阿部「三橋!今日は折檻するぞ!」

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699fusianasan
※公務員の三橋ってどうよ?

俺は中村、今年からこの市役所で働くことになった新採職員だ。
俺が配属されたのは、地域安心にこにこ課という小さな部署で、
ここは所謂市役所の掃き溜めというかなんというか…
主な業務は市民のクレーム対応という悲惨な部署だった。

「ひっ…ごめんなさいごめんなさいっタイヘン申し訳なくっ…」
さっきから電話口で謝り続けているのは三橋課長。俺の上司だ。
どう見ても高校生にしか見えない外見で、その上
いつもきょどってびくびくしてるから上司の威厳など欠片もない。
全く頼りにならないけどどこか憎めない、そんな上司だった。
「なっ中村君、おれっ、ちょっと、出てくる ね」
「どこ行くんすか?」
「さっきの、電話…直接っ、話が、したいからって」
あーあ。
わざわざ怒られに行くことないのに…
そそくさと出かける三橋課長を見て、俺は少し心配になった。
殴られたりすんじゃねぇかな?
あの課長が痣だらけになって帰ってきたらちょっと可哀想だな。
しばらく考えた後、俺は後をつけることにした。