【2012】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 46本目

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そんなある種弛緩した空気が流れていた6月、分厚く覆われた梅雨空の雲間から不気味に舞い降りる二つの黒い影があった。

その一つ目は、黒鳥より発売の『NTR48 〜俺の家族が寝取られるまでの48日間〜』(通称『NTR48』)である。
本作はインストーラーがバグっており、ディスクを入れて最初に表示されるのは「ゲームを起動する」と「アンインストールする」の二項目のみ。
当然「ゲームを起動する」をクリックしても何も反応は無く、
「アンインストールする」をクリックすると、何故か「前作『濁悪催眠』を削除します」のポップアップが表示される。
のっけから凶悪な雰囲気を漂わせている本作だが、やはり「48」という不吉な数字を冠したことが祟ったのか、
その中身も語るにおぞましい「ナニカ」で満ち溢れていた。
まずタイトルを見て某アイドルグループを連想した人は多いと思うが、制服がそれっぽいこと以外に全く関連性は無い。
副題にある「寝取られるまでの48日間」もまるで意味を成しておらず、どのルートも唐突にヒロインが凌辱されてお仕舞いである。
また本作は、母、姉、妹などの「家族寝取られ」をコンセプトとしているが、主人公は彼女たち(姉を除く)を単なる家族としか思っていない。
寝取られには様々な形があるとは言え、「主人公側に一切恋愛感情が無い」というのは、流石に寝取られ作品として致命的だろう。
なお、本作はHシーンの尺も非常に短いので、単なる抜きゲーとしても使い物にならない点に留意したい。
寝取られ作品は昨今、凌辱規制の煽りを受けて粗製濫造の様相を呈しているが、そんな中でも群を抜く本作の酷さはひときわ輝きを放っていた。

二つ目の影の名は、あかべぇそふとすりぃの『JOKER-死線の果ての道化師-』(通称『JOKER』)である。
同ブランドは、数々の名作を生み出したあかべぇそふとつぅの姉妹ブランドを統合したものであり、
その第一弾となる本作は、「萌えゲーアワードの総合金賞を獲る!」と社長が豪語したこともあって、内外から大きな注目を集めていた。
しかし、いざ体験版が公開されると、「ざざーんざざーんごごうごうばばばば」「ごごろぴごーーん、なんてときどき落雷」
などの斬新すぎるテキストが次々とお目見えし、予約者たちの間に激しい動揺が走ることになる。