阿部「三橋、どんなお前も愛してるぞ」

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503fusianasan
なんか前にちょろっと書いた遊郭パロの続きっぽいの

廉の白い肌は、青白い月に照らされると淫猥な影を生み出す。
色が白いと、影は青い陰影を帯びるものなのだ。
他の女郎の肌の張りとはどこかが違う。どこかどう、と聞かれても分からないが。
ましてや、この宛がわれた粗末な部屋の陰鬱な雰囲気にはお似合いの色だ。
それなのに、その青白い肌には無数の赤い折檻の痕や殴打の青痣が残る。
俺にはそれがたまらなく扇情的に見えて、また廉に更に酷い仕打ちをしてしまう。
先ほどまで続いた責め苦のせいか、廉は鳴き腫らした目をそのままに昏倒している。
体に残る痕は俺だけのものではない。他の客がつけたのも混じっている。
しかし、それが月明かりに照らされ人外じみた魅力を引き出しているのも確かだろう。
廉が珍しく寝言で何かを呟いた。「…、ちゃ、」
行為で啼きすきだのか、その声は掠れていてまともに聞き取ることが出来ない。が、男の名であろう。
けれども、少しだけ廉の顔に浮かんだ幸せを少しでも掴んでいたいとでも言いたげなその表情に
俺のなかでやりきれない何かが浮かんだ。不意に廉の髪を引っ張り、無理やり起こす。
申し訳程度に髪についていた簪が音を立てて落ちた。
廉は余りのいきなりさに、目を見開いている。構わず俺は畳にそのまま廉を投げ飛ばす。
毛羽立った畳には、独特の匂いがする。男の精の匂い。俺、以外のものも混じるそれ。
そうせお前はここから出れないんだ。
とうに白粉のはげた首筋に噛み付いて、また新たな痕を残してやる。

つづくかどうかはわからん。だって、ゲンミツに資料が無いんだもん!