってるじゃないか」
「だって足りなかったんだもん。でももう足りたよ」
そして,10円と硬貨を俺に差しのべて...
「俺君。オレ,20円持って る。これ,で俺君の1時間を買えるよ ね?」