某ゲームパロ。元ネタのゲーム知ってたらお前は同じ穴の狢。
くそっ、なんてことだ。最後の最後でしくじるとは・・・
俺は最後の犯罪を犯す直前に警官に見つかってしまった。
その警官は持っていたたらいで殴り気絶させたが、気絶させる直前に応援を呼ばれている。見つかるのも問題だろう。
とりあえず俺はその警官の制服に着替えて逃走することにした。
幸か不幸か警官の懐には拳銃も入っていた。いざとなったらこれで・・・いや、そんなことは考えないようにしよう。
知らない町を行くあてもなくひたすら逃げる。走らない。あくまでパトロールしている警官を装う。
そして・・・俺はその学校を見つけた。学校。そうだ学校だ。
そこには大抵のものはあるだろう。バリケードを作るものもたくさんある。篭城もしやすそうだ。
よし・・・俺はそこ「西浦高校」を潜伏場所に決めた。
「午後4時ごろ、○○市で殺人事件が発生しました。
××さんを殺害した犯人は駆けつけた警官を殴り制服を奪って今も逃走中です。
この犯人は1週間前に同県内で殺人事件を起こし指名手配されている・・・と思われており・・・」
「なお、この犯人は現在○○市内を逃走中の模様です。
警官の拳銃も奪っており・・・
市民の皆さんは、外出を控えてください。」
8時近い学校には人の気配がない。遠くのグラウンドで部活の声が聞こえるくらいだ。
流石に昇降口の鍵は閉まっていたが、幸いにも一階の廊下の窓の鍵が開いていた。
よし・・・あとはどこに潜伏するかだな。
そう思っていると遠くからサイレンの音が聞こえた気がした。
まずい、もしかしてもう見つかったのだろうか。そういえばさっきヘリコプターが空を飛んでいた気がする。
・・・仕方がない。ここに篭城するしかないか。1階はだめだな。篭城するなら2階より上だ・・・
そう思ったとき、後ろから話し声が聞こえた。
「ごめんね・・・あべくっ」
「なんども言うな。別にオレがついてきたかっただけだってば。きにすんなよ」
「うううう、ありがと・・・う・・・」