ちょいちょい書きたまったので投下。
待ってるとかいってくれた俺らへ。正気ですか。でもありがとう。
*********
阿部視点
オレは便所のドアを閉めると足早に部室に向かった。
自分の心臓の音と足音がやけに大きく響いてきこえる。
ドアを閉じるときに見たあいつの顔が脳裏からはなれない。何だあいつ何だよ。
何であんな顔すんだよ。ふざけんな。身体の奧がざわざわして熱くて冷たいものがこみあげてくる。
深く息が吸い込めず、呼吸がすごく浅くなっているのを感じる。キモピめ。
大体、田島にしょんべんかけてもらったって何なんだよ。嬉しくてオレにもかけて欲しいって何なんだよ。
オレだけじゃなかったのかよ。
誰にも言わずあいつの変態を受け止めてやろうなんて張り切ってたオレ何。なんなの。クソが。
置き去りにして帰ってしまおうかとも考えたが、あいつのことだから朝までそのまま待っている気がする。
誰かに見られたら大変だ。てかもう見られてるんじゃねえの。
急がねえと。あいつ見られたいんだっけ。ああ、わけわかんねえ。
部室には花井と他何人か無駄口を叩きながら着替えているところだった。
それはいつも通りの見慣れた光景で便所のことがまるで嘘のような夢の中の出来事のように思えてくる。
呆けたオレに栄口が「どしたの? すげ顔色悪いけど」って聞いてきた。
「何でもない」
夢なんかじゃない。しっかりしねえと。
田島はもう帰ってしまったのか見当たらない。
三橋のロッカーを開け、スポーツバックにシャツとズボンを乱暴に突っ込む。
ついで、自分のロッカーからバックを出し服とタオルを押し込む。