【2012】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 46本目

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このようにsealは、7月の時点で早くも3作目の刺客を送り込んで来ていたが、
そんなsealの盛況ぶりとは裏腹に、今年は「地雷の報告はあっても選評が届かない」という事態が相次いでいた。
その大きな原因となったのが、年初に発売された『くのいち』の存在である。
「HCG0枚」の与えたインパクトはあまりにも強烈で、「最早まともなクソゲーでは太刀打ちできない」と、みな暗黙のうちに認めていたのだ。

「今年のKOTYeはsealの一人勝ちか?」
そんな諦観に満ちた空気がスレ内に広まっていた頃、sealの猛威を食い止めるべく、三つの勇気ある作品が立ち上がった。

その先陣を切ったのが、『SEX戦争 〜愛あるエッチは禁止ですっ!〜』(通称『SEX戦争』)である。
開発元のスワンアイは黒鳥の姉妹ブランドであり、スワン系列としては『NTR48』に続いてのエントリーとなったわけだが、
発売して即座にメーカーファンから黒歴史扱いを受けるその実力は尋常なものではない。
本作は「バカゲー+抜きゲー」をその主たるコンセプトとしているが、
いずれの見地から見ても、とても商業作品とは思えない――もとい、作品と呼ぶのも烏滸(おこ)がましい程の惨憺たる代物であった。
まずバカゲー方面。
本作は「数十年ものあいだ、男女間でSEXによる争いを続けている学園」がゲームの舞台となっているが、
その歴史的経緯や争いの理由などは一切説明されない。
世界観がぶっ飛んでいること自体はエロゲーでは珍しいことではないが、そのことについて何らの理由付けも行われない作品は流石に稀有だろう。
一体誰がこんな学園に入学したがると言うのか……ライターに小一時間問い詰めたいところである。
また本作のシナリオは、フラグ管理が破綻している上に「全編ダイジェスト風味」で進行するため、
話が途中で飛んだり、途切れたり、無かったことにされたりといった事態が頻発する。
その結果何が起こったのかと言うと、
・SEXの強さによって序列が決まる世界なのに、そのトップランカーたちが何故か全員「処女」である。(処女膜の再生)
・SEX勝負に負けたはずなのに、後日談では何故か勝利したことになっている。(記憶の改竄)
・ヒロインの破瓜シーンで、主人公が「使い古しのマンコなのに気持ちいい!」と発言する。(新古品)