131 :
名無しさん@初回限定:
水月「喜劇だ。」
「孝之と付き合って以来―。」
「孝之に愛され続けていると思っていたわたしが実は。」
「実は一度も愛されていない。」
「ははは、これ以上の喜劇があるかね。」
「ならば、愛されたいな。」
遙 「それはかないません。」
「たった今生まれたばかりのささやかな夢。」
「この私が断つ。」
水月「遙っっっ。」
「気づいていたよ。涼宮 遙」
「私は孝之に愛されていなかったのだ。」
「孝之の恋人だったはずのこの私の人生が、その実、暗黒に満ち―。」
水月「プール」
「ほら」
「プール」
「パパがね…………」
「泳ぎに連れて行ってくれないの…………プール……」
「私はたくさん泳ぎに行きたいのに…………」
遙 「愛されつづけることで支えてきた自我。」
「その実、――――――」
「一度も愛されていないと解した今――――」
「彼女の脳は、自我の崩壊を選択した。」
「水月君。」
「私が好きなだけ泳ぎに連れて行ってやるさ。」
水月「ほんと」
「本当に」
遙 「ああ、本当だとも。」