SS投稿スレッド@エロネギ板

このエントリーをはてなブックマークに追加
525君が望む永遠SS3
 混濁した意識の中、孝之の五感に最初に触れたのは誰かの泣き声。その声には
聞き覚えがある。ここは何処だろう? オレは何をしていたのだろう? その声は
誰の声だろう? 朦朧とした孝之の頭の中で、疑問が浮かんでは消える。
「もうやめて、慎二君! もう許してよ、遙っ! どうして……う…うぐっ」
 さっきよりも鮮明に、孝之の聴覚が言葉を捉える。それは悲痛な叫びをあげる
水月の声。……慎二? ……遙? ………やめて? ………許して? そして、
いつか聞いたことのあるモーター音が………している。
「大きな声出すと孝之目を覚ますぞ。ほら速瀬、もっとちゃんとくわえろよ!
 まったく……、孝之もよくこんなやり方で満足できてたよな。教育がたりないぞ、
 教育が!」
 それは確かに慎二の声だった。しかし、その内容は孝之の知る慎二が話す言葉とは
とても考えられない。それが本当に慎二かと姿を確認しようとしても……何も見えは
しない。
「きっと……水月、下手だから孝之君に捨てられたんだよ。じゃ、私が捨てられ
 なかったのは……上手だったからなのかなぁ」
 次に孝之が聴いたのは遙の声。……信じられない内容。どうして………、遙が
こんな事を言うのだろうか? どうして水月を傷付けるような事を………平気で。
今すぐにでも大声を出して問いつめたい。しかし、それは出来そうもない。孝之の
口にはご丁寧に猿轡が噛まされていた。目にもアイマスクをされ何も見えはしない。
ただ今できるのは聴くことだけだ。おまけに、後ろ手に手錠をかけられているようだ。
手首の辺りを締め付ける感触がある。しかもご丁寧に手錠をかけられた両手の間には
何か柱のような物があって、抜け出すことが出来ないようになっている。
 どうしたんだ………。一体………何が。必死に思いを巡らせる孝之であったが、
答えは出ない。あまりに非現実的な状況に投げ出され、まともに考えることすら
出来はしない。それにまだ頭の中がフラフラして吐き気さえしている。
 どうしてこうなったのだろう……。孝之は困惑する頭の中、記憶をたどる。
昨日の夜に遙から電話があった。明日、遙の家でまた4人で集まろうと。そして今日、
遙の家に行くとまだ水月と慎二は来ていなかった。リビングで遙にお茶を出され……
それ以後の記憶は………ない。
「ん……うぐ……んあ。し、慎二君、お、お願いだから…も……あっ!」
 水月の悲痛な声の途中で、ドンと大きな音が響く。何かが床に激しくたたき
つけられた音。そしてその後で、ジャラジャラと何かチェーンのような物が擦れあう
音がする。そのたたきつけられた音の大きさに、思わず孝之の体も反応する。
「何度言えばわかるんだ! お前にはお願いする権利も、拒否する権利もないぞ!」
 孝之の理解の範疇を超えた、あまりに一方的で、あまりに酷い慎二の言葉。
526君が望む永遠SS3:01/10/12 23:58 ID:yBqVgeis
「…………クスッ」
 ゾクっと孝之の背中に冷たい物が走る。耳のすぐ側で聞こえた遙の微かな笑い声。
「もう起きちゃったのかな、孝之君。おはよう」
 それは普段と全く変わらないような遙の声色。ごくごく普通の、今のこの異常な
状況とは無縁な感じ。それが孝之に恐怖を覚えさせる。
「は……はふは!」
 孝之は思わず遙の名前を叫んでいた。しかしそれは、猿轡を噛まされ上手くは発音
できなかった。それでも遙はその言葉を理解したようで、ゆっくりと孝之の頭を
撫でていく。
「ゴメンね、孝之君。本当はこう言うことはしたくなかったんだけど……ね」
 孝之の頭を撫でていた遙の掌が、今度は耳に添えられ内緒話をするように囁かれた。
何を言われようと、この状況を許すことなど孝之には出来そうにない。激しく首を
振って、耳に添えられた遙の掌を払う。
「あ〜あ、孝之起きたようだぞ。よかったな、速瀬。お前の姿、見て貰えるぞ」
「や……やだっ!! お願いだから………。それだけは、やめてよっ!! ねぇ、
 お願い……慎二君! お願いよ、遙!!」
「ダメだよ……水月。これはあなたに対する罰なんだよ」
 冷静な遙の言葉。それは、孝之にとっては非常に冷酷な声色に聞こえた。そして、
遙の手が孝之のしているアイマスクの紐に掛かり、ゆっくりとアイマスクを外す。
 蛍光灯の眩しさで、孝之の視界が一瞬真っ白になる。そして徐々に視界を取り戻す
孝之の見たものは、お腹を押さえてうずくまる鎖の付いた首輪をつけられた水月の姿。
顔以外の場所には、無数の痣。既に黒くなっている物から、比較的新しくつけられた
だろう赤く腫れた物もある。そして、股の間からは数本のコードが伸び、その先にある
ボックス状のスイッチがガムテープで両方の太腿に貼り付けられている。
 そんな、あまりにも痛々しい水月の姿に思わず孝之は目を伏せた。
「ひ、酷いよ……。どうして………こんな。ぐすっ……ううう」
 うずくまった状態のまま、水月は泣き始めた。
 どうして……、どうして水月がこんな目にあうんだ。どうして……。孝之の心の中、
理不尽な慎二と遙に向けられた怒りがこみ上げてくる。
「水月……これに対する………罰だよ」
 遙はポイっと何かを投げた。蛍光灯にきらめくその物体は、二、三度床で跳ね、
水月の方へコロコロと転がっている。それはいつも水月が左手の薬指にしていた
孝之が送ったシルバーの指輪であった。
 目の前に転がってきた指輪を水月は慌てて拾う。そして大切そうに、愛おし
そうにギュッと握りしめた。
527君が望む永遠SS3:01/10/12 23:58 ID:yBqVgeis
「もし、その指輪がなかったら……今の現実は違っていたはずでしょ……水月!」
「…………」
「何か言ってよ……水月!!」
「……ご、ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい…………」
 責めるような遙の口調に、水月はひたすらごめんなさいと繰り返すだけだった。
今の水月は、遙に対する恐怖に怯えきっているようだ。
 でも何故水月だけが責められるんだ。責められるのならオレも同じのはず。
ましてや………。孝之は一方的に水月に向けられる遙の怒りを不審に思った。
「まあ、まあ。涼宮もそんなに速瀬を責めるよ。さて、速瀬。今日は涼宮と孝之
 というギャラリーがいるんだ。いつもより楽しめそうだな」
「……えっ!」
 いつの間にか服を全て脱ぎ捨てていた慎二が水月の体に触れる。水月の股の
間から出ているコードの束を慎二が引っ張ると、複数のローターが床に落ちた。
腿に貼ってあるガムテープをはがし、スイッチ類も投げ捨てる。そして、空いた
水月の中に慎二が指を3本、一気に埋めた。
「あっ……。い…いや……。やめてよ」
「そうか? こんなにしちまってんのに。それにオレに初めて抱かれたときも
 あんなによがってたじゃないか。そうだ、孝之。今度その時の写真見せてやるよ。
 写真の趣味が盗撮に走っちまったけど、意外なところで役立つもんだな」
 そのにやけた笑い顔を見て、怒りを覚えた孝之はぎゅっと拳を握りしめた。これが
これが……、この男の本性だったのか? ずっと長い間付き合ってきた……親友と
呼べる間柄だと思っていた。そう思うと、孝之の目に涙が浮かんできた。
「やめて! もうこれ以上言わないで」
 居たたまれなくなった水月が悲痛な叫びをあげる。しかし、そんなことは気にせずに
慎二は話を続ける。
「そう言うなよ。だいたいオレが速瀬を初めて抱いたのは、速瀬が孝之に振られた
 あの晩だぜ。あの後、オレに電話をかけてきて……オレが慰めてそのまま……な。
 まったく男に振られた後に、すぐ別の男に抱かれるなんて、速瀬も淫乱だよなぁ。
 おまけに、漸く付き合えるかと思ったら、まだ孝之の事が好きだって言うんだぜ。
 信じられるもんかよ。まあ、写真をネタに一応付き合ってる風にはなったがな」
 言いながら慎二は、うずくまったままの水月を後から抱きしめるようにして、
ゆっくりと水月の中に既に固くなったモノを入れていった。そして、徐々に激しく
腰を前後に動かし始める。
「いやッ!……あ…ああ……。だ……だめ」
 俯く水月の顔から涙がこぼれ、ぽつぽつと床の上に広がっていく。その水月の髪を
慎二が掴み、孝之見えるように無理矢理顔を上げさせる。
「ほら、孝之にもよく顔を見せてやれよ」
528君が望む永遠SS3:01/10/12 23:59 ID:yBqVgeis
ひんひっ、ほはへ!!」
 理性が働くよりも早く、孝之は慎二につかみかかろうとして立ち上がった。
しかし、途中で手錠が柱に引っかかる。孝之の両腕に激しい痛みが走った。そして、
そのまま尻餅を付く格好になった。
「………」
 無言で痛みに耐えながら、孝之は振り返った。後はベットであった。ベットの足が
邪魔をして立ち上がることが出来なかったのだ。どうやら抜け出すことは無理の様
……衝撃でベットが多少動いたくらいだ。
「大丈夫、孝之君? あっ、血が出てるよ」
 そう言って側に来た遙を孝之はきつく睨み付ける。それを見た遙の顔は今にも
泣き出しそうだった。
「そんな顔しないでよ、孝之君。水月への罰は……、これで最後だから………ねっ」
「だいたい孝之、お前が怒れる立場にいるのかよ。お前は速瀬に対して何をした?
 涼宮の意識が戻らなくなった3年間、速瀬は水泳を捨ててまでお前を立ち直らせる
 ことを選んだんだぞ。それに対して、お前は………」
 孝之の心を刺す、慎二の言葉。割り切ったつもりだった。だが、それは自分の心の
中の問題だったかもしれない。水月や慎二には割り切れない問題だったのか……?
「まあ、暗い話ばかりも何だ。そうだ、涼宮、孝之にもしてやれよ」
「うん、そうだね」
 慎二の言葉に従い、遙は孝之のモノを取り出すとそのまま口に含んだ。自由になる
両足をばたつかせて抵抗した孝之だったが、それはかなわかった。
「どうだ、孝之。涼宮……上手だろ? 何せオレが教え込んだからなぁ」
「あっ、平君。それは言わない約束だったのに………。ひどいよぉ」
 ちょっと悲しそうな顔をした遙が、ちらっと孝之の顔を見た。そして、またすぐに
口にくわえ、激しく頭を上下し始めた。
 ………慎二が教えた? これをか? そして、孝之の脳裏に浮かぶ病室での一齣。
あの時の…………あれは既に練習済みだったってわけか。オレは上手く乗せられ
たのか? その結果がこれなのかよ!
「おいおい孝之。そんなに怒るなよ。涼宮だってお前に振り向いて貰おうと必死
 だったんだからさあ。速瀬も孝之に振り向いて貰えるようにさらけ出せよ」
「あ…何を………。あ………あん」
 いつしか耐えきれず、泣きながらも甘い嬌声をあげ始めていた水月が慎二に聞く。
「孝之、お前は2年間付き合っても気づかなかったようだけど、速瀬はマゾの素質が
 あるんだ。こうやって物の様に扱われて、虐めれるのが興奮すんだよな、速瀬」
529君が望む永遠SS3:01/10/12 23:59 ID:yBqVgeis
「えっ……違うっ!! あ…ああ……んんっ」
「ほら、今だって感じてるだろ。こういう奴なんだよ、速瀬は。まあ正直、速瀬には
 幻滅させられたよなぁ。想いが長かった分、実際にそうなるとな。隣の芝生は
 青いってやつかな」
 そう言いながら慎二は指を舐め、その指を水月の後の穴へと入れていく。
「だ……だめ……。ああ…あん! ああ……。ああっ……もう……い…く」
「ほら、こっちの穴も開発してやったぞ。速瀬こっちの穴も感度良いよな。ほら、
 もういっちまいやがった。しっかし孝之、お前水月の体のこと、全然分かって
 なかったみたいだな。真剣に水月のこと見てたのか?」
 …………。慎二の激しい攻めを受け、喜びの声を上げて達した水月を見た。こんな
こんなに激しい水月を見るのは………初めてだ。居たたまれない敗北感が孝之を襲う。
「あ……萎んでいく……。もう……平君、折角いいところだったのに」
 敗北感により萎え始めた孝之のモノ。それを遙が口から離し、慎二に対して
文句を言う。
「どうだ、速瀬……気持ちよかっただろ。孝之に教えてやれよ。オレと孝之……
 どっちがイイかってな!」
 今し方達したばかりで、床におでこを着けて大きく行きをしていた水月の
髪を持ち、慎二は再び水月の顔を孝之の方へと向けさせる。その間にも容赦なく
腰を使い水月の中の感触を楽しんでいる。
「え……っ!」
 驚きの声を出し、水月の目線が孝之とあう。そして、ポロポロと大きな涙が水月の
目からこぼれ落ちた。
「……わたしは………わたしは、孝之じゃなきゃだめ。……だめなんだよ」
 ………水月。割り切ったはずだった孝之の心に突き刺さる。
「忘れようとしたよ。でも………私には孝之だけだったんだもん。私には孝之が………
 いればそれでよかった。忘れる事なんて、出来るわけないよ!!」
 こんなにボロボロにされた水月の体。こんなに傷付けられた水月の心。それをオレは
癒すことは……もう出来ないのか? 孝之は何も出来ない状況の自分を責める。
「ったく。いまだにそんなことを言うんだな。まあいいや。涼宮との約束で、速瀬を
 抱くのもこれが最後だしな。次があるし。ああ、もういきそうだ。最後に……
 中に出すからな」
「えっ。やめて!! ……あっ」
 止めようとする水月の声を無視して、慎二は満足そうに水月の中に放出した。
「………酷い。酷いよぉ」 
 水月はそのままの格好で、その場にうずくまって泣き崩れていた。