134 :
名無しさん@初回限定:
孝之 「えっ、消え………た…。」
水月 「やはりな。」
孝之 「えっ、何……で…………。」
水月 「催眠術だ。現実ではない。」
「おそらく、君は遙と語らい、愛し合い、膝枕してもらっていたのだろうが、
全ては君が作り出した虚構の映像。」
「かりそめのものだ。」
「遙を失い、ねじれ屈折した君の精神構造は私の術を歓んで受け入れると踏んだのだが」
「案の定―――」
「君の心に根付く乾きは、私の簡単なトリックに待ちかねたかのように飛びついた。」
「君の欲求は、現実ではない遙との暮らしを作り出し――――」
「思う存分、遙と愛し合ったはずだ。」
「気の毒なことに。」
「現実の恋人はこの私。」
「君にとって絶望的な恋人であるこの私だ。」
孝之 「ふーん、おかげで良い夢見させてもらった…………」
「水月っっっ」
「遙…………今、君のそばに…………」