「お、オレ、すごい投手に、なりたいん だ。」
背中に風呂敷を背負った三橋が俺の家にやってきた。
行く所がないと泣く三橋に隣の空き部屋を貸す事にした。
三橋はすごく嬉しそうに笑って深々と俺に頭を下げる。
あぁ、風呂敷の中身出るぞ。
言おうと思ったけどもう遅かった。
風呂敷の結び目から白くて丸い物体がコロコロ
野球ボール?
「ボール、と、グローブ、だけは、持ってきた のっ。」
だけ…?それだけ?
しかし顔を上げてボールを拾った三橋は自慢げだ。
「これから、いろいろ、教えて ね。」
そう言った。
三橋は田舎から出てきたばかりで何も分からないらしい。
だから俺はまず
→