【2012】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 46本目
クソゲーオブザイヤーinエロゲー板(通称「KOTYe」)が誕生してから4年目となる2011年、本企画は異例の事態に見舞われていた。
「五惨家」の襲来、そして大賞のダブル受賞……
そのあまりの豊作ぶりに、二か月近くものあいだ総評選定の場は紛糾し、
遂には「究極のクソゲーとは何か?」という本質的な問いにまで議論が及ぶこととなった。
2012年1月27日、そんなスレ住人達を嘲笑うかのように、softhouse-seal(通称「seal」)より今年最初の刺客が放たれる。
『華麗に悩殺♪ くのいちがイク! 〜桃色ハレンチ忍法帳〜』(通称『くのいち』)の推参である。
前年に大賞を受賞した『学園迷宮』をはじめ、『変態勇者』『淫姫』『学園快談』などを次々と世に送り出し、一躍クソゲー界に勇名を轟かせたseal。
本作も体験版の惨状などから早くよりその存在が危険視され、購入予定者は戦々恐々としながら来たる決戦の日に備えていた。
本作は『スパルタンX』のように、ステージを横に進みながら敵を倒していくタイプのアクションゲームであるが、
実はジャンプ中は完全無敵であるため、斜め上方向にキーボードを押しっぱなしにしているだけで簡単にボスまで到達できてしまう。
そのボスも大体ボタン連打で倒せるので、ゲーム性はほぼ皆無と言っても過言ではないだろう。
また敵忍者と接触すると、その敵忍者に犯されるアニメーションが流れるのだが、
表示が小さい上に10秒足らずで終わってしまうので、とても実用に耐える代物ではない。
まさに前年覇者としての矜持を見せつけるかのような迷走ぶりを展開していたが、
更にsealは何を思ったのか、「前述のミニアニメーション以外のエロを全撤廃する」という大暴挙に打って出てしまう。
今までsealは、たとえシステムがどんなにクソでも「絵はいいんだよ」と擁護されることが多かったが、
その絵をかなぐり捨ててしまったら一体何に価値を見出せばいいと言うのか?
最後の砦であるミニアニメも、パクリ元の『シノビガール』(同人)のものにあらゆる面で劣っていた上、
本作の体験版には驚くべきことに、そのミニアニメの大半と全てのイベントCGが収録されていたので、
わざわざ製品版を購入する意味など雀の涙ほども無いだろう。