京極夏彦が書いたシナリオのエロゲーがしたい!

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178京極夏場所
今なら、今なら

私は匣に手を掛ける。
匣の中には

「何をする!」
美馬坂が気づいた。
「止せ!関口!」
京極堂が恫喝した。
「君なんかが覗くには百年早い!君も雨宮や久保のように“向こう側”に
 行きたいのか!」

向こう側――そこには幸せが

「君がそのつもりなら僕はいいがね。どうも葱板にいる連中は皆それを
 望んでいるようだ。いいか、それは幻想だ。開けてはならぬものなのだ!」
私は全身の力が抜けて、その場にくたくたとへたり込んだ。
丁度、流行が去った後の葉鍵板住人のように。

「き、京極堂、も、萌えとは、いったい何だ」
「萌えとはな関口。“境界”だ。軽はずみに近寄ると向こう側へ
 引き摺り込まれるぞ」
「ぼ、僕は」
知らず知らずのうちに、久保と同じ妹属性になっていたのだ。
他人の妹を覗くうちに。その秘密を知る度に。