【2012】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 46本目
一方『SEX戦争』は、中身自体は様々なネタで溢れていたものの、
その中身の方向性は、「ヒロインは全員ヤりまくりのビッチだけど何故か全員処女」といった具合に支離滅裂であり、
ターゲット層を満足させるどころか、その神経を逆撫でする様な迷走ぶりが際立っていた。
物語の方も、打ち切り漫画顔負けのダイジェスト展開や、下品なパロネタとお寒いノリを満載したテキストが猛威を振るい、
「意味不明すぎてポルナレフ状態になった」「開始10分でもうプレイするのが苦痛」などの声が上がる始末である。
そうした惨状を知ってか知らでか、メーカー側も「本編をおまけディスクで上書き消去する」という暴挙で追い討ちをかけ、
「一体このゲームは何の為に生まれてきたのか……?」という疑問を誰もが抱かずにはいられなかったであろう。
この二作の争いは熾烈を極め、2,100円と9,240円という価格差や、それぞれのクソゲーとしての方向性、
果てはsealゲー乱発によるマンネリ感に着目してみるなど、様々な視点から検証・比較が行われた。
それでもなお決着を見ず、長きに渡って議論が続けられたが、最終的に決め手となったのは、クソゲーオブザイヤーというスレの在り方であった。
KOTYeの本質はネタスレであるということ。ならば、ゲー無よりもネタゲーたる者が大賞となるのが道理である。
どちらが勝るとも劣らない、支持者の数も完全に互角だった両者の差を決定付けたのは、ただそれだけだった。
故にKOTYeの精神に則り、ここに『SEX戦争』を本年の大賞とする。だが、その影に全く劣らぬクソゲーがあった事を我々は忘れてはならない。
古豪のアーベルソフトウェアが戦線を離脱し、sealが終始話題を席巻した今年のKOTYe。
熱すぎた前年の名残もあって、今後の行く末を不安視する声も少なからずあったが、そんな不毛の大地にもやはり新たな生命が芽吹くこととなった。
特に『SEX戦争』と『NTR48』を輩出したスワンアイは、2013年でも早々にエントリーを果たしており、
ヒットメーカーとしての地位を揺るぎないものとしつつある。