【2012】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 46本目
このように即死ポイントが大量に散りばめられているにもかかわらず、
セーブポイントが「全500フロア中、たった30個」しか設置されていない点も特筆すべきであろう。
「ボス部屋やアイテム部屋の周辺にセーブポイントが無い」なんてこともざらにあるため、
折角苦労して目的を達成したとしても、その帰り道で死んだらもう一度最初からやり直さなければならないという心折設計になっている。
これらの苦難を突破した先にあるエロシーンも、カクカクのコマ落ちアニメのような低質さであったため、
作中キャラが「クソゲーじゃねぇか」と自虐ネタに走ったのも無理からぬと言ったところか。
続いて登場したのは、REALの『いたずらっ娘 〜うちの娘にかぎって〜』(通称『いたずらっ娘』)である。
本作は7月27日に発売された3Dエロゲーであり、当初から「FPSが同種作品の数分の一しか出ないほど激重」「一部環境で起動不可」
などの製品失格レベルの不具合を抱えていたが、「3Dエロゲーではよくあること」として大した話題にはならなかった。
しかし、「修正パッチやDLCを配布するたびに新たなバグを追加する」という斬新なサポート体制が実を結び、
年末になってようやくKOTYeの門を打ち破ることと相成ったのである。
本作は当初確認されていたバグの数は全部で5個だったが、修正パッチが出るたびに9個、14個と加速度的に増えていき、
ver1.06になる頃には30の大台を突破。
バグの内容も、乳房が垂れて地面とくっつく、腕が異様に伸びてあらぬ方向に折れ曲がる、視点が遠くなってキャラが豆粒のように小さくなるなど、
抜きゲーとして致命的なものが大半を占めている。
直せば直すほど悪化していく状況に、メーカー側も遂に匙を投げ、現在も大量のバグを放置したまま沈黙。
やる気のない極薄シナリオや誰得感漂う追加コスチュームなども相まって、購入者たちの間に阿鼻叫喚が響き渡ったが、
そんな惨状を尻目に本作は萌えゲーアワードの3D部門で銀賞を受賞し、エロゲー業界の業(ごう)の深さを知らしめた。
さて、主要なエントリー作品をすべて紹介し終えたところで、早速今年の大賞と次点の発表に移りたいと思う。