※今日はここまで。カーセックルは162スレ目の98から。
>>608 「三橋、三橋じゃないか」
「あ…阿部君」
そこにいたのは三橋だった。
正直俺は、あれ以来三橋のことを避けていたが、
チームメイトとしては普通に接してきたつもりだ。
特に意識しなければ、今でも普通に喋れる。
「お前、こんなとこで何してんだ?」
「たっ…田島君 と、はっはぐれちゃ って…」
…そっちは田島かよ。
はしゃぎ回っていなくなる田島が目に浮かぶ。
「じゃあさ、一緒に探してやるよ。俺も水谷探してるし」
「ホっホントに!?」
ぱぁっと急に表情が明るくなる三橋。
ったく、わかりやすいんだかわかりにくいんだか…
そして俺は三橋と一緒に、雑居ビルを上から順に回ることにした。
まずは最上階の八階…いない。
七階…ここにもいない。
六階…やっぱりいない。
五階…いない。何故だ!
「あっ阿部君…いない、ね」
「くそっ行き違いになったのか!?…とりあえず一階まで戻るか」
と言って、俺たちは再びエレベーターに乗り込んだ。
ガクッ
突然大きく揺れたかと思うと、
一瞬電気が消え、それから間もなくして非常用の電気に切り替わった。
て、停電!?…それとも故障、か?