さるに関する考察コピペ
さるについてな
支援がてら、最近報告の多いバイさるについての個人的考察を。
バイさるは、
『一つのスレに ある時間(H)内に 最近の投稿(N)のうち 沢山投稿(M回)したら「バイバイさるさん」になる』
と言われている。
H,N,Mは可変らしいが、VIPに於いては一時間の間で10回連投するとほぼ確実にさるさんとなる。投下間隔は実はあまり関係ない(連投規制は別)。
さるになったら次回の00分になるまで待つしかない。00分を挟む事によりリセットされる。
既定時間内に10レス以上投下するには支援が必要。支援により上記Nが増え、Nに対するMが減るためである。
経験的に1投下1支援で20くらい可能。恐らく既定時間内で半分以上自分のレスで埋めなければさるは発生しないと思われる。可変のため確実とは言えないが。
また、一時間というのは00分から次の00分までであり、初書き込みから一時間の間ではない。だから00分を跨ぐように投下すれば、一人でも最大20レスが可能。
その他のさる回避としては、株主優待の利用、IPの切替えがある。
投下する方、目安にしてください。
異論や間違いの指摘も受け付けます。
>>1 (( ) z
____( )) z
∧_∧ /__ o、 |、 お湯を沸かしているけれど
( ´・ω・) | ・ \ノ べ、別に
>>1の為じゃ・・・
旦 o) | ・ |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
,.- 、
(⌒ヾ::)) ((⌒:::Y⌒::⌒::Y⌒'::))⌒´ ⌒)、_
_ノ ::: ) )) (( ::;ノ ::人 :ノ:: ::⌒) ((_,: `))
((__ノ( ::: )::) (⌒ー--‐'^ー' "ー〜'⌒)Y⌒ :_)'⌒
( ::: )) ( )) __) _,(⌒ `ソ´
( )ニ〜' _ノ( :::ノー' ( ⌒)
( ⌒) (⌒:::)⌒ ー'⌒) ((⌒::: `ー ))
ー--ニニニ( ⌒)) (⌒こノ :::)´ _ノ
( )) ,(⌒Y´` :rー' ̄ ノ(
( :::) (:: )) ノ :::ノ _ノ ((´ ))
_ノ⌒:::))、_ ( ((−、_,.〜^ー-、(⌒' Y⌒)
____(⌒:::::⌒ ⌒:)) `ー-( :::(⌒ :::ー' :::: _ノ
∧_∧ /__ o、 |、ー-‐'⌒ー' -ー' ´ー〜'⌒ー-、_)-ー'⌒ー'´
( *・ω・) | ・ \ノ
旦 o) | ・ | ( :::)
専用板へSSをUP致しましたので告知をさせて頂きます。
これまでは牛歩気味だった話が今回で少し動き始めてます。
一刀と魏、西涼の物語がどうなるかはまだまだこれからです。
無じる真√N:64話
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
(当方へのご意見、ご指摘など)
・URL欄のメールフォーム
・メール
・専用UP板
・投下先のスレ
ご意見、ご感想などはこれらのどこからでも構いません。
※善し悪し関係なく、一通りのご意見・ご感想、ご指摘は受け付けております。
なるべく活かしていきますが力量次第なのでその辺りのご理解の程よろしくお願いします。
あと、久しぶりに質問を頂きましたのでこちらで返答をさせて頂きます。
質問:最近、一刀さんがエロくなってきてませんか?
答え:エロスさんは元から一刀の塊です。忘れてませんか?
URL:
ttp://koihime.x0.com/bbs/ecobbs.cgi?dl=0639 楽しんで頂ければ嬉しいです。
そして、
>>1乙です。
おっつー
>>5 乙−!
渋いぜアニキ!男の友情ってやつかな
ところで夏侯淵の機動力ってそんなに凄いの?三国無双しか知らんからわからん
三国志的には夏侯淵はがーっと行ってがんがん戦う人。
逆に落ち着いて地域全体の軍を指揮したりするのには向いてない。おかげで定軍山で討ち取られる。
>>5 乙。これから読んでくる。
惇が猛進・淵が沈着な創作は多いけど実際は逆だよな
>>5 投下乙
星がわかってて普通さんがわかってないことが気になったな
一体何のことを言ってたのか…
>>8-9 割と驚きだったけど確かに三国無双でも惇が結構落ち着いた感じだわ
三国無双の感じもあながちキャラ付けでああだったわけじゃなかったとは知らなんだ
>>10 ああ、それは気になった
その二人は知っているはずで雛里は微妙っぽかったのがまたヒントっぽいけど
まさか普通の剣?!・・・違うかw
清涼剤氏おつです!
清涼剤氏おつ
詠のは野宿してたわけだしご愁傷様としか;
だけど引くのでなく拭くかと聞く辺りは流石一刀さんだわw
恋姫のSSだからなぁ
三國志とか興味ない俺みたいなのもいる
読んだ限りだと別段三国志知識必須って程でもないと思うんだけどなぁ…
あくまで知識があるとより楽しめるかもって程度の書き方だし
やっぱり人それぞれなのかな
投下おつー
新スレだからかまったりしてるなw
前スレラストみたいに十三号氏もまた投下してくれんかなぁ
>>5乙
個人的にはもっと燃え要素か萌え要素が欲しいところかも。
起伏がなくて平坦な感じだから山谷を作ったほうが話が盛り上がると思う。
半頃から直投下します。
タイトルは『翠の墓参り』です。
6レス程度の予定です。
桃香、華琳、雪蓮という三人の英傑が中心となることで大陸は大分落ち着いた。
いろいろなことがあったけど、今はもう啀み合うことも騙しあうこともない世界。
俺たちの求めるものがようやく手に入ったんだ。そう思えることが当たり前になったある日のこと。
事の始まりはそう――
「ちょっと、涼州に戻ろうと思うんだ」
翠のその一言だった。
俺は政務のために動かしていた手をとめて翠の方を向いて聞き返す。
「それは、またどうして?」
「母さんのところへ行ってこようと思ってさ。ほら、ようやく平和になったことだしそろそろ顔を見せようかなってね」
「うんうん、みんな頑張ってくれてるから天下太平って感じだもんね」
「もちろん、桃香の頑張りもあってだな」
桃香は手を合わせてニコニコとしている。
この大陸で生きる人々が平穏な日々を送れるようになったことが本当に嬉しいんだな。
「なあ、どうかな?」
「構わないと思いますよ。最近は若手の方々にも仕事を回していますので大分余裕もできましたし」
「朱里ちゃんがそう言うならいいんじゃないかな」
「それじゃあ」
「うん、行ってきなよ。お墓参り」
「ありがとう、桃香さま」
「偶には骨休めでゆっくりしてきてください」
「朱里もありがとな」
「……俺には?」
非常に嬉しそうなのはいいことなのだが、なんで俺だけスルーされているのだろう。
「ご主人様には一緒に来てもらおうと思ってるんだ。だから、ご主人様への礼はその後にするよ」
「俺もって……それは流石にまずいんじゃないか?」
吃驚して桃香たちを見るが、別段驚いた様子はない。
それどころか、頷きながら同意してる。
「それじゃあ、日時はおって伝えるから準備しといてくれよな、ご主人様」
そう言うと、翠は政務室を飛び出していった。
翠が去った後も唖然としたままの俺は二人の方へと振り返る。
「えっと、なんて俺までなんだろ?」
「もう! それくらい察してあげられないとダメだよ、ご主人様」
「なんのことだ?」
「……はぁ」
どうして二人は溜息混じりに頭を抱えているのだろうか。
結局、俺はその疑問の答えを最後まで知ることなく、翠たちと共に蜀を発つことになった。
涼州へとついた俺たちは宿泊先へと向かっていた。
久しぶりの風景に蒲公英も翠もずっとどこか嬉々としている。
時々、翠が調子悪そうにしているのが気になったが、すぐに快復していたので問題という問題もなかった。
俺は帰郷を喜ぶ二人を見て微笑ましく思いつつ、これまでとは違う環境にしきりに感心していた。
気になることを頻繁に質問をする俺を面白そうに見ていた蒲公英だったがふと思い出したいう風に話題を変えた。
「そういえば、最近のお姉様ってば凄い食欲なんだよね」
「そうなのか?」
元々結構な量を平らげるから特に変化には気がつかなかったな。
ふと見ると、翠は腹をさすりながら首を傾げている。
「なんか、最近無性に腹が減るんだよなぁ」
「へえ……あれ? 翠、気のせいか少し顔赤くないか」
「え? そうかなぁ、ちょっと身体が重いような気はしてたんだけど」
どこか元気のない表情を見て、心配になり翠をすぐに休ませるべきかと考える。
宿へと向かう足取りを急がせるが、その間にも翠の調子は悪くなっているようだった。
「ずっと体調が優れてなかったんじゃないのか?」
「……実は、出発まえから変な感じはあったんだ」
「おいおい、それなら先送りにしても良かったんじゃないのか?」
肩を貸しながらそう言うものの、出立前に気付かなかった俺にも咎はあるから強くは言えない。
宿泊先までの距離はまだ結構あるのを確認して俺は蒲公英の方を見る。
「仕方ない、蒲公英は先に行っててくれ。俺は翠を医者のところに連れて行く」
「はーい。それじゃあご主人様、お姉様のことよろしくね」
「あたしは別に大丈夫だよ、これくらい」
「何があるかわからないんだから駄目だ」
無理して一人で歩こうとする翠を半ば強引に抱き寄せると俺は行き先を変える。
街の人に道を聞いて医者の元へとつくやいなや翠を診てもらうよう頼み、俺は一人隣の部屋で待つことにした。
「あまり酷い容体じゃなければいいんだけど……」
座りこんだままこめかみを指圧する。
長旅と心配のしすぎで偏頭痛が先ほどから起きていた。
しばらく生あくびを繰り返していると、どこか呆然とした様子の翠が戻ってきた。
俺が口を開きかけると、それよりも早く翠が切り出してくる。
「……妊娠してた」
「へ?」
「だから、あたし妊娠してるらしい」
うつろな表情で答える翠の言い方はどこか他人じみているように感じる。
実感がないのかもしれない。
だが、俺にはそれよりも気になったことがあった。
「本当か? ち、父親は!」
「ご主人様以外にいるわけないだろ! だって他の男としたいなんてこれっぽっちも思ったこともないし、思わないし……」
顔を赤くして、両人差し指の先をつんつんと突きあいながら答える翠を俺は抱きしめずにはいられなかった。
自然と腕に力がこもり彼女は少し苦しそうにする。
「ななな、なにするんだよ急に」
「よくやった、翠……本当によくやった」
「……ご主人様」
抱きしめたまま顔を見合わせると、翠はようやく冷静になり始めたのか瞳は生気を取り戻している。
しかし、すぐにうるうると瞳を潤ませて俺の背に手を回してくる。
「やったな。これで、翠もお母さんだな」
「あ、あたし、母親になるのか? あたしが……あたし、あたしが……ふ、ふわぁぁん」
ようやく事態を飲み込めたのかと思ったけど、今度は火が付いたようにわんわんと泣き出す翠。
ぼろぼろと涙をこぼす翠を抱く力を緩めつつ、俺は子供をあやすように彼女の頭を撫でる。
「何も泣かなくても」
「うぅ……だって、嬉しいじゃないか。このあたしがご主人様の子供を授かるなんて……えぐっ」
嗚咽混じりに俺を見つめる翠の瞳は喜色に満ちている。
その反応が嬉しくて、愛おしくてたまらない。
投下大支援
「翠、愛してるぞぉ!」
「な、何を急に! じょ、冗談なんか言うなよ、あたしなんて……っていつもなら言うところだけど、あたしも愛してるよ、あなた」
耳元で囁く翠の『あなた』に体温が上昇するのを感じる。
俺の顔は一瞬で赤く染まったことだろう。
それから翠は暫くの間、ほうっと頬を染めてイヤイヤと顔を振ったり、喜びが蘇ったのか泣きじゃくったりを繰り返していた。
「なんかもう、あたしは胸がいっぱいだよ」
「俺も幸福感で一杯だ」
「本当にあたしのお腹にご主人様の子がいるんだよな?」
何度目かになる質問に破顔しそうになるのを堪えつつ俺は答える。
「まあ、あれだけやってればな」
「雰囲気を台無しにするなよな、馬鹿」
「ごめんごめん。でも、俺が翠を愛した成果なんだって実感できるだろ」
その言葉で白目を延々と向けてくる翠を連れて俺たちは寄り添うようにして宿泊先へと戻るのだった。
泣き疲れもあったのか、到着するやいなやぐっすりと眠ってしまった翠をそのままにして俺は一人近くの酒屋へと赴いた。
月光りを浴びながら店へと入ると、すぐに酒を頼み静かに嗜む。
「翠も母親になるのか……」
普段、彼女が蒲公英としているやり取りを思い描き、俺はくすりと笑う。
「きっと子供に手を焼かされててんてこ舞いになるんだろうな」
「あと、お姉様のことだから何か無茶なことをしそうで心配だよねぇ」
「そうそう。幼いうちから鍛えてやるんだなんて言い出しかねない……って、蒲公英」
感傷に浸りながらちびちび呑んでいたため正面に蒲公英が座っていることに気がつかなかった。
椅子に腰掛けたまま足をぷらぷらとさせる蒲公英は珍しく静かな顔をしている。
「どうした?」
「いや、なんだか不思議だなって」
いつの間にか杯を手にしている蒲公英に酒を注いでやる。
「昨日まではお姉様のことをまだまだ子供っぽいところあるなぁ、なんて思ってたはずなのに親になるって聞いたら急に大人に見えるんだもん」
「俺も翠が母親っていうのがすぐに思い浮かばないよ」
「でも、なるんだよね。あのお姉様が」
「なるんだよなあ、あの翠が」
そう言うと、どちらからともなく吹き出し二人して大笑いをする。
支援
「それにしてもめでたい! いや、ホントめでたい!」
「ご主人様、ちゃんと子供のことを守ってあげないとダメだよ」
「ああ、どんな敵からだって守るさ」
「そうじゃなくて、お姉様から」
ち、ちと指を振る蒲公英の言葉に俺は椅子からずり落ちそうになる。
「お姉様の犠牲は蒲公英だけでいいもの……」
「いや、いくらなんでもそれは翠に失礼だろ」
顔に影の差した蒲公英に同情しそうになるのを堪えて俺はそう答える。
蒲公英は口先を尖らせると、杯から酒を流し込みこちらをぎろりと睨み付けてくる。
「それよりも、蒲公英もご主人様の子供を孕みたいー!」
「バカっ!? 大声でそんなことを言うなよ」
「だってぇ、蒲公英の方がお姉様より積極的にご主人様の子種をもらいにいってるのにお姉様の方が先だなんて納得いかなーい」
「いやいや、翠とだって結構してるぞ」
「むう、なら今夜は蒲公英を孕ませるくらいにたっぷり愛してよ」
「もう少し父親になる気分を味わっていたいんだけど」
「それなら、蒲公英のときにさせてあげるから、ね?」
これじゃあ、ち●こ呼ばわりされても仕方ないな……などと思いながら俺は蒲公英に連れられるままに酒屋を後にした。
子供が出来たことによって気分が昂ぶっていたのもあってか長時間試合を繰り広げた。
翌朝、蒲公英とのことがばれて半泣きの翠に思い切りしばかれた俺は今、馬騰さんの眠る墓を前にしていた。
別に翠にぼこぼこにされたとどめで埋められるわけじゃないぞ。
「母さん。随分時間がかかったけど……ただいま」
墓を見ながら帰郷の言葉を告げる翠の顔はどこか哀愁を帯びている。
未だに彼女の中に当時のことが残っているのだろう。
俺は黙って彼女の言葉に耳を傾け続ける。
「ようやく平和になって、あたしたちものんびりやれるようになったよ」
「蒲公英も元気にやってる。後でくると思うから確認してくれ」
「今日は顔見せと、この女にだらしのないやつを紹介しにきたんだけど、それよりも報告することができたんだ」
「あたし……母親になる」
優しい瞳でそう告げる翠を包みこむように暖かい風が吹き抜ける。
馬騰さんが翠を抱きしめているのかもしれない。そんな感想が自然と浮かんだ。
「お姉様ー! お酒とお供えの肉もってきたよ」
「おう、ご苦労様」
駆け寄ってくる蒲公英の方へ振り返る翠を余所に俺は手を合わせると、墓へ報告をする。
「翠の子供……父親は俺です。絶対に翠も子供も幸せにします。約束します」
俺の呟きに応える用にどこからともなく撫でるような風が巻き起こり肩を叩く。
その中に女性の声を聞いたような気がした。
『あたしの娘とその子供のこと、よろしく頼むよ。少年』
やはり、馬騰さんは翠たちを見守っているのだろう。
そう思い自然と喜色満面の表情を浮かべていると、翠が不思議そうな顔をする。
「なんか、嬉しそうだな。ご主人様」
「翠と俺の愛の結晶について考えてたら、つい」
「なっ、あ、あああ愛の結晶って、恥ずかしいこと言うなよ」
「なんだよ、昨日は愛してるって言い合ったじゃないか」
「それとこれとは別だ! ほんと、ご主人様みたいにならないようにしないとな」
「まあ、翠に似れば美男か美女になるのは間違いないもんな」
翠自身が綺麗だし、なんて付け加えたけど、彼女はいつものように動揺したりしなかった。
ただ頬を染めて嬉しそうに笑っている。
「翠、すごく綺麗だ」
「もう、やめてくれよ。恥ずかしい」
はにかみながらそう答えた翠は本当に美しく淑やかに見えた。
「なあ、翠」
「ん?」
俺はなんとなく、言いたくなったことばを彼女に捧げる。
「俺を好きになってくれてありがとう」
そう言うと、翠は眼を白黒させた後、俺の肩に顔を埋めてぼそりと呟いた。
「ずっとずっと……ご主人様を好きでいる、絶対だ」
赤くなった顔を見せまいとする彼女に口元を緩めつつ、俺は心の中で密かな決意を固めていた。
絶対にまた来よう、今度は子供と一緒に。
以上となります。総数が少ないからと油断していました。
内容はタイトルの割にお墓参りのシーンが少なかったですかねw
でも、翠って無印から萌将伝までの総Hシーンって結構あると思うんですよ。
描かれてない分もあるだろうし彼女が妊娠しないはずがない!
……なんて思ったのがいけませんでしたね。反省です。
それにしてもネタって必要とするときは出てこないのに不意に顔を覗かせますね。
ツンデレもいい加減にして欲しいものです。
また、何か思い浮かんだら勢い任せに投下すると思います。
それではおやすみなさい。
お付き合い頂いた方、どうもありがとうございました。
清涼剤氏乙。
いや〜“先越された!”と思ってたら2で解って…良いほうで斜め上を行く方だと実感しました。
清涼剤氏乙でした。
翠はかわええなぁ〜ホント良い感じに堪能しました。
おっつ〜
乙、これはいいね、すごくいい
ただ馬騰さんは俺の中では無印での父親という印象が強いから
母親だとどうしてもちょっと違和感があるな、些細な話だが
今夜辺り、無じる真√65話を専用板にUPが可能でしたら行います。
他の用事次第となるので時刻までは明言できず申し訳ありません。
遅くとも日付変わる辺りには出来ればと思っております。
それでは長々と失礼しました。また夜にお会いできたらいいですね。
お待たせして申し訳ありません。30分後あたりに投下します。
専用板へ投稿いたしましたので告知をさせていただきます。
さて、今回も西涼の戦と北郷一刀の独自活動の同時進行です。
それと、とうとうあの人が話に絡んできます。
無じる真√N:65話
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
(当方へのご意見、ご指摘など)
・URL欄のメールフォーム・メール
・専用UP板・投下先のスレなど
ご意見、ご感想などはこれらのどこからでも可能です。
※善し悪し関係なく、一通りのご意見・ご感想、ご指摘は受け付けております。
なるべく活かしていきますが力量次第となりますのでその辺りのご理解の程よろしくお願いします。
URL:
ttp://koihime.x0.com/bbs/ecobbs.cgi?dl=0641 お暇なときにでもお読み下さい。
おっつー
清涼剤氏乙です
最後のはフラグですね…解ります
>>34 清涼剤氏乙でした
ここのところずっと華雄と詠のターンでメインヒロイン誰だっけ状態w
乙
清涼剤氏乙
>>36 ジョジョを読んだばかりだった俺には左慈が某スタンド使いに見えたぜ!
「勝った!無じる真完!」
本当にこれで完結だったらウケるなw
夢を見ました。更なる恋姫†無双シリーズの夢を。
その夢の中で無印風ED美羽バージョンが流れていました。
この感動を少しでも伝えられればと思い投下させて頂きます。
慌てて書いたので多少雑かもしれません。
あと、拙作のまとめへの掲載は修正などをしたら
改めてお願いすると思うので、管理人さんには
それまで掲載をお待ち頂けると幸いです。
7分割ほどいきます。
その時、俺は……
皆の事を思い浮かべた
七乃の事を思い浮かべた
>美羽の事を思い浮かべた
淡い光を放ち始める鏡。
その光はこの物語の突端に放たれた光。
白色の光に包まれながら、俺はこの世界との別離を悟る。
自分という存在を形作る想念。
その想念が薄れていく事を感じながら、それでも俺は心の中に愛しき人を思い描く。
美羽――――。
ずっと傍に居てくれたとても純粋な少女。
この戦いの物語の中、俺を支え、時には励ましてくれた大切な半身。
その少女との別離の刻が迫ってくる。
このまま……もう美羽と蜂蜜入りのお茶を飲むこともできなくなってしまうのか?
もうあの笑顔を見ることはできないのか……。
自分という存在の境界線があやふやになっていく恐怖の中、俺はただ愛しき人のことだけを強く思う。
ただ……笑った顔が見たい。
俺を癒してくれたあの笑顔が……みたい。
寸刻の間だけで良い、俺に満面の笑みを――――――。
俺のささやかな願いに応じるように耳朶を叩く愛おしい少女の声。
「ぬしさまー! ぬしさまぁー!」
この世界から切り離されていく中、動かなくなりつつある手を俺は一生懸命に愛おしい人へ向けて伸ばす。
ただ、傍に居たい。彼女の笑顔を見たいと願う一心で。
白光が俺を包んでいく、俺という存在が滅されていく。
美羽を置いて消えるなんて……絶対にしたくない。
心を引き裂かれるようほどの痛み。
逃げることの出来ないその光に飲み込まれながら、俺は必死に手を差し出す。
43 :
(2/7):2011/04/25(月) 05:23:40.43 ID:S5SLTd+D0
「み……う」
「ぬしさまぁ……妾を置いて行くなんて許さないのじゃ!」
意識すらも薄れゆく中、俺はたった一つの感情だけを爆発させてより強く手を伸ばす。
なのに力なく腕は垂れ下がる。
離れたくない――――。
美羽と離れたくない――――。
美羽をもっとたくさん感じたい――――。
その言葉は口からは出ずにただいたずらに悲哀をかき立てる。
「……いつもみたいに、妾をぎゅってして安心させてたも! 主様ぁっ!」
今すぐにでも抱きしめたい彼女との日々が脳裏を過ぎる。
共に笑った記憶。
共に泣いた思い出。
そして今まで抱いていた想いが消えていく。
そんなことは絶対に嫌だ……。
「俺は……美羽との思い出を無くしたくない」
自分の存在が消え去る運命だとしても。
俺が美羽を愛し、そして美羽が俺を愛してくれたという事実は厳然としてあるのだから……!
例えそれが決められた物語であったとしても。
今、俺の心の中に渦巻くこの感情が、仕組まれたものだとは思わない。
何よりも大切な少女の想いを欲し、俺は己の存在全てを賭けて声を絞り出した。
「み……う、みう、美羽!」
支援
――
――――
「主様! ぬしさまー!」
まだ世の中というものを考えていなかった妾を導いてくれた人。
楽しかった日々を一層素敵なものにしてくれた人。
そんな大好きな主様が消えていこうとしている。
妾の前から消え去ってしまう……はじめからいなかったかのように。
悟ってしまったその事実は、妾の心にギリギリと爪をたてる。
「……そんなのは嫌じゃっ!」
愛しい主様――――。
全ての者を見下していた妾が初めて全てを捧げ尽くそうと思えた人。
頭を撫でる優しい手のひらが好きで。
慈しむような朗らかな笑みが好きで。
凄く大好きで、大好きで、大好きで――――。
「いやじゃあっ! 妾はこんなのいやなのじゃー!」
こんなとき、早く動かぬ脚がもどかしい。
その悔しさも力に変えて妾は走る。
「妾にとって主様がいなくなるなんて……認めぬ……認めぬぞっ!」
がむしゃらに走る。
逃げるとき以外でこれ程力を込めて走った覚えはない。
「ふん、無駄なことを。ここで死ぬがいい!」
「お嬢さまの邪魔はさせませんよー」
ちらりと背後を見れば左慈を相手に七乃が戦っている。
「雑魚のくせにしゃしゃり出てくるか!」
「きゃっ!?」
七乃がよろめき、妾は足を止めそうになる。
だけど、七乃は妾に目配せすると左慈をきっと睨み付けた。
構えた剣はまるで七乃の意思を表しているかのように一切の揺れがない。
「すみませんね。……お嬢さまが初めて大切な方へ素直に想いをぶつける大事なところなんです……それを台無しになんてさせられません!」
支援
七乃が戦っている。
どんなときも安全を重視していた七乃が強敵を相手取って必死に食らいついている。
その姿は悲しみに打ちのめされそうな妾の心を勇気づけてくれる。
「七乃……すまぬのじゃ!」
七乃から顔を背けると、妾は主様へ向けて一心不乱に走る。
妾も戦わねばならない。大切な人と離れないよう運命と戦うのじゃ!
乱れる息、もつれそうになる足。
全てを無視して限界を超えて全身を動かす。
「ぬしさ……まぁ、ぜったいにはなしたくないのじゃ!」
白い光が主さまを覆い、その姿をかき消そうとしている。
「み……う」
「だめ、だめじゃ! きえないでたもー!」
意味はないかもしれない、それでも……妾は主様へと腕を伸ばす────。!
――
――――
「み……う、みう……美羽!」
「ぬしさまぁ……ぬ、しさま……主様!」
少女は自然とあふれ出る涙を拭い去り、その腕を賢明に伸ばし届かぬはずの少年へつかまろうとする。
少年は悲痛な叫び声を上げる少女の顔が願ったものでないと知り、いつものように撫でようと腕を伸ばす。
互いの中にあるのは素晴らしく輝いていた日々。
何もかもが楽しかった。
互いの好意を伝えあった瞬間が今も胸に残っている。
「主様――――!」
「美羽――――!」
離れまいとする二人の思いは永遠ともいえる距離を縮めていく。
砕けるはずのない運命の壁にひびが入る。
ただただ、欲しいと求めるだけの感情。
どこまでも純粋な二人の心は一つになっていく。
そして――――――。
ついに絆は強く頑丈な鎖となり結ばれた――――――。
――
――――
白い光が消えていくのを感じながら薄れていた俺の意識が戻り始めていく。
「ん、んん……」
「主様……主様……っ!」
うっすらと開く瞳には美しい長髪と可愛らしい顔。
俺が全身全霊をかけて存在を望んだ少女がそこにいる。
「……み……う……?」
「うう……よかったのじゃ。主様、ご無事かや?」
「あ、ああ……ここは一体?」
へたりこんで俺に身体をまかせている美羽の肩を抱きながら辺りを見る。
「分からぬのじゃ……おそらくは、あの貂蝉とかいうのが言っておった別の世界かもしれんのう」
首を捻りながらそう答える美羽。それも仕方ないだろう、俺だって何が何だかわかっていないわけだし。
それでも美羽の顔に悲観の色は見られない。
「どうしたのじゃ?」
「いや、なんでもないよ……あれ?」
美羽の言葉に曖昧に頷きながら周囲を観察してみると、見覚えがあることに気がついた。
よく見慣れた風景。それは懐かしさすら覚える。
紫苑
「どうしたのじゃ……主様?」
「ここは……聖フランチェスカ?」
「む? なんなのじゃ、その『せいふらんちぇすか』というのは」
きょろきょろと辺りを見回した美羽が、興味深げに俺を見上げてくる。
「俺が以前いた学校だよ」
「なんとっ!? では、ここはもしや天の世界なのかや!」
「俺にもよくわからない」
首を振りながら俺は貂蝉の言葉を思い出す。
『新しい外史の扉が開かれる』
きっと、ここは俺の知る外史でも美羽と出会った外史でもない。
――――そう、ここは
「新しい外史?」
「それは要するに七乃のおらぬせかいってことなのじゃな……」
「多分ね……もしかして」
俺の中にはもう一つ、考えていることがあった。
「のう、主様。もしかして、妾たち以外の皆は……消えてしまったなんてことは?」
落胆しきった様子で潤む瞳を向けてくる美羽の頭をそっと撫でる。
「きっと、消えてはいないと思うよ」
新しい世界に俺たちが来られたんだから、七乃たちが別の外史に存在してる確率だってあるはずだ。
「うむ。確かにそうなのじゃ。七乃のことじゃからな、以外としぶとくやっておるかもしれんのう」
「ああ、そうだな。きっと、美羽を求めて走り回っているかもな」
外史の垣根を越えて美羽を捜す七乃の姿を思い浮かべて俺は吹き出す。
美羽も同じ想像をしたらしく少しだけ笑顔が戻っている。
美羽にはやっぱり笑っていて欲しいというのが俺の望みなのだろう。
「にしても、これからどうしようかな」
二人だけになってしまった今、まず何をすればいいのか。
考えながら辺りを見渡して俺はあることを思いつく。
「そうだ、帰ろう。もし、ここが俺の知る世界と似ているなら、きっと俺の家もあるはずなんだ」
「かまわぬのじゃ、妾は主様以外頼れる相手はもうおらぬからのう」
そう言ってすり寄る美羽に微笑みかけると、俺たちは立ち上がり寄り添うようにして歩き出す。
「七乃もきっと俺たちに追いつく」
「それまで、二人で頑張っていくのじゃー!」
もっとも無に等しい可能性を信じて俺たちは歩き出す。
今にも七乃たちが追いかけてくるような気がする。
もしかしたらそれは直ぐにでも実現するという虫の知らせかもしれない。
仲間たちと別れた悲しさを乗り越えて俺たちは新たな道を歩き始める。
美羽の笑顔があれがいつだって笑っていられるのだから――――。
以上となります。
勢い任せで申し訳ありません。
無性に書きたくなったので……ホント馬鹿ですみません。
もし楽しんで頂ける方がいましたら幸いです。
また、この程度でも投下していいのなら挑戦してみようかな?
なんて思って頂けたら更に幸いに思います。
それにしても連続投稿にひっかかり安くて朝は辛いですね。
まあ、待ち時間で出掛ける準備などいろいろ出来たのでいいですけど。
では、これにて失礼します。
乙
左慈の名前を見るのが久し振りすぎて、素で忘れてたわw
あと、美羽可愛い
乙
過沿ってるな・・・
だってつまんねんだもん。
清涼剤の面白いと思って読んでるヤツいるの?
清涼剤氏乙であります
美羽は可愛い、でも麗羽様のほうがもっと可愛いと思う
というわけで誰か書いてくれてもいいのじゃよ<チラ
ξξ*゚∇゚)ξξ
>55
ツンデレ、ツンデレ♪
ノ
(´・ω・`)
( (乙
<⌒ヽ
次回の無じる真は直投下にしようと思っております。
予定は金曜夜。時間はおってお知らせいたします。
気が向いたらで構いませんので
ほんのちょっとでもスレを覗きに来て頂けたら幸いです。
>>56 俺も読んでみたいな麗羽様エンド
すっげぇ化ける気がするんだよな麗羽様の場合
期待で胸が張り裂けそうだ……誰か書いてくれんかのう?[壁]д・)チラ
>>60 可能だったら支援しに来るわ
バカ猫です、ついさっき無事に水道が止まりました(笑)
携帯も時間の問題ですし、今日の家賃マジ払えません(笑)
ので社会的抹消(笑)の確率が著しく高いですから先に失踪宣言 (笑)しときます。
まあ、ネタは有るのですがタマが無い状態なので……万が一に復帰?したら、そん時はよろしくにゃー♪
水道が止まるってかーなーり瀬戸際だぞ
最悪生活保護受けなさい
復帰を祈っておきます
何しているかは知りませんが、お大事に
>>62 一刀十三号氏はどうやら結構な状況になっているのですね……。
ここのところ、投下後の書き込みで急いでいるような描写(?)
があった理由がようやくわかりました。
まだ投下を予定されているとのことですので今はその作品を楽しみにさせて頂きます。
もちろん、復帰もお待ちしておりますよ。
それとずうずうしくて申し訳ないのですが投下予告のほうも一緒にさせて頂きます。
金曜の投下は早ければ21時、遅ければ22時頃開始になると思います。
量は現段階だと20レス分(ただし推敲次第で増減あり)といったところです。
マジキュー四巻の相沢の話
どっかでみたと思ったら、
SSの恋春蘭だった。
うっしゃ!恋春蘭読み直してこよっと
やっぱり帰宅=時間ぎりぎりでしたw
さて、22時から『無じる真√N65』の投下を開始します。35分割になる予定です。
少女の悲鳴と少年の嘲笑が入り交じっていた室内が急に沈黙に包まれる。
彼女の主、北郷一刀が矢を受けて仰向けに倒れていた。
それをどこか爽快感すらあるかのような表情で見下ろしている少年、左慈。
少年の笑い声は賈駆の中の憤怒の炎を焚きつけていた。
「あんた、よくも……月だけじゃなく……」
「ふん。英傑と同様の死に方ができるのだ、こいつも文句を言うこともあるまい」
「ふざけるんじゃないわよ! ボクの大切な人たちを傷つけて、あんたなんか絶対に」
賈駆の叫びを遮るように左慈が彼女の腕を掴む。
左慈は賈駆を引き寄せながら侮蔑の感情を表に出し、じろりと彼女を睨み付ける。
「倒せるとでも思っているのか?」
「離しなさいよ!」
「なんだと?」
怪訝そうな表情で顔をのぞき込んでくる左慈に思いっきり嫌悪の感情を込めた言葉を投げつける。
「あんたごときに触れられたくないのよ! 離せ!」
「ごときだと? 木偶が舐めた口を――」
左慈は怒気を含めた言葉を言い切る前に硬直した。何故なら、その脇腹に刀が深々と突き刺さっていたからだ。
賈駆は驚愕に満ちた表情を浮かべる左慈に蔑むような視線を向ける。
「馬鹿ねえ……このボクが何も考えずに挑発するとでも?」
「なんだと? いや! それよりも貴様、先程の矢で確実に心の臓腑を……」
左慈の脇には小刀を両手で握った北郷一刀がいた。
彼は左慈に対して不適な笑みを見せる。
「どうも俺は誓いってやつをきちっと守らなきゃいけないみたいでな」
賈駆に目配せをした一刀は刀を引き抜くと、左慈から飛び退いて彼女の方へと転がるように逃げてくる。
一刀はその際に拾い上げた張遼の羽織の下にある何かの欠片を乱雑に回収していた。
「態々拾ったようだけど、なんなの?」
「ちょっとした願掛けで持ち歩くことにしてたものさ」
「ふうん、深い意味がありそうね」
「ああ、そうだ。そして、俺を守ってくれたってわけなんだよなぁ、これが」
そう言った一刀の表情はこの緊迫した中にありながらどこか穏和なものとなっていた。
(きっと大切な約束をした記念の品ってことなのね……)
自分の知らない一面を見て内心、約束を交わした誰かが羨ましくもあった賈駆だったが、それを表に出すのは悔しいので黙っていることにした。
「さ、行きましょ。予定外の事があったせいで、計画は変更よ」
「どうするんだよ? 下?(ヒ)を放置してどこに行くつもりなんだ」
「もちろん。?(タン)よ」
廊下に配備された白装束の群れの中を二人は駆け抜けていく。
捕まりそうになる度に一刀が庇い、刀で応戦して守ってくれていた。
「本気か? 華雄と行き違いになったりしたらそれこそやばいだろ」
一刀が苦みの増した表情でそう言うが、賈駆は取り合わない。
「大丈夫じゃないかしら? なんだかんだでやってくれるわよ、華雄なら」
「いや、そういうことじゃなくて、華雄は引くことを余り選ばないぞ」
「それはあながち否定できないわね」
安易に想像が可能な光景に賈駆は口元を引き攣らせる。
角を曲がると、そこを狙って挟み込むようにして白装束が襲い来る。一刀が敵に体当たりして強引に突破し、賈駆もそれに続いていく。
それでも逃亡劇は長く続かず、前も後ろも道をふさがれてしまう。
「やばいかもな……」
一刀の頬を汗が伝う。彼の身体が緊張のあまり強張っているのが伝わってくる。
賈駆はそんな彼を安心させるように首を振る。
「いえ、まだよ。ここで終わりになんてならないわ」
その言葉を裏付けるかのように白一色にそまりつつある前方に異変が生じた。
中流にある岩が川を分断するように白装束の群れが真ん中から強引に裂かれていく。
「賈駆殿! 北郷さま!」
「みんな!」
それは街中へ配備しておいた兵たちだった。
一定の時間が経過しても戻らぬ場合、邸宅の中を窺うよう指示してあったのだ。
「お二人に変事ありきとお見受けしたため手配通り馳せ参じました!」
「すまん、助かった!」
駆けつけた兵たちに囲まれた一刀が賈駆の手を握りしめて再び走り出す。
賈駆は力強く引かれているために腕が少し痛かったがそれ以上に一刀に頼りがいを感じていた。
(こいつの背中ってこんなに大きかったかしら?)
場に似合わぬことを思い浮かべる脳漿に賈駆は恥ずかしさを覚える。
「詠、もっと走れ! ここで無駄に戦力を失うわけにはいかないんだぞ」
「……わ、わかってるわよ、あんたこそ足手まといになるんじゃないわよ!」
二人は一層固く手を結び走り出す。
邸宅を後にして街中へと出るが、そこには異様な光景が広がっていた。
「人が……いない?」
「それがですね。実は、ある時を境に急に何かに促されるようにして皆、室内へとこもってしまったのです」
先導する兵士が首を捻りながら答える。
「これも左慈のやったことなのか……それとも、もう一人のあいつの仕業か?」
兵士の言葉に一刀が何やら考えを巡らせ始める。
賈駆はその背中をばしっと叩くと彼の思考を中断させた。
「考えるのは後。今はさっさと逃げるべきでしょ」
「それもそうだな。とにかく城門まで行くぞ」
背後に迫りつつある白装束の集団。皆、顔を布で半分以上隠しおり、その表情からは全く感情が感じられない。
それが既に人としての尊厳のない存在であることを仄めかしているようで賈駆は寒気すら覚え、思わず一刀の手を強く握りしめる。
手のひらを通して伝わる温もりが賈駆の心を覆っていく。
不思議な安心感に身を委ねうつつあったが、それも束の間のことだった。
「城門だ! よし、もうすぐ脱出――」
一刀の言葉を遮るように城門が開かれる。そこには白装束が群れを成してずらりと立ち塞がっていた。
「ここまできて……まさか向こうからも来るなんてな」
開かれた門からぞろぞろと行進してくる白装束たちに一刀が唇を噛みしめている。
賈駆はその間にも兵たちに指示を出す。
「あと少しなのよ……仕方ないわ、あんたは中心にいなさい。他の連中は方円陣を組んで互いに支え合いながら切り抜けるわよ。頭の中は突破のことだけを考えなさい!」
兵たちは一切の無駄を省いた動きで陣形を整えていく。
「こうなったら一か八かだ」
「残念だが、もう貴様らは詰みだ」
その声に二人は振り返る。
左慈が憎悪と敵意に満ちた表情で一刀を睨み付けていた。
いや、左慈だけではない。邸宅から追ってきた白装束も追いついている。
「完全に囲まれたって事か……」
「どうやらそのようね」
辺りを埋め尽くす、白、白、白。
先ほど一刀から受けた一太刀など実際には無かったかのように綽然としている左慈だが、その怒声が事実であることを物語っている。
「北郷一刀! 貴様だけはこの俺自身の手で屠ってくれる!」
「詠、離れてろ!」
「嫌よ、今度はボクがあんたを守らないと」
一刀の前に出て盾になろうとする賈駆。
放たれた矢のように素早く突っ込んできた左慈が蹴りを放ってくる。
賈駆は衝撃に備えて思わず眼を瞑ってしまう。
次の瞬間、鈍い金属音が辺りに響き渡った。
「ぐ……この衝撃、北郷一刀。貴様、英傑を引き連れてきたな!」
忌々しげな左慈の声に瞼を上げると、そこには左慈の蹴りを受け止めている女性の姿があった。
胸回りのみを隠している服、切れ込みの入った腰布に短めの藤紫色の髪。
それは大望の味方だった。
「一撃の重みがこれほどとは……貴様、呂布か!」
「この戯け! 誰が、呂布だ」
金剛爆斧によって強引に押し込まれた左慈が後方へと飛ぶ。
女性はそこへの追撃はせず、己が得物である身の丈ほどはある戦斧を構える。
「我が名は華雄。北郷が一の家臣!」
「華雄? どこかで聞いた気もするが所詮は価値のない木偶。その木偶ごときがどこまでも俺の邪魔をしやがって」
「私が来た以上、北郷には指一本触れられると思うな!」
ゆらゆらとただならぬ瘴気を立ちこめさせる左慈に華雄が身構える。
その姿は勇ましく、そして同姓の賈駆ですら感じる不思議な美しさがあった。
「華雄。間に合ったのか……?(タン)城は?」
「あの程度の城、容易く落とせるに決まっているではないか」
「……え? 下?(下ヒ)からの増援はどうしたんだよ」
「は? そんなものは知らんぞ」
「いやいや、だってなあ?」
華雄の返答に困惑気味の一刀を余所に賈駆の脳裏にはようやく事態の形が出来上がりつつあった。
本来の領主に成り代わった左慈。
膨大な数の白装束。
想像以上に早く駆けつけた華雄。
それらが、賈駆の頭の中で道筋を作り上げていく。
「ふふっ、……そういうことね」
「詠、何かわかったのなら、俺にも教えてくれると嬉しいんだが」
「下?(下ヒ)に増援なんていかなかったのよ」
「……ああ、そういうことか!」
「おい、私にもわかるように教えろ」
手を打って納得の表情を浮かべる一刀を余所に眉を顰めた華雄が詰め寄ってくる。
「いいのよ。あんたはわからなくて」
賈駆は手を振りながらそう答える。
「いや、しかしだな。事態の把握くらいはしておかねば」
「ちぃっ! 俺を無視しやがって、かかれ木偶ども!」
「ほら、敵来たわよ」
「絶対、後で教えろ。絶対だぞ!」
その言葉を残して、華雄が白装束の群衆へと相対する。
†
徐州でギリギリの戦いをしている一刀たち。
その一方で、冀州では置いてきぼりを受け、物語の中心から逸れつつあった少女がいた。
その少女は?城にて忙しなく仕事に追われる日々を送っていた。
北郷一刀が無言で去ってからの日々は彼女にとって過酷なものだった。
これまで彼と分担していた政務が山のように押し寄せ、一刀の抜けた穴に代役を立てることもしなければならなかった。
ただ、これまで支援してくれていた者たちが変わらずといった様子だったことだけが救いだった。
「にしても、あいつがいなくなっただけでこれか……」
度々、一刀がこの地から離れることもあったがそれは飽くまで仕事上のこと。
この軍のこと、公孫賛のことを置いて姿をくらましたのは初めてのことだった。
公孫賛は廊下を歩きながら懐に入れておいた物を取り出した。
「星がいってたのってこれだよな……」
すっかり忘れていたことを気まずく思いつつ、杯を見つめる。
これといって特徴があるわけでもないどこにでもあるような杯。でも、公孫賛には価値ある杯。
大切な思い出と共にあるのだ。
「確かに一刀の部屋にはなかったな……」
かつて、公孫賛がまだ幽州にいた頃、彼女の下で働いていた劉備が独立のために出立する前日に交わした誓い。
そのときに用いた杯がこれだった。
直ぐに杯に気がついたあたり、趙雲も大事にとっておいてあるのだろう。
「くしゅん!」
鼻をすすりながら公孫賛は辺りを見回す、廊下には人一人おらず目撃者はいないようだ。
「……あいつが不機嫌になるのも当然だよな」
「何が当然なのですかな?」
「うわっ! 出たぁ!」
「人を妖の類のように言わないでいただけますかな」
「……すまん。というか、さっきまで誰もいなかったと思うんだが」
いつの間にか背後に寄り添っていた趙雲に謝りつつ公孫賛は杯を見せる。
「これのことだったんだな。随分昔のような気がするよ、あの頃のことが」
「ええ。あれから随分と遠くまで来たものですな」
「ホントだよな。あの時は私の傍に居たのは一刀と星だけだったのに、今じゃ大所帯だ」
「皆、頼もしい限りで良いことです」
昔に浸っていると、廊下に風が吹き込み公孫賛は再びくしゃみをする。
「ん……なんか変だな」
「体調でも崩されたか?」
「かもしれんな……ま、いつまでもここにいるのもなんだし、そろそろ行くとするさ」
「そうですか。くれぐれも身体を大事になされよ」
趙雲と別れると、公孫賛はなおも昔を思い出していた。その中でも印象深い袁紹軍との戦の頃に至ると感慨深げに嘆息した。
「あのときも、あいつのせいで体調不良になったんだっけな……」
一刀が消えるという話を耳にして悩み続けたときは本当に生きた心地がしなかった。
「結局、一刀から詳しい事情まで聞き出せずにずるずると来てしまったんだな」
自分の行動力の無さにうんざりする公孫賛は忘れかけていたことを思い出した。
(そういえばあの時、一刀の事情を知っていそうなやつがいたな)
思い立ったら吉日とばかりに公孫賛は行動を起こす。
普段の彼女にはない動きだった。
(やはり、少し熱でもあるのか?)
余りしたことのない勢い任せな自分に苦笑しつつ、公孫賛は街中でも割と豪勢な邸宅の前へとやってきた。
中へ入ろうと扉に手を伸ばしたところで公孫賛は深呼吸をする。
吸って吸って吸って吸って……。
「は、吐き出すのを忘れてた」
気を取り直し、公孫賛はその敷地へと足を踏み入れる。
扉を開くと、すぐ近くに少女の姿を確認することができた。公孫賛は平常心を装って声を掛ける。
「あっと、その……ちょっといいか?」
支援
孫伯符
「あら、貴方がここへ足を運ぶなんて珍しいわね。どうかしたの?」
出迎えてくれたのは三姉妹の末女、張梁だった。
「ちょっと、用があってきたんだ。お前たちがいるってことはあいつもいるはずなんだが……」
「あ、白蓮さん。いらっしゃーい」
「ねえ、何かお土産はないの?」
中へ入っていくと、張角と張宝も公孫賛に気がついて声を掛けてくる。
もっとも、内容が内容だけに公孫賛からは乾いた笑みしか出てこない。
「わ、悪いな。急に思い立ってそのまま来たもんだから手ぶらでな……」
「なによ、気が利かないわね」
「うーん、残念。白蓮さんならお金もあるし、何か持ってきてくれると思ったんだけどなぁ」
「仕方ないわよ。一刀さんとは違うんだから」
「何も持たずに来ただけでこの言われようか……」
一体、彼女たちの世話役を務めていた少年がどれだけの苦労をしていたのかと思ったが、想像も及ばない程だろうということに気がついて考えるのを止めた。
張角が若干不機嫌そうにむくれて頬杖をつく。
「だって、わたしたちだって結構頑張ってるんだし偶にはご褒美が欲しいの」
「その気持ちはまあ、わからなくはないが」
公孫賛も人知れず自分へのご褒美なんてことをやってたりするので彼女たちの気持ちはわかる。
「だから、一刀の代わりに……白蓮さんが、ね?」
「いや、その……そういうのは私は……」
「…………」
「はぁ……わかったよ。後で飯でもおごってやるから、それで手を打ってくれ」
じっと口を閉ざしたままの二人に公孫賛はがくりと肩を落とす。
「やったー! 一刀がいなくなってからご褒美も減ってたし久しぶりー!」
「じゃんじゃん、食べちゃおっと」
「お店はやっぱり、あの角に出来たばかりのとこよね」
「うんうん、ああ今から楽しみだなー」
二人が言っている店に公孫賛は覚えがあった。
(確か一品一品が結構な額だったような……富裕層ですら時折訪れる程度だったはずだぞ)
公孫賛は目的のためにとんでもない代償を支払うことを予感して冷や汗を掻く。
「……もう少し、あいつに渡す給金も見直した方がいいかな」
そのあいつのことを考えると、これも等価交換として妥当なのかもしれないと公孫賛は思った。
「で、要件なんだが貂蝉はどこにいるか知らないか?」
「多分、知り合いの務めてる酒家にでも行ってるんじゃないかしら」
「それじゃ、その店を覗いてみるか。場所はわかるか?」
「ええ。確か場所は――」
公孫賛は三姉妹から酒家の場所を訊くと、すぐに向かおうととば口に立つ。
「あのさ、一刀はいつ戻ってくるのかな?」
公孫賛は張角の質問を聞こえなかったことにして数え役萬☆姉妹の事務所から立ち去った。
胸に僅かな罪悪感を抱いたまま公孫賛は酒家へと向かったが、そこに貂蝉の姿はなかった。
「で、代わりにお前らか……」
「なにを一人でぶつぶつと仰ってるんですの?」
「さあ? それより斗詩ぃ! 注文した料理まだー?」
「お、お客様。もう少しお待ち頂けますか?」
前掛けをした顔良が引き攣った笑み浮かべて応える。
「あんまり待たせるようなら……その身体でこの餓えを癒して貰おうか!」
「いやーっ!」
「何してんだこいつら……」
「ただじゃれあってるだけですわ。それより、何か用があったのではありませんの?」
「貂蝉を知らないか?」
「ああ、そういえばつい先程まではおりましたわね」
「どこに行ったかわかるか?」
袁紹は少しだけ考え込む素振りを見せると公孫賛の質問に答えた。
「確か屋台街へ行くとかおっしゃってましたわね」
「屋台街か……」
公孫賛は早速向かってみようと足を外へと向ける。
しかし、一歩を踏み出すよりも先に袁紹に引き留められてしまう。
「それよりも、ちょっとよろしいかしら白蓮さん?」
机に肘を突き、組んだ手に顎を乗せながら袁紹が公孫賛の方へと眼を向ける。
「な、なんだ、そんな怖い顔して」
「一刀さんは、まだ帰ってきませんの?」
半ば凄むような感じで迫る袁紹に公孫賛は言葉を詰まらせる。
「い、いや……それは」
「すみません、白蓮さま。実は麗羽さま、ご主人様と行きたいところがあったそうなんです。だけど、誘う前に長期の遠征に出てしまったじゃないですか。それで、ちょっと機嫌の方が良くないんですよ」
申し訳なさそうに謝る顔良に公孫賛の胸がちくりと痛む。
彼女たちを騙し続けていることへのすまなさ、一刀が彼女たちの中で大きい存在であることを改めて実感したこと。その二つの針が彼女の胸をちくちくと刺し続けている。
「ま、そのせいであたいらはこうして姫のやけ酒に付き合わされることになってるんだよなぁ」
「猪々子! 斗詩さんも余計な事を言わないでくださります?」
「す、すみません」
「てかさ、斗詩だって時折頬杖突きながら溜め息零してんじゃん」
「み、見てたの文ちゃん!」
「あたいはいつでも斗詩を見守ってるぞ」
「なんですの? それでは、斗詩さんも人の事言えないではありませんの……」
「もう、麗羽さままでー!」
わいわいと盛り上がる三人を尻目に公孫賛はこっそりと店を後にする。
逃げ出したその足で公孫賛は屋台街へと向かった。
夕刻となり辺りも赤みを帯び始めており、屋台からは良い匂いが鼻腔をくすぐり空腹感を誘う。
「貂蝉はどこにいるんだよ?」
若干、空腹も相まって苛立つ公孫賛はきょろきょろと顔を動かしながら歩いていく。
暫く道を進んでいくと、前方に人だかりを見つける。
公孫賛は何事かと人を掻き分けて顔を覗かせる。
「……もぐもぐ。おいしい」
「さ、さ、これもどうぞ食べてくだされ、恋殿」
「……ん、ほくほくしてる」
「おお、これは面白いのじゃ! よし、次は妾のを食してたもれ」
「それじゃ、お嬢さまには私が……はい、あーん」
人の輪の中心には仲良く食事を取っている呂布と陳宮、張勲に袁術の四人がいた。
よく観察してみると、彼女たちを見ている野次馬は皆、ほっこりとした顔をしている。
「なるほど。だけど、これは全然関係ないな」
「……白蓮」
背を向ける公孫賛だったがまたしても足止めを喰らうことになってしまった。
再度呂布の方へと振り返ると、彼女は公孫賛に向けて手招きをしている。
「…………折角だから一緒に食べる」
支援
「おお、それは名案じゃな! ほれ、ここへ座るのじゃ」
「私はちょっと人捜しをしていてだな」
断ろうとする公孫賛だったが、周囲の雰囲気がそれを許してくれない気がして渋々同席することにした。
既に卓には多くの料理が並べられ四人は舌鼓を打っている。
「でも、良かったのか? 私まで一緒にさせてもらって」
「…………少しでも多くの人とたべるとおいしい」
「そうですなぁ」
呂布の言葉にもっともとばかりに陳宮が頷く。
「でも……ご主人様と一緒ならもっとおいしい」
「それはどうでしょうなぁ」
「…………」
「れ、恋殿?」
「…………ご主人様がいると、おいしいよ?」
「その通りかもしれんのう……主様」
「美羽さま……寂しいんですか?」
手にした肉まんを見下ろしてしんみりする袁術の肩を張勲がそっと抱く。
気がつけばこの一席だけが異様に暗くなっていた。
「……あのさ、さっきも言ったが今人を捜して急いでるんだが」
「誰を捜してるんです?」
箸の泊まった袁術の頭をよしよしと撫でながら張勲が訊ねてくる。
「貂蝉だ。一足違いで見つけられなくてな」
「ああ、それならあっちの方へ……あら? あれはなんですかね」
張勲が額に手を添えながら少し離れた位置にある屋台を見てそう呟く。
公孫賛もそれに釣られるようにしてそちらへ視線を向けると、何やら赤々とした灯りが見える。
「あれって、火事じゃないのか!」
急いで席を立つと公孫賛は駆け出そうとする。
「いってらしゃーい」
「お前らも来いよ!」
尚も席に居残ろうとする少女たちを連れて公孫賛は現場へと向かう。
野次馬やがっくりと項垂れた店の店主と思しき人物、逃げ惑う客と人でごった返している。
「おい! ぼけっとしてないで井戸から水を汲んでこい! それから、警邏への連絡も忘れずにするんだ! あとそれから……くっ」
「どうかなさいました?」
ふらついた公孫賛を案じる張勲たちに彼女は顔の前で手を振って応じる。
「すまんが、七乃、ねね。後の指示はお前らに任せる……」
燃え盛る炎へと近づいてから公孫賛は気分が悪くなっていた。
尋常じゃないほどの脂汗が額に浮かび、頭は巨大な金槌で殴られたかのように痛む。
火元の近くにいるからか全身が火あぶりにされたかのように全身が熱く燃え盛っている。
「……な、なんだ……この感じ」
ゆらゆらと揺れながら公孫賛は裏通りへと転がるようにしてなだれ込む。
視界は徐々に白い靄のようなものに覆われていく。
代わりに、見覚えのない光景が頭を過ぎる。そう、丁度袁紹との戦を終えた夜に見た夢のように。
(また……城が燃えて……私は……死ぬ)
皮膚が焼けただれ、肉が焦げていく感覚が身体中を走り公孫賛は悶絶する。
「ぐあっ……つ、うぅ……」
痛みを身体が勝手に受け入れていく。まるで、新しい記憶を体験した感覚込みで付け加えられるようだった。
地面に膝を突き四つん這いになるが、記憶の追加は着々と行われていく。
「なんだ……これは……黄巾に星? それに……北郷軍……ほん、ごう?」
あらゆる事項に関する記憶が脳に刻まれたところで、公孫賛の視界は開けてきた。
気付かぬうちに滝のようにかいた汗が地面に溢れ土を湿らせている。
「そうか、そういうことだったんだな……うっ」
身体に残る拒絶反応にも近い嫌悪感によって胃液が逆流し、胃の内容物を吐き出してしまう。
「う……ぐ……っ、んっ……はぁ、あっ」
公孫賛は先程食べたばかりの料理をげえげえと口から流れ出させる。
吐瀉物が詰まりそうになり咳き込んだり、涙と鼻水がだらだらと流れ出たりと公孫賛は盛大に苦しむ。
ついには胃の中が空っぽになり胃液のみしか出てこなくなった。
「……はぁ、はぁ。な、なんなんだこれは」
口元を拭うと、公孫賛は壁に手を突きながら立ち上がる。
そして、顔を上げ本日の探し人が目の前にいることに気がついた。
「……貂蝉」
「どうやら、白蓮ちゃんもついに知ってしまったのね」
「お前、このことを……存知していたのか? まさか、一刀も!」
公孫賛は膝が震えている脚を動かし貂蝉へと詰め寄る。
「ええ、その通りよ」
貂蝉は眼を伏せて静かに頷いた。
「そうか。あいつは私の時のように誰かのために動こうと……」
「恐らく、そうでしょうね」
よろめく公孫賛の肩を支えながら貂蝉が頷く。
「あいつ……どうして、私には何も話してくれなかったんだ」
「ご主人様は記憶≠フない娘には一切教えていないわ」
「なんでだよ。自分が知っていても相手は分からない。だから、何も言わず一人でって……辛くないのか?」
「苦悩していたわよ、ご主人様も。でもね、それ以上に貴女たちが大切なのよ」
貂蝉のどこか悲しげな瞳が一刀の真意を物語っているように公孫賛には感じられた。
「数人だけを誘って動いたのも……」
「そうよ。白蓮ちゃんに迷惑を掛けたくないという感情から」
「あいつはどこまで馬鹿なんだ……馬鹿で、お人好しで……」
先程以上に瞳を潤ませながら公孫賛は鼻を啜る。
「でも……そんなあいつだから、好きで……共にいたくて……」
「……白蓮ちゃん」
「一刀に会いたい……あいつの隣にいたい……」
熱い雫は留まることをしらず何時までも流れ続け公孫賛の頬を濡らし尽くす。
胸に宿る一刀への想いが強くなる。
「……ダメだな私は。曹操や孫策のように私情を公のことに持ち込まないなんてできそうにない」
目元をごしごしと擦ると、公孫賛は微笑を浮かべる。彼女はいつの間にか力の戻っている足でしっかりと立つと、拳を強く握りしめて自分の中にある気持ちを奮い起こす。
「そもそもあいつが悪い。そうだ、そうなんだよな。うん」
自分に言い聞かせながら公孫賛が屋台街へ戻ると、炎はすっかり沈下された後で野次馬も徐々に減り始めていた。
燃え跡を横目に見ながら火事現場を通り過ぎる公孫賛。その胸にある火焔は未だ消えておらず、尚も激しく燃え盛っている。
そして、公孫賛は勢いを削ぐことなく城へと戻るやいなや諸将を集め一つの命を下すのだった。
†
華雄は方円陣の外縁の一部を務め、敵の指導者と思しき導士と向かい合うように仁王立ちしていた。
先ほど、金剛爆斧から伝わってきた手応えに反して導士が損傷を受けているようには見えない。
ただならぬ相手と悟った華雄は柄を握る両手を前腕に血管が浮かび上がるほどに力ませる。
正面の敵が先陣を切って襲いかかってくる。
それぞれが手にする刀と槍、そのどちらも届かぬうちに華雄は上段からの一撃で斬り捨てた。
敵の血糊を受け、大地に突き刺さった金剛爆斧をそのままにして敵の落とした槍を拾い上げる。
即座に、左方から飛び掛からんとしている白装束の腹部へ石突をたたき込む。
怯んだところに円を描くような斬撃を喰らわせる。
倒れゆく屍の影から飛び出てきた白装束が小太刀を両手に襲いかかってくる。
それを冷めた瞳で見据えると、華雄は直線上に入った瞬間を狙い槍で貫く。
白装束の手から溢れ落ちる小太刀を華雄は掴みとる。
「でやあああああああっ!」
気合いのこもった叫びと共に白装束をぶらさげたまま後に続く他の白装束たちも刺し貫いていく。
串焼きのようになった槍を華雄は天高く突き上げる。
相当な重量を腕に感じながらも華雄はその槍を横凪に振り払い、そのまま投げ捨てる。
軌道上、そして放り投げた先の敵を次々と巻き込みながら槍が飛んでいく。
「何をしている。くそ、こちらの方が多勢だというのに……つかえん木偶どもめ」
苛立たしげにそう吐き捨てた左慈が白装束の頭を踏み台にして、一刀の元へと直接向かう。
華雄は荒くなる呼吸を一瞬だけとめ、上空へ向けて小太刀を投げる。
左慈が眼を向けることなく小太刀を払いのけたが、その一瞬で十分だった。
華雄は金剛爆斧を拾い直し、左慈の着地を狙う。
「言ったはずだ! この私がいる以上、その男には手を出させぬとな!」
「ちぃっ、邪魔立てを!」
左慈が華雄の殺気を察知して咄嗟に避ける。
華雄もそれを追い、距離を詰める。
「ちょっと、華雄! 陣形が!」
「敵の頭を取れば全てが終わる! それまではお前の頭脳でどうにかしておけ!」
咎めの言葉も今は意味をなさない。
左慈を逃せば、一刀が危うい。それを感じ取った本能が何としても倒せと訴えかけている。
心臓は緊張と興奮で高鳴り続ける。
「いい加減にうんざりだ。まずは貴様から葬ってくれるわ!」
「来い、インチキ導士が!」
逃げをやめ反撃に出てくる左慈が一瞬で懐へ飛び込んでくる。
華雄は放たれた拳を責金部分で受ける。
柄を通して両手に衝撃が走り、軽い痺れを感じる。
支援
「ふ、これはまた重い一撃ではないか。やるな、貴様」
「ちぃっ! 仕留め損なったか……まあいい。すぐにこの外史からも抹消してくれる!」
疾風のごとき蹴りが放たれる。
金剛爆斧で対処していくが徐々に蹴りの速さは増し、逆に華雄の動きは鈍くなる。
呼吸が乱れ、衝撃を幾度も受けたことで金剛爆斧を持つ手が震え始めている。
『速さが足りひん』
その一言が脳裏を掠める。
「わかっている!」
誰にともなく叫ぶと華雄は金剛爆斧を白装束の群れへと投げる。
回転しながら飛び交う金剛爆斧によって倒れていく白い塊。
それを視界の隅に捉えながら華雄は目の前の導士へと駆け寄る。
重しとなっていた得物を手放したことで華雄の動きは速力を増していく。
「素手だと? 愚かな! あの化け物でもないかぎり俺に素手で挑むなど」
「細かいことはどうでもよいわ!」
ごちゃごちゃと口やかましいことを宣っている顔に拳を抉り込ませる。
左慈の整った顔が歪み、振り抜いた華雄の一撃によって後方へと吹き飛ぶ。
「問答無用でぶっ飛ばしたな……華雄」
「私は意味の分からん話は嫌いなんだ! あれこれ言われると頭痛がしてくるからな。やはり、話は率直が一番だ」
華雄は手にじんわりと浮かび上がる汗を拭い去りながら一刀の声に答える。
「いや、だからって拳で語るなよ……」
「こ、こいつ、ただの馬鹿か!」
驚愕の表情を浮かべた左慈が大地を蹴り飛ばして慣性を無視するように勢いよく突っ込んでくる。
張遼や趙雲が得物で行うよりも素早い突き。
一撃一撃の衝撃が呂布のそれをも超えている蹴り。
華雄はその全てを紙一重のところで防御していたが、攻撃を受けた箇所はじんじんと痛み、徐々に該当箇所も増えていっている。
「死ねぃっ!」
踏み込んだ回し蹴りを狙ってくる左慈。
その足を半ば強引に捉え、華雄は握力の限りをつくし逃がすまいとする。
「は、離しやがれ!」
「でりゃああああああああっ!」
叫ぶことで全身の力を滞りなく発揮させる。
腕の筋肉を膨張させ、肩にありったけの力を注ぐ。
そうして左慈を大地に叩きつけるように真っ直ぐ振り下ろす。
しかし、衝撃が華雄の腕に伝わる事はなく拳の中の感触も消え去った。
「よもや、これ程までに力を付けているとはな……たかが端役の木偶風情が……」
息を切らせた左慈が、いつの間にか華雄から離れるように距離を取っていた。
「なんのことか知らんが、妙な術を使いおって……導士か貴様は!」
「本当に愚劣なのだな、貴様は」
「ふん! そのような誹謗など日常的に詠から罵詈雑言を浴びせられている我らからすればどうということはないわ!」
「人を悪人みたいに言わないでくれるかしら!」
「てか、我らってもしかして俺も含まれてるんじゃないだろうな!」
それぞれ兵を上手く操っている賈駆と一刀が華雄の言葉に反応して声を上げる。
華雄はそれらを無視して、左慈だけをじっと見つめながら趙雲のように不敵に笑う。
「さあ、どうした……まだまだ、これからだろう?」
「く……っ、木偶が調子づきやがって……」
互いに肩で息をしている華雄と左慈は敵愾心を露わにして視線を交わらせる。
そこへ、喚声と共に多くの兵が城外から突入してきた。
「華雄将軍! お待たせいたしました!」
「遅いぞ、貴様ら!」
「ちいっ、増援だと……ここに来て面倒な!」
人数での差は縮まり、北郷軍の士気は勢いよく高まっていく。
「今よ! 戦力を前方に集中、城門の敵を挟撃! 華雄は殿を頼むわよ!」
「ああ、わかった。さあ、来るがいい! そこの導士のようになりたければ幾らでも相手をしてやるぞ!」
刹那の間に敵を吹き飛ばしつつ華雄は拾い上げた金剛爆斧を構える。
白装束たちは恐怖やその他一切の感情を全てなくしているのか、何の躊躇いもなく襲いかかってくる。
華雄はそれを一太刀の元に平伏させる。
そうして、前後共に白装束の撃退を続けていくうちに敵の囲いが薄くなる。
「これ以上は無理か……あの豪傑さえいなければいけたのだが、仕方ない」
その言葉を残して左慈の姿が一瞬でどこかへと消えていった。
同時に、白装束たちの攻勢も弱まり圧倒的な戦力差で北郷軍は旧知を脱することに成功した。
好機に乗じて下?(下ヒ)を制圧するのとほとんど同時に民衆もわらわらと姿を見せ始めていた。
「急に雰囲気も変わった感じだな……」
「まあ、いいじゃないの。とにかく下?(下ヒ)もようやく落ちたって事よ」
「そういうことだな」
痛みと披露でボロボロの身体を引きずりながら華雄は二人も元へと歩み寄る。
「そういえば、お前たち。先ほどしていた、下?(下ヒ)の援軍がどうのという話について今度こそ訊かせてもらおうか」
「別に知ったって面白くないわよ? ねえ」
「だよな、華雄も興味沸かないだろ?」
顔を見合わせる二人の言葉に華雄は咳払いを何度もしながら応える。
「…………わ、私だけ仲間外れはないだろ」
「え? なんだって?」
「だから、私だけ仲間はずれにするなと言っている!」
「なんだ。それなら仕方ないなぁ」
「にやけながら言うな……」
すっかり破顔している一刀の視線に華雄は顔が熱くなる。
「華雄もすっかりこいつに毒されたわね……」
「うるさい! ほれ、さっさと話さんか」
「はは、そうだな。さっきの白装束が多分、ここの兵士だったんだよ」
「まさか、あのような得体の知れない導士に従っていたというのか?」
「俺は実際に術で操られてる兵士ってのを見たことがあるからな。それで、左慈の奴はそっくり下?(下ヒ)の戦力を奪ったんだろう。元々は何か理由があったようだけど、その兵を俺たちに差し向けてきたってことだ」
「なるほど。それで、下?(下ヒ)から?(タン)への増援がなかったというわけだな」
わかってみると非常に単純な話だった。
「増援が無ければ、あんたがこっちに来るのも自然と短時間で可能になる」
「つまり、左慈がここを利用しようとした時点で俺たちは結構有になってたんだな」
腕組みした一刀が嬉しそうに笑っている。華雄もその顔を見ているだけで不思議と気分が良くなる。
「でも、あんたは死にかけたけどね」
「あ、あはは……あれは本気で焦ったよ。今でもちょっと冷や汗が出る」
「……危なかったな」
「ああ、本当にな。……実は城門まで来たときもやばかったんだよ。あそこで華雄が現れてよかった。ありがとな」
「む。気にするな、私は自分の役目を全うしただけだからな」
大切な主人を守るという何よりも優先されるべき役目。
華雄はそれを破らずにすんだことに対する幸福感を胸の内に治めるのだった。
†
西涼連合との正面からの衝突を乗り切った曹操軍は更に軍を進めていた。
涼州の中頃まで既に軍は食い込み陣を敷いていた。
全軍の士気を衰えさせないよう、各将に命じたところへ、夏侯淵らが合流を果たした。
そのまま追撃に出ると武官たちが思うのに反し、曹操は全軍を停止させ、文官たちはそれに異論を挟まなかった。
暫くの間、韓遂軍に対するようにしかれた陣の中では食事は普通に振る舞われ、乗馬や射撃の訓練に明け暮れる日々が続いた。
武官たちも初めは理由もわからぬまま従っていたが、兵たちの戦意が高揚するにつれて落ち着きを無くしつつあった。
中でも夏侯惇は部下の思いもわかるが故に一層身体を持て余していた。
「一体、華琳さまは何をお考えなのだろうか……なあ、秋蘭はわかるか?」
「私か? まあ、今はもう予測も付いているが姉者に伝えられていないということはまだ知る必要がないのだろう」
「教えてくれてもよいではないか」
「もうすぐわかるさ」
弓箭の訓練を終えたばかりなのに夏侯淵は汗を全然かいておらず涼しげな顔すら浮かべている。
そのまま夏侯惇がうんうん唸りながら歩いていると、許緒がやってきた。
「春蘭さま、軍議があるから来るようにって」
「わかった。すぐに行くぞ。秋蘭」
「どうやら、疑問の答えもでるようだぞ、姉者」
「そうか。ま、まあ、別に気になどしていなかったからな。あれくらいわからなくとも別段問題ないわけだからな」
そう答えながらも自然と歩幅が大きくなり、歩調も速まっていることに夏侯惇は気付いていなかった。
幕舎へと足を運んだ夏侯惇にようやく事情が伝えられることとなった。
「恐らく、もう予測できてる者もいるでしょうけど、頃合いを見て兵を動かすわ」
「とうとうですか。待ちくたびれましたよ」
「ふふっ、それなら春蘭には思い切り暴れて貰いましょうかね」
「お任せください」
曹操の期待に満ちた言葉を受けて夏侯惇は胸がいっぱいになる。
「それで、今後の流れですが……」
4円
「あのう……」
咳払いをして発言を始める郭嘉におずおずと許緒が手を上げる。
郭嘉は説明を中断すると、許緒の方を見る。
「どうかしましたか?」
「これからもいいんですけど、これまでは一体なんだったのかなって」
「ああ、そうでしたね。こちらだけで話を進めていましたので説明が足りませんでしたね。すみません」
「季衣にもわかりやすく説明してあげなさい。風」
「え? 風がするのですか? 別に構いませんが……ええと、皆さんよろしいですか?」
「おう!」
「おやおや、春蘭さまのお返事が一番元気がよいですねー」
「む? そうだったか」
「ああ、姉者らしい良い返事だぞ」
「なんだか照れるな」
頭を掻きながら照れ笑いを浮かべながら夏侯惇は程cの説明に耳を傾ける。
「風と秋蘭さまで奇襲を掛けて西涼連合の戦力を削ぎ、同時に糧食も絶しました。これにより、涼州兵の多くは韓遂さんの軍へ逃げ込みました」
「それは確実なのか?」
「はいー、追いかけて確認したので間違いありません」
「うむ、それは私も保証しよう」
夏侯淵が捕捉するようにそう言った。
程cはそれに対して軽くお辞儀をすると、説明を続けていく。
「普通の軍でしたら、逃げ帰ってきた部隊を回収して撤退なら撤退ですたこらさっさと逃げられますよね?」
「うん、そうだよね」
「ですが、西涼連合は連合と銘打つだけあって少々統制するには難しい人たちなんですね」
「気難しい奴というのは真に迷惑だな……む? どうして私を見ておるのだ」
「いや、別になんでもないですよ。ねえ、秋蘭さま」
「そうだな。気難しいところがあった方が姉者はよい」
許緒と夏侯淵の会話内容の意味が把握できないことを気にしつつも夏侯惇は程cの説明へと意識を戻す。
「そこで、こちらも人馬に休憩を取らすという名目で足を止めることにしたんですね」
「そっか、追い込みすぎると必死になるから逃げられちゃうけど、余裕があれば少し休むんだ!」
「おおっ! 季衣ちゃん、正解ですよー。ぱちぱち」
「えへへ……」
清涼剤氏、N65ではなくN66ではないか?
65話は23日にうpされてるよ
「き、季衣」
拍手する程cに照れている許緒の服を夏侯惇はこっそりと引っ張る。
「なんですか、春蘭さま?」
「ど、どういう意味なのか説明してくれんか?」
「姉者……後で補足説明くらいなら私の方でやるから風の話を聞いてはどうだ?」
「む、それもそうだな。すまんな、季衣」
許緒から離れると、丁度程cの説明の続きを始めるところだった。
「兵の統制を取るために制止した韓遂さんたちですが今はこちらの動きを見ているはずです。そこで陣内にこもり続け、情報統制も行い進軍の意思がないように装いました」
「なんでまた、そのような面倒なことを?」
「そうすることで、少しでも長く留まらせ、なおかつ油断を誘うという魂胆なのです」
ぬっふっふと笑いながら答えた程cの笑みは夏侯惇には若干悪人ぽく見えた。
「丁度、今頃統制が取れていることでしょうねー」
「それでよいのか? 逆に討ちにくい状態になってしまっているのではないか?」
「そうでもないのですよ。ここからは稟ちゃんの説明に繋がるのでそちらでどうぞー」
そう言うと程cはふう、と息を吐いて眼を細めてまったりとし始めた。
郭嘉がそんな程cを見てこめかみに手を添えつつ説明を引き継ぐ。
「つまり、韓遂軍には多くの兵が残っており、彼らの士気を乱れさせないために食糧も均等に配らざるを得ない状況が継続中ということになります。糧食も尽きつつあるでしょう」
「だが、それでも本国から輸送されてくるのではないか?」
「ええ、それは至極当然のことでしょう。ですから、その輸送が届く前に仕掛けるのです」
「輸送隊が韓遂の陣へと向かっているという報告も既に入っていたからな」
夏侯淵が郭嘉の説明に頷く。
「まず、周辺の民族を雇い農夫として牧畜を行わせていたのでその者たちに放牧をさせます」
「放牧ってどういうこと? 向こうにみすみす食糧を渡しちゃうんじゃないですか?」
「季衣。流れを見ていなさい。さすれば、何を考え動くのかがわかるはずよ」
許緒の質問に答えたのは曹操だった。
実のところ、夏侯惇も許緒と同じ疑問を抱いていたのだがこれでは言うに言えなくなってしまった。
紫煙
支援
「さて、涼州軍はどのような顔をするかしらね」
曹操は不敵な笑みを浮かべる。それは夏侯惇が好きな曹操らしい表情。
「いや、まあどのような表情でも華琳さまは素晴らしいのだが……」
†
大陸の西方、涼州。
砂丘や荒野が多い土地だが、愛馬紫燕の背に乗っているときはとても心地よい風を感じられる。
乗馬など訓練をしてきた馬超が城へ戻ろうとしていると、前方から砂塵を巻き上げて駆けてくる者がいた。
「お姉様ー!」
「蒲公英」
従妹の馬岱だった。
彼女が来たと言うことは馬超に対して報告すべきことがあるということ。
馬超は隣に馬岱が並ぶのを待ってから馬を歩かせる。
「奇襲はどうだった?」
「うん、ばっちりだったよ」
「そうか、あんま好きじゃないやりかただけど成功したってのは良いことだ」
「ただね……」
少々暗くなる馬岱に馬超は首を傾げる。
何かよからぬ報せがあるのだろうか、そう思い馬超は自然と唾を飲み込んだ。
「韓遂さんの軍が散々な状態になって戻ってきたの」
「なんだって?」
韓遂といえば、母、馬騰と共に西涼連合の中心となっていた勇将だった。
その韓遂を曹操軍が敗走せしめたというのは馬超にとってにわかには信じ難い。
「一体、何があったっていうんだよ」
「それが兵たちが喧嘩始めたらしくて……」
「おいおい、いくらなんでもそれはないだろ? あの軍は結構統率がとれてたはずだぞ」
ますます胡散臭いものへとなる報告に馬超は自然と険しい顔つきになっていく。
「それが、急襲されて糧食の殆どを焼かれたり陣を奪われた軍の人たちが原因らしいんだよね。そうして、荒れたところで曹操軍が家畜を解き放って」
「飯にありつくために勝手に;……ってことだよな」
「うん。そのせいで、完全に韓遂軍はバラバラ……そこを突かれながらもなんとか逃げ延びてきたんだって」
馬超は仲間が完全に敵の策にはまったことを痛感し、頭を抱える。
通りで馬岱も普段ほどの元気がなかったのだと今更のように思った。
「元々、母さんの元に集まった羌兵も多かったからな」
「みんな、凄く強いけど統率がね……」
元々自由気ままな気風のある羌族がぶらさげられた餌を前にして静止しきれるわけはなかったのだ。
そして、曹操はその特性を容赦なく利用してきた。
「確か、曹操と面識があるって話だったんだけどな……」
韓遂はかつて都にいたころ、曹操と顔を合わせたことがあるという話だった。
可能ならば交馬語にて話を付けられるかもなどとも韓遂は言っていた。
「曹操ってやつは噂以上にめちゃくちゃやりやがるな」
知己である者であろうとなかろうと容赦なく策謀にかける。
ますます自分には合わない相手だと馬超は思った。
城へと戻った馬超たちは、直ぐに韓遂らと合流し防衛戦をしかけることを決断した。
城内の民を巻き込まずに相手をするということだが、勝敗はどうなるかなどわかりはしない。
ただ一つ、負けたくないという思いだけが馬超の中でじわじわと大きくなっていた。
「……曹操軍は今どれだけの戦力なんだ」
「お姉様、少し落ち着いたら?」
「うーん、いや、わかってはいるんだけどな。あたしが名代となるんだって思ってたらなんだか落ち着かなくてな」
母、馬騰は現在病床に伏していた。もう、そう長くはないという話でありこうして馬超が代理を務めるに至っていた。
大役を思い緊張する一方で、馬超の中には言いしれぬ不安が大きくなりつつあった。
曹操が近づいてきていると思うだけで不思議なことに喪失感を思い出すのだ。
「曹操に勝たせちゃダメだ……絶対に」
「ホント、どうしちゃったの? ちょっと、お姉様らしくないよ。もっと、こう……腕ずくでも平伏させてやるー! くらい言ってよ」
「お前の中のあたしの印象ってそういう感じなのか」
指で両目を吊り上げている馬岱を馬超は半眼で睨む。
何か一言をと思っている折、曹操軍が到着したという連絡が入った。
しえん
馬超と馬岱は共に得物を手にし、愛馬を駆って城を飛び出し、決戦の地へと赴いた。
そこには、大勢の歩騎が居並ぶ軍勢の姿があった。僅かに強めに吹く風に煽られてはためく旗には曹の文字。
その先頭から、一人出てくる人影がある。
「お姉様、曹操だよ」
「わかってる。それじゃ、ちょっと行ってくる」
曹操と馬超を交互に見ている馬岱へそう告げると素早く駆けていく。
向こう側も騎乗した曹操一人だけが前進してくる。
「お前が曹操か」
「ええ、目は四つ無いし、口も二つ無いけれどね。それで貴方は? てっきり、馬騰が出てくるものだとばかり思っていたのだけれど」
「あたしは馬超! 馬騰の名代として、この軍の指揮を取る者だ!」
「ああ、そう。馬超ね。そういえば連合の時にも見た顔ね……」
本気で興味のなさそうな顔をする曹操に馬超は頭から湯気が出そうなほど熱くなる。
「な……なんだその反応はっ! もっとこう、あるだろうが! この侵略者め!」
「名将と名高い馬騰と相見えるのを楽しみにしてきたのだもの。その代わりが貴方では……ねぇ」
「あたしらを舐めるなよ! この地を再びお前らに侵略させてたまるもんか!」
「…………」
「あれ? 今、あたし何て……」
馬超は自分の発言に眼を丸くして驚くが、直ぐにぼっと顔が吹き始めた風を浴びても冷めない程に熱くなる。
(や、やば! あたし、完全に変な奴じゃん!)
嫌味な曹操のこと、きっと自分の痴態を見て嘲っているに違いない。そう思いながら恐る恐る見る。
「……そう。ならば、この曹孟徳を止めるため全力を尽くしなさい」
「え? ……いやいや! お、おうとも! 後で吠え面かくなよ!」
まったく茶化すことなく静かに去った曹操の様子に首を捻っていた馬超だったが、馬岱の呼ぶ声に慌てて自軍へと戻るのだった。
「おかえりなさーい。姉様、なんか様子が変だよ?」
「なあ、蒲公英……あたし、おかしくなったかもしれない。なのに、あいつ……」
「姉様? どうしたの? これから大事な一戦なんだよ! しっかりしてよ」
「わかってるって!」
揺さぶってくる馬岱の手を振り払うと馬超は両頬を張って気合いを入れる。
「うっしゃ! 連中を一気に叩き潰す! 総員、突撃ーっ!」
ほとんど同時に両軍は動き始めた。
これが涼州を駆けた最終決戦となると信じて互いの力の限りを尽くしぶつかり合う。
だが、その両者を遮るように風が強まり、砂が舞い上がり視界を遮る。
「くっ、こんなときに砂嵐かよ」
「姉様、どうするの! 敵が見えないよ、これじゃあ」
手で目元を守りながら訊ねる馬岱の声を遮るような大声が前方から聞こえてくる。
「全軍、退却! この土地に適した涼州兵相手にこれは不味い!」
「退け! 退くんだ!」
「さっさとするの! わかったのか、ウジ虫ども!」
「さー! いえっさー!」
一部聞き慣れないやり取りが混じっていたものの、曹操軍が退却しようとしているというのは察する事ができた。
「敵は怯んでいる! 今こそ、あたしらの力を見せつけてやるんだ! 追撃ー!」
「お姉様! 深追いしすぎはよくないよ!」
「大丈夫だ、それに逃すわけにはいかない……あいつだけは」
曹操は全力で来いとのたまったのだ。ならば、力を尽くすしかない。
幸い、涼州で生きる者ならばまだなんとか前を見て進める程度には砂嵐が弱まっている。
羌族と涼州に住む漢族らが混じり合った騎馬が何千と掛ける姿は壮観だった。
しかし、その雄大な光景も長くは続かない。
先頭の数百騎が姿を消したのを始めに続々と騎馬が姿をくらましていく。
三分の一ほどの騎兵を失ったところで、ようやく全軍が止まり、砂嵐が去っていく。
「なんだ、こりゃ……」
「やられたってことだよね」
そこには巨大な穴が広がっていた。
「ふふん、ウチら工作部隊の手にかかればこんなもん朝飯前ってもんや! とはいえ、ウチの螺旋、こないな使い方しとうなかったんやけどな」
「お前! いつの間に」
螺旋状の穂先の得物を手にした曹操軍の将、李典を前にして馬超はぎょっとする。
「油断大敵ではないか?」
「か、夏侯淵!」
「ほう、存じて貰えていたとは光栄だな」
李典、夏侯淵だけではなかった。
改めて見れば、曹操軍は退却などせず、穴のすぐ傍に大勢の歩兵が伏せていた。
「実際に退いていたのは騎馬だけよ。馬超」
「曹操……」
「お姉様! 囲まれる前にさがって!」
「あ、ああ。わかってる。全軍、退いて体勢を立て直せ!」
「悪いが、貴方を逃がすわけにはいかない」
「そういうことだ。それに、ここで逃げては錦馬超の名が廃るぞ?」
籠手を装備した銀髪の少女と隻眼の猛将が馬超の退路を遮る。
馬超は兵たちを見渡し、息を思いっきり吸う。
「全軍、応戦しろっ! ここを死地と考え、脱することに全力を尽くせ!」
「させへんで! てえええええいっ!」
「歩兵は全て騎兵の馬を狙え! 機動力を削ぐのだ!」
夏侯淵の指示通りに動く歩兵が西涼軍の騎馬へと群がり皆身動きが取れなくなる。
「ちっくしょう! こうなりゃ、お前らぶっ飛ばして……」
「お姉様! 曹操のいる本隊が別に動いてるよ!」
「こっちは無視して落とそうって腹づもりか! くそっ!」
「よそ見をしている暇があるのか! 錦馬超」
疾風のごとき矢が飛んでくる。
馬超はそれを銀閃で薙ぎ払うが、その下からもう一本の矢が現れ頬を掠める。
ぱらりと馬超の茶色の髪が舞う数本風に乗り飛んでいく。
「夏侯淵、あたしの邪魔をするんじゃねぇ!」
「冷静さを欠いているとはな……少々期待はずれか」
「お姉様……きゃっ!」
「貴方の相手は我らが務めましょう」
「そういうこっちゃ、よろしゅうな」
馬岱の方も楽進、李典を相手に苦戦を強いられている。
こうしてモタモタしている間にも曹操との距離が離れていく。
「くそっ、どけっての!」
「動きに精彩を欠いている。それではこの夏侯妙才を破ることはできんぞ」
夏侯淵が落ち着き払った様子で素早く矢を連射してくる。
「うっしゃおらあああああああっ!」
馬超は銀閃を回転させて払いのける。
「姉者、華琳さまの元へ行け! ここは私たちで十分だ!」
sien
「わかった。後は任せたぞ、真桜、凪! 秋蘭を頼んだぞ!」
「お任せ下さい!」
「任しとき!」
二人の返答を受けた夏侯惇が本体へ向けて駆けていく。
追いかけようと焦心する馬超だが、夏侯淵は道を譲ってくれない。
汗入りは募る一方だったのだが、曹操軍の本隊の方から声が聞こえてくる。
「なんだ?」
馬超は夏侯淵に注意を払いつつ顔を向けると、城から出てきたと思しき軍勢とぶつかりあっている。
「城に残した守備か?」
「でも、それにしては勢いがあるよねぇ」
馬岱も怪訝な顔で謎の軍勢の様子を窺っている。
「馬旗……馬騰が伏兵を残していたか……いや、それだけじゃないな」
「あれは紺碧の張旗! 張遼だと……?」
「張遼っていや、今は公孫賛のとこにおるんやなかったんか!」
未だ敵味方の兵が入り交じり交戦し続けながらも馬超たちは唐突に出現した張遼に気を取られつつあった。
「……今だ! 敵の集中が切れてるぞ、一気に本隊へ向けて突撃するぞ!」
そう告げて馬超は夏侯淵から離れ、停止中の曹操軍本隊へと向かう。
「あ、待ってよーっ! 姉様!」
馬岱を初めとして兵たちが一斉に突破を計る。
予期していなかった人物の登場によって戦局が乱れ、立て直す機会を得た馬超はそれを逃さず利用する。
「だけど、どうして張遼さんが来てるんだろ?」
「さあな。公孫賛のところから力添えが得られるとは思えないし……それに」
近づくにつれてはっきりとしてくる旗のほうへ顔を向けて馬超は眼を懲らす。
「公孫旗でなく十文字旗を掲げてる。多分、公孫賛の元を離れたってことだろ」
「そう言われるとそうだよねぇ……あーん、もう! 蒲公英、ますますわかんないよー」
「あたしだって頭ん中、ぐちゃぐちゃだっての。誰が張遼を……いや、それよりも今は曹操だ!」
そう叫ぶと馬超は背後から曹操軍本隊を襲撃する。
「曹操はどこだ!」
「あそこ!」
馬岱の指さした先には周囲より小柄な少女が悠然と構えている姿があった。
その傍で夏侯惇が守るようにして立ち回っている。
「ちぃっ! まだ兵を残していたということか」
「……それにしてもこの統率は勇将があってこそ。そうよね、張遼!」
「ご名答! この隊はウチが馬騰より全権預かっとるんや!」
混濁した状態の戦場を割って張遼が一騎で颯爽と飛び出してくる。
「うわっ!」
「季衣! おのれぇ、貴様のような関係のない者が何故ここにおるのだ!」
突っ込んできた張遼に跳ね返される許緒を庇うように夏侯惇の刀が張遼に迫る。
飛龍偃月刀と七星餓狼が火花を散らす。
「ちいっとばかし事情があってな。悪いけど、馬超に与させてもらっとるわ!」
何合も打ち合う夏侯惇と張遼。
周囲の兵たちが間に入ろうとする度にはじき飛ばされるほどに二人の戦いは集中している。
「春蘭さま! ボクも」
「へ、おもろいやないか。二人一遍にかかってこいや!」
にやりと笑い張遼が構えを取る。
「その口、直ぐにでも閉ざしてくれるわ!」
「くっそー! 馬鹿にするなぁっ!」
岩打武反魔と七星餓狼という二種の攻撃を張遼は次々といなしている。
「よくわかんねーけど、これって好機だよな」
「そうだね。曹操を討つなら今かな」
馬超は馬岱と頷き会うと、敵を斬り捨て払いのけつつ曹操の元へと突撃を行う。
「張文遠。その武勇、胆力……素晴らしいわ。この曹孟徳の手中にて愛でられないのが惜しいほどに」
「曹操! 覚悟しろ!」
「させんぞ、馬超!」
その声と共に馬超の前方へ矢が突き刺さり、馬が仰け反り倒れそうになる。
何とか体勢を保ち振り返ると、夏侯淵が弓を構えたまま近づいていた。
「そうや、ウチんとこの大将はやらせへん!」
「姉様、ここは蒲公英が引き受けるから、曹操をお願い!」
「でもっ!」
「いいから! 曹操を討たないと終わらないんだよ!」
僅かに残る躊躇いを振り切って馬超は再度曹操を討ち取ろうと前進する。
馬超を追尾する騎馬隊も彼女の馬術には及ばず、距離は縮まらない。
「すぐ終わらせてやるからな……」
そう意気込んだものの、流れはもう一度変わる。
曹操が駆け寄ってきた兵士に何かを囁かれると、瞬時に撤退の指示を出したのだ。
「全軍、陣へ退くわ!」
「華琳さま?」
「少々、予想にないことが起きたわ」
そう言って駆け出す曹操を追いかけんとする馬超だったが、夏侯淵らに邪魔されて追撃は叶わなかった。
仕方なく、馬超は傷ついた将兵を連れ城へと戻ることにした。
馬騰の様態が気になった馬超は、馬騰の居室へと向かう。
そこには床に伏した馬騰に付き添っている一人の少女がいた。
「えっと……」
「ああ、どうも初めまして。董仲穎と申します」
貴人のような品格を感じさせる少女が頭を垂れる。
馬超は少女の名前を聞いて眼を丸くして開口したまま指をさす。
「董卓? でも、確か連合が洛陽へ攻め上がったときに討たれたって」
「それは虚報です。実際にはある方に保護して頂いていたのです」
「そうか。その保護したってやつが張遼やお前をここへ送り込んできたってわけか」
「ま、そういうこっちゃ」
頭の後ろで手を組んだ張遼が頷いている。
馬超は事の経緯を彼女たちから大まかに訊かせるように頼み、曹操軍が退却した主な要因が別の地で戦っている者たちにあるということを知った。
それが事実である事を物語るように数日間曹操軍は動かず、ちょっとした穏やかな時間が訪れていた。
そんな中、とうとう馬騰が息を引き取った。
元々、先が長くなかったが曹操の侵攻で更に残り時間が縮んでしまったのかもしれない。
馬超は、母親の葬儀を執り行いながらも頭の中は既に考え事で一杯になっていた。
彼女は葬儀から少し離れたところで馬岱と共に風を浴びていた。
「お姉様。叔母さま……最後は安らかな顔してたね」
「ああ。母さんが逝くまでの時間が稼げたのはよかったよ」
後で知ったことだが、馬騰は当初曹操に降るくらいならと毒を呷ろうとしていたという。
確かに居室からは毒の入った瓶が出てきた。
しかし、董卓に宥められ企てを実行することはなかったらしい。
実際、張遼が現れたことを始め戦局に変動があったおかげで馬騰は自分で命を経つことなく最後を迎えることができた。
しーえん
「ここにおったんんか」
「張遼か……その、ありがとな」
「礼には及ばんよ。ウチは命じられて来ただけやもん。それよりや、今後どうするんや? 曹操も戦力は減っているはずやけど」
「そうだな。ずっと考えてはいたんだ……こうして落ち着いた時間があっても、またすぐに戦は再開されるって」
馬超は自分でも余り造りの良くない方だと自覚している脳漿を動かし必死に考えたことを話す。
「そうなると、また大切な家族たちを傷つけ死に至らしめることもあるかもしれない。悔しいけどさ、これ以上の被害を出す方がそれこそ親不孝になっちまう気がするんだよ」
もしも一族の多くが失われればそれこそ取り返しもつかなくなる。
そこまで考えが及んだ馬超は溜め息を零す。
「まあ、それも一つの答えなんやろな」
「どうなんだろうな。なあ、蒲公英、あたしは間違ってるのか?」
「わからないよ……蒲公英だってこの涼州は大切だけど、みんなだって大事だもん」
「だよなぁ……どうすっかなぁ」
多くの仲間の期待と意思を受けて立ち上がった以上、簡単に言葉をひっくり返すのも躊躇われる。
悩む馬超の元へ大地を踏みしめる音がする。
「素直に相談するしかないでしょうね」
正装に身を包んだ董卓がそう言って微笑を浮かべる。
どこか馬超たちを労るような笑みに自然とそうしてみようという気が起きる。
「とにかく、話してみるしかないよな」
自分の言葉に頷くと馬超はもう一人の代表者とも言える韓遂の元へと向かうのだった。
この後、まもなくして西涼連合は曹操軍への降伏、帰順を決定し、会談を開いた。
その際、曹操軍からは夏侯惇と程cが出席、一方の西涼連合からは韓遂が出席という重要な人物の抜けたものとなった。
既に涼州に名代を務めた馬超の姿は無かったのだ。
また、曹操軍が入城したときには涼州兵の何割かも既にどこかへと去った後だったという。
†
涼州にて動きがあった頃、北郷軍は曹操軍を相手取って籠城の構えを見せていた。
左慈の行動によって混乱していた民を抑えつつであったために困難であったが今は大分落ち着いていた。
華雄の武力を頼りにした策とも呼べない作戦が功を奏し、曹操軍の士気は低下している。
非常に強引なものだった。華雄が単騎で城門より出ては白装束を相手取ったときのように曹操軍を圧倒し、悠々と戻ってくる。ただ、その繰り返し。それなのに上手くいっていた。
一刀は、何十回目になる華雄の帰還を城壁から眺めつつ感嘆の息を吐いた。
「よくまあ、こんなのが上手くいったもんだな……」
「相手が曹操軍だからね」
「言わんとするところがよくわからないんだけど?」
「曹操軍には華雄と系統の似た猪突猛進武将がいるでしょ?」
賈駆があくどい笑みを浮かべながら前髪を書き上げ、人差し指を左目の前でくるくると回す。
「ああ、なるほど」
「わかった?」
ご機嫌な様子で笑っている賈駆に一刀はこくこくと首を縦に振る。
「夏侯惇のことをよく知ってるからこそ、軍を率いてる荀ケは華雄を出すことでボクが罠を張っていると深読みするわ」
「そうして、警戒している中、暴れさせて適度なところで戻すわけだ」
一刀も呆れと賞賛が半々の折り合いをなした感情を抱きつつ、賈駆の言葉に頷く。
「そういうこと。一手出遅れた以上、荀ケは疑心暗鬼になっていってるでしょうね。後は華雄に無作為に城門から出させて暴れさせれば徐々に向こうの兵に恐怖心を植え付けることが出来るってわけ」
「どこから出るかわからないから、迂闊に兵を動かせないだろうしな」
一刀が城壁から眺めた限りではそれほどの数では攻め込んできていないように見える。
そうして、外を見ていると華雄が再び城門から出て行く。
今度は、若緑色の前髪を結わえている少女が華雄を相手になろうとしているようだ。
「なんか、あの子を思い出すな」
華雄相手に必死に奮闘している少女を見て、曹操軍にいる許緒の姿を思い描く。
「典韋ね。許緒と並び称される武闘派の曹操親衛隊よ」
「へえ、典韋ねぇ……」
勇んで出てきた典韋だったが、華雄にいいようにあしらわれて撤退していく。
それに従うように曹操軍の前衛がじりじりと後退している。
「また距離が出来たな……」
「あ、あの馬鹿追撃しようとしてる……ほら、あんたの出番よ!」
「わかったよ。華雄! 戻ってこい」
口元に手を添えて叫ぶと、一刀の方を一瞬だけ見上げた華雄が城へと戻ってくる。
一刀はすっかり華雄の手綱を握れるようになっていた。
シエン
(しかし、何か俺、詠の拡声器みたいになってるな……)
そんなことを考えていると、遠くにある曹操軍本陣の方に動きが見える。
「ん? あれって、もしかして増援か?」
「みたいね」
「報告! 敵の増援の旗印は『曹』!」
二人はその物見から伝えられた報告に顔を見合わせる。
「てことは……本人だよな?」
「曹操自らとは、随分と大それた事をしたわね」
「だけど、これってつまり徐州の戦力を少しは削げたと考えていいんだよな?」
一刀は確認するように賈駆を見る。
「そう思って間違いないでしょうね。でも、曹操が相手だと今までみたいに華雄だけでってのも無理があるわ」
「判断力や思考の幅広さでいえば、荀ケより上だしな」
一刀は知っている。曹孟徳が如何に恐ろしい相手であるか。
その考えが全く読めないということも。
「嫌な予感がするわね……」
賈駆が表情を険しくして曹操軍本陣を睨み付ける。
そして、数日後その懸念が間違っていなかったことが証明された。
夏侯淵の部隊によって?(タン)が攻撃されたという報告が入ったのだ。
「ここに来るまでに戦力を分散させてたのか……」
「?(タン)はそう長く持たないでしょうね」
「豪族任せにしたからな」
下?(下ヒ)での籠城に備えて北郷軍は戦力の多くをこの城へと集めてしまっていた。
「豪族たちも反旗を翻した以上、曹操に降るわけにもいかないから私兵を投じて抵抗しているのでしょうけど」
「あまり期待は出来ないよな」
一刀はぼやきながら頭をかく。
「とにかく、籠城するしかないわね」
「涼州の方で変化があることを祈るしかないか」
二人は緊張感の割に、どこか達観したような顔をしていた。
目的は達した。後はなるようになれとしか言い様がなかった。
それからまた幾日も籠城を続けていく。
何度か出撃しようとする華雄を一刀が留めるということが繰り返されたりしていた。
shien
「まだ涼州からの報せはないのか……」
「思ったよりまずいわね」
「だから、私が以前のように威嚇してくればよいのだろう?」
「何があるかわからないからダメよ」
賈駆が荀ケにしかけた疑心暗鬼、その渦に自分たちが飲み込まれていたことに一刀たちは気付いていなかった。
暗雲が立ちこめる中、兵士が泡を食って駆けてくる。
「申し上げます、曹操軍本陣へ夏侯淵が入るのを目撃したという報が!」
「?(タン)が落ちたということなのか?」
「攻城から陥落までの期間としては妥当ね」
賈駆が落城されたことが口惜しいと言わんばかりに唇を噛みしめる。
一刀もこれからどうなるのか不安を抱きつつあったがそれが全軍に伝わればそれこそ終わりだと後ろ向きな考えを振り払う。
「とにかく様子を見てみよう」
そう言うと、一刀は城壁へと登る。
眼を懲らして外を見ると、そこには意外な光景があった。
「……曹操軍が後退してる?」
「一体、何があったのかしら……」
「おい、北方を見ろ! なんだ、あれは!」
華雄に促されて眼を向けた先には粉塵をまき散らして迫ってくる軍勢の姿があった。
曹操軍はその軍に追われるようにして撤退を開始しているようだった。
「待て、あの旗印……」
「嘘でしょ」
華雄と賈駆が驚愕に満ちた表情で一刀の方を見る。
「公孫旗……白蓮」
眼を擦ったりして何度見返しても、やってくる軍は公孫の旗をはためかせている。
一刀は驚きつつも、すぐに城壁から転がり落ちるように降りていき、城門へと向かう。
開かれた城門から入ってきたのは紛う事なき公孫賛軍。
その先頭にいるのは後頭部で紅色の髪を纏めた見覚えのある少女の顔。
聖フランチェスカの学生服の上着を肩に掛けた少女が一刀を見つけるやいなや、白馬を走らせて駆け寄ってくる。
一刀は何がどうなっているのかわからぬまま、その場に立ち尽くしていた。
「一刀っ、かずとーっ!」
名前を連呼しながら公孫賛が白馬の背から飛びついてきた。
一刀は驚愕しながらも彼女の一般的な体型の身体を抱きとめる。
「お、おい……どうして白蓮がここに?」
「うるさい! 黙れ、馬鹿!」
公孫賛は怒鳴りつけるやいなや一刀の首筋に顔を埋める。
「えっと、ボクたちお邪魔かしらね」
「ふ、無粋なことはすべきじゃないだろう」
そう言って賈駆と華雄は他に駆けつけた将を見つけてそちらへ行ってしまった。
「お、おい! 俺を一人にするなよーっ!」
二人は一刀の声を無視してそそくさと離れていってしまった。
「……とにかく、話は中へ入ってからにしないか?」
無言で頷く公孫賛を連れ、一刀は自室として利用している部屋へと戻った。
道中、公孫賛に学生服を突き返されるなんてことはあったが会話は一切なかった。
困り果てた一刀がとにかく席に着く。
すると、公孫賛がドンという音をさせて酒瓶を卓上へと置いた。
「呑むぞ」
「え?」
「こうして再会したんだ。取りあえず、記念として呑む」
微妙に目の据わっている公孫賛に気後れしながらも一刀は酒杯を傾ける。
公孫賛は次々と酒を喉に通している。
そうして、暫く互いに何も言うことなく飲み交わしていくうちに公孫賛の目が完全に据わってしまった。
「おい、一刀。お前、どういうことら!」
杯を手にしたままの公孫賛が漸く酒の匂いが混じる言葉を発した。
「…………し、しまったぁ」
悪酔いした公孫賛に絡まれたことを思い出し、一刀は嫌な汗を掻く。
「こらぁ! 私の話をきいてるのら? お前がいらくなってたと知って私がどう思ったかわかるか? 去った訳を察したとき、どれ程辛かったか考えられるら!」
「……白蓮、そのだな、俺は」
呂律の回らぬ公孫賛を宥めつつ言葉を濁す一刀に席を立った公孫賛が抱きついてくる。
「わかってるのら。何も言わなくていいぞぉ……記憶が関係してるんらろ?」
「……どうしてそれを」
「さーて、どうひてれしょう? うふふ」
べったりと絡みつきながら公孫賛が笑う。酒臭さの混じった吐息が一刀の顔にかかる。
siensien
「さ、さあ? どうして……」
「秘密ら。お前だってわらひに秘密にしたんらからな」
公孫賛はぷくっと頬を膨らませて充血した瞳で上目がちに一刀を睨む。
一刀は頬を掻きつつ、ころころと表情を変える公孫賛に戸惑っていた。
「未だに何が何だかわから、ん――っ」
唇への柔らかい感触と、鼻腔をくすぐる良い匂いがふわりと訪れる。
しばしの間、一刀の口は柔らかい唇によって塞がれ続けた。
「へへ。もう、お前に拒まれようと関係ないぞ。私はもっと自分を押していくって決めたからな」
ぱっと離れた公孫賛が後ろで手を組みながらはにかむ。
「本当にどうしたんだ?」
「……一刀、ありがとうな。私の運命と戦ってくれて」
そう告げた公孫賛は、酒に飲まれたとしか思えない様子でなく普段の彼女に近いものになっている。 酔ったふりでもしていたのだろうか。そんなものよりも大きな疑問が一刀の頭を占める。
「それって、まさか……」
「やっぱり、初めてあったときにお前に抱いた信頼は間違ってなかったんだな」
その言葉で一刀は察した。
公孫賛の記憶が戻っている――と。
「思い出す切欠は余り関係のないことだったんだけどな……」
「じゃあ、白蓮がその……」
「麗羽に敗北、そして命を絶ったということも思い出したさ」
「そっか……」
どこか吹っ切れた様子の公孫賛を見て、一刀は何も追求しないことにした。
今はただ再開したことをじっくりと噛みしめつつ別のことを訊く。
「だけど、よく俺のいる場所がわかったな」
「雛里がいたからな。西方へ霞と月を派遣するのなら、お前自身はその逆を攻めるだろうってな。元々、戦力も大して持たないつもりだったのだから、横やりを入れるようなやり方はできなかったのだろうからな」
「その通りだよ。しっかりと考えが読まれてたってことか」
「最近、曹操軍が落とした洛陽も今は統治の関係もあって兵の補充も十分だった。無論、本拠地や本隊のいる長安はもってのほか。となると、落ち着きを見せ始め多少気の緩みのある徐州が狙い目……ということも全て雛里が見抜いていたなぁ」
「だけど、どの郡にいるかまではわからないと思ったんだけどな」
「候補は?(タン)と下?(下ヒ)の二つ。だから、軍を二分して?(タン)を経由するのと直接ここへくるのに分けたんだ」
要するに一刀たちと同じ流れを辿ったということになるようだ。
一刀は説明に納得するのと同時に、夏侯淵が?(タン)を落としたわけでなく公孫賛軍に追われてやむなく退いたことを察した。
「はぁ、参った参った……降参だよ」
したり顔で見てくる公孫賛に微苦笑をしつつ一刀は両手を挙げる。
時間を掛けてつけた算段を看破されたことに内心驚いている一刀を公孫賛が恨めしげに睨む。
「だけど、相談くらいはしてくれよ」
「いや、俺としては曹操軍と白蓮が衝突するのは避けたかったわけで」
そこまで口にして、それすらおじゃんになったことを思いだし一刀は溜め息を吐く。
「無茶してくれたな。俺の気遣いがぱーだよ……」
「自業自得だ。初めから、言っていれば……いや、どちらにしても結果は同じだっただろうな」
左慈が手を出したことで徐州陥落が半ば決まったように一刀が行動した時点でこの結末もある程度決まっていたのかもしれない。
「あと、杯……持ってたんだな。星に言われてようやく気がついたんだけどさ」
「あ−、そのことなんだけどさ」
苦笑いして頬を掻きつつ杯を見せつけてくる公孫賛に気まずさを覚えつつ一刀は割れた杯を見せる。
「ぼろぼろだな……」
「俺の身代わりになってくれたんだよ。もしかしたら、白蓮の思いが守ってくれたのかもな」
「……何、恥ずかしいこと言ってるんだよ」
公孫賛は頬を紅潮させながら呆れた様子で一刀を見ながらも、一刀の杯を手に取る。
「でも、これはこれで取っておくとしよう」
「そうだな」
「そして、これからは私とお前で一つの杯を証としよう」
「ああ、それもいいかもな」
そう言って杯に触れようとするが、公孫賛はさっと手を引っ込める。
「ただし、この杯の保管は私がする」
「え?」
「だって、そうすれば一刀は私一人を置いていくなんてことはできないだろ?」
不安と期待の入り交じった瞳で上目がちに見つめてくる公孫賛がすっと杯を出す。
一刀はその杯に指を触れさせながら頷く。
「わかってるさ。もう、愛する白蓮に寂しい思いはさせない」
「……ば、馬鹿、何余計なことまで」
慌てふためく公孫賛の杯を持った手を引き寄せ、今度は一刀から口付けをする。
別れていた二つの影が一つとなる。
それはまるで一つの杯に互いの思いを注いだ二人のようでもある。
一刀の杯は割れてしまった。しかし、公孫賛の杯に更なる二人の誓いと想いが積み重ねられた。
一刀と公孫賛の間にあった壁は割れ、二人は一つの杯の中へと収まった。
「そうそう」
「?」
「今はこうして酒の力を借りないと無理だが……いつか必ず積極的な私になってやるからな、覚悟しろよ、一刀ぉ」
「俺は別に今のままの白蓮が好きなんだけどな」
「なっ!」
もう二人の間に大きな距離が開かれることはないだろう。
一つの杯に互いの手を添えて寄り添う公孫賛と一刀の姿がそれを物語っていた。
以上で投下完了となります。
今回の話を持って、涼州騒乱の章は終わりです。
ラストということで若干話が巻きになってしまいまして申し訳ありません。
また、ちょびちょびさるさんにしてやれてしまいましたすみませんでした。
支援も
>>91さんのタイトル間違えのご指摘もありがとうございました。
まとめ掲載時には修正願います。
正直なところ誰も来てくださらないのではとずっと不安でしたので
支援をして頂けて本当にホッとしました。
この時間までお付き合い下さり誠にありがとうございました。
それでは、お疲れ様でしたー!
長編おつですごくろうさん
おっつー
>>65 それってどれくらい似てたの?
マジキューとか読んでないから知らないから気になる
>>117 乙〜
真の美羽と七乃のイラストを文章化してみたぞえ。
過疎ってるみたいだからスレの肥やし程度の小ネタ。
行き倒れていたところを主様に助けられてからの生活は楽しいことづくめ。
蜂蜜だって限度はあるが、たくさん食せるのじゃ。
今日だって蜂蜜たっぷりのおやつが妾を待っている。
「七乃〜、今日のおやつはなんなのじゃ?」
「はい、どうぞ美羽様。今日はほっとけーきです。もちろん蜂蜜たっぷりの」
お皿の上には特大の蜂蜜ケーキに蜂蜜たっぷりの芋菓子がならんでおる。
それは夢のような景色であったが、味の方も妾のほっぺも落っこちそうなほど美味であった。
「はああああ……幸せななのじゃ〜」
「あらあら、ほっぺに蜂蜜がついてますよ」
「む、どこじゃ?」
「じっとしててください……ぺろ」
「くすぐったいのじゃ〜」
七乃がおって、蜂蜜がつきぬ日々は誠に幸せであった。
このとき、後にとんでもない悲劇が降りかかなんて妾は微塵も思っていなかったのじゃ。
――数日後――
妾のほっぺはぷっくりと赤く腫れあがってしまっていた……。
「うう……虫歯になってしまったのじゃ」
「うーん、困りましたねぇ」
当然、妾は蜂蜜禁止となり夜な夜な枕を濡らす日々が続くこととなったのは言うまでもないのじゃ。
「なんでこうなるのじゃ〜!」
ちゃんちゃん♪
あったあったw>美羽のおやつと虫歯のイラスト
多分イラストがまとめにあると思うから後で見てこよっと
清涼剤氏、121氏ともに乙!
ところで
>>56の望みを叶えてくれる者はいるかー!?
>>
ミスッた(^_^;)
>>117>>121 乙です。
華雄は漢√の半分くらい強くなったのかな?それよりも白蓮が報われて何より。
>>121を読んだらイラストが見たくなる。イラストを見ると
>>121が読みたくなる。
気がつけば延々とループしてる。不思議!
>>124 麗羽様EDだと一刀が光になるの見てどんなリアクションを取るかが重要だな。
素直かちょっとひねくれた感じになるのか・・・。
どっちにしても可愛い感じになりそうな気がするなぁ。
麗羽様ENDもいいが奇をてらって璃々ENDなんかもあってもいいんじゃないかと思う
必死に一刀の方へ駆けてくる璃々……健気じゃないか
うむ、璃々も悪くないな。
マジ誰か書いてくれんかなぁ・・・。
璃々ちゃんだけ?紫苑は残んの?
それは書く人次第にまかせていいと思うな。
紫苑だけ取り残されるもありだし、夢想の紫苑EDみたいにするのもあり。
思いついたものを形にしてくれればいいと思うよ。
母娘を離れさすなんて…
俺的にはあの2人はセットかな
一刀さんと璃々が手を繋いで紫苑の所に帰る感じ
外史が終演を迎え、一刀と共に新たな世界へと度だったのは璃々一人だった。
一刀は孤独となり寂しげな璃々を支えるため奮闘する。
そして、家族としての絆を深める二人……。
そんな日々を過ごしていったある日、夕方手を繋いで仲良く帰宅する二人。
自宅にはなんと、それを出迎える奥さんがいた!
涙ながらに再会を喜ぶ三人でエンド……なんてのを妄想してほっこりしたんで寝る。
奥さん紫苑…ええなぁ
そういえば、結局エプロン紫苑をじっくり堪能することはなかったんだよなぁ
若い層のヒロインに着させて新婚ぽくするのもいいけど熟練に着せるのもまたいいのに…
真の祭さんも良かったがやっぱり母性NO.1の紫苑のを堪能したかったな
どっちかというと割烹着がいいな
年齢てk
麗羽様END、かなーり久しぶりにSS書いてみたら一応書けたんだけど
今読み返してみたら結構ギャグ分強いっていうか
なんかこう、クオリティも含めてご期待に沿える内容かわからないですが
たぶん今晩にでも晒してみます
過剰なネタとか削って修正してたけど疲れたもういいやw
とくに問題ないようなら2時頃から投下したいと思いますが
全部で12レスほどです
ok
淡い光を放ち始める鏡。
その光は物語の突端に放たれた光。
白色の光に包まれながら、俺はこの世界との別離を悟る。
自分という存在を形作る想念。
その想念が薄れていくことを感じながら、それでも俺は
心の中に愛しき人を思い描く。
麗羽―――。
なんだかんだ言いながらも、ずっと傍に居てくれたような気がしないでもない。
この戦いの物語の中、俺を助け、稀によく励ましてくれたけど
それ以上に大変な苦労をさせられたなぁ。
このまま……麗羽のデレも見ずに、
俺はこの世界から消え去るのだろうか……。
自分という存在の境界線があやふやになっていく恐怖の中、
俺はただ愛しき人に会いたいと願う。
ただ……会いたい。
ただ……声が聞きたい。
刹那の時でも良い。
愛しき人の温もりが欲しいと―――。
「一刀さんっ!?」
「……っ! 麗……羽……っ!」
外史を終演へと導く光。
その白光に自分という存在を侵食され、徐々に機能を失っていく身体。
そんな状況の中、耳朶に響く麗羽の声が、
消えかけていた俺の意識を現実へと呼び戻す。
「しっかりなさい、一刀さん!」
その声が俺の名を呼んでくれているのに、
俺は少しも動けずにいた。
喪失しようとする自分という存在。
その存在に付随する概念の消失。
この世界での役割を終えようとしているのか、
俺の頭の中からは、今までの記憶が次々と薄れていく―――。
自我が薄れていくと共に、
心の中に仕舞っていた記憶が徐々に消えていく
今まで過ごした時間。
今まで過ごした記憶。
そして今まで抱いていた想いが消えていく。
まるで擦り切れたフィルムのように、とぎれとぎれになっていくんだ。
だけど……
「ははっ……ろくな……思い出が、ない……な……」
視界はぼやけ、叫びたいのに声さえ出ない状態で、
すでに痛みさえ感じない自分の身体に恐怖を覚えていたはずなのに
そう思ったら、ふと笑えてきて、
けれどなんだか心も身体も少しだけ軽くなったような気がした。
まだ俺はなにも知らない……
麗羽が何を考えてるのかも、どうして俺を助けてくれたのかも
本当の心も、いや、本当はやっぱり俺になんか興味はなかったのか、
それとも俺のことを……わからない
ずっと一緒に居たのに、何も知ろうとしなかったんだ。
できれば迷惑が来ないよう少し離れたところで、
笑って見守っていられればいいと思ってた。
苦労ばかりなのは、俺が麗羽から離れることも、本気で踏み込むこともせず、
中途半端な距離に留まっていたからかもしれない。
そんな思い出の中にも、僅かにだけど輝きを放ってる記憶もある
バカバカしくてしょうもない出来事ばかりの中に、
いや、だからこそなのか、ささやかな幸せと、
ほんの少しだけ垣間見せてくれた麗羽の気持ちが……
俺の思い込みかもしれない、本当はなんでもない勘違いかもしれない、
だけど……俺はまだ、それを確認してないっ……!
なのに……なのに、あぁ……ダ……メだ、もう、意識が……
れ……は……ご、め……
俺という存在を飲み込もうとする無慈悲な光。
逃げることの出来ないその光に飲み込まれながら、
それでも俺は辛うじて手を差し出す―――。
……………………
…………
……
「なにこれ……こわい、どうなってますのっ!?」
白い光に包まれて、消え去ろうとしている一刀さんの姿に、
心に深く、鈍い痛みが走る。
一刀さんがいなくなる―――。
それに思い至った途端、私の足から力が抜けてしまう。
「え?……ええ?……あ、ありえませんわ、わたくしに限ってそんな……」
それはまるで大きなヒビのように広がり
巨大な岸壁が崩れ落ちるように心を駆け巡っていく
大切な人が居なくなるかもしれない―――。
「お待ちなさいっ! そんなの許しませんわよ、一刀さんっ!?」
今までずっと一緒だったのに?
これからもずっと一緒に居られると思っていたのに?
私の前から消え去ってしまう?
「……だ、だからなんなんですのっ!? ありえませんわっ!
……み、みすぼらしくって、使えない男が、居なくなって清々しますわ!
おーっほっほっほっ!」
……?、顔が濡れて……、これは雨……漏り
……安普請、ですわね、そうに決まってますわっ!
なのになんで……こんなにも、胸が、苦しくって、足が、震えてっ……
おかしいですわっ……、こんなはずありませんわよ、わたくしがこんな……
「こんなトーヘンボクの、下働きごときが……、死のうと、き、消えようとぉ……、
わ、わたくしには、どうってこと……ありゅっわふぇえ……」
嫌、嫌、嫌、いやあ……
雨が……、雨があふれてとまりませんの
これまでに一度だってこんなことなかったですのに。
なんでですの?、どうしてですの?
なんで一刀さんがこんな……
他の人ではいけませんの?二番ではダメなんですの?
私が代わりになることはできませんの?
わ、わたくし何を言ってますの? 考えてますの?
もうわかりませんわ、なんにもわからなくなりましたわ……
私、こういうときどんな顔したらいいかわかりませんのっ。
今、どんな顔してるかもわかりませんのっ。
あぁっ!そうこうしてる間にもどんどん一刀さんがぼやけて―――。
「ダメえぇーーっ、ダメですわっ、あぁんっ!そんなこと……いけませんわっ!
あっ、熱いですわ、鼻がつーんとして、目頭が熱くてっ……
あっあああっ!だめえぇ、熱くって、しゅごく真っ白になっでぇ……
ゃああっ、はあっあっぁんっ、消えちゃうっ、消えちゃいますのぉっ!
いやぁそんなっ……ああっ、一刀ざんっダメぇっ!!
消えちゃらめえぇぇーー……っ!!」
…………
「……おいぃぃ?。な、何をやってるんだ、あいつらは……」
一刀を追う道士―――左慈は聞こえてきた声に
つい足を止めて、呆然とつぶやいた。
「あー……、ああいう人なんです、すいません」
「……ちょっと猪々子、一刀さんのこと麗羽様に任せて大丈夫なの?」
そこに追いついてきた、お揃いの鎧に身を包んだ二人組の少女は、
それぞれ別の意図で互いに困ったような顔を交わす。
「んー、よくわかんねーけど、大丈夫だって、麗羽様、運だけは強いんだからさ
それに麗羽様が無理なら誰でも無理っしょ?」
「う〜ん……そうなのかなあ。心配だなぁ……」
「じゃあやっぱ、アタイらも行く?」
そう言いながらも、まんざらでもない様子で問う
「うん、そうしたいのはやまやまなんだ、け、ど……」
その瞬間、鋭い攻撃が二人に向けられる―――。
「させるかっ、ふんっ!」
「おおっと!危ないじゃんかー、……こりゃどーも行かせて貰えそうにないね」
「だよねぇ……、でも、二人の邪魔は、させないからっ!はあぁぁーっ!」
小柄な少女がその身の丈を超えようかという大きな剣で攻撃を受け流すと、
もう一人の少女がそれに合わせるように、やはり巨大な金槌で反撃する。
「ふん……、こんな茶番劇が俺の終端とはな、せいぜい楽しませてみせろよ!」
大仰な攻撃を軽々と避けた左慈はそう言いながら一歩下がると腰を落とし、
手刀を目の前に拝むような形で構え、一呼吸、
途端に全身から強い力が溢れ出すような大きな威圧感が放たれる。
「おっ、やる気?いいねいいねー、じゃあ斗詩、またいつものお願い」
「うん、絶対に負けないんだからっ!」
「早くこいつを倒してアニキに追いつかないといけないもんなー」
「よく言う、出来もしないことをっ!!」
「どぅっふふ♪」
…………
背後から聞こえる仲間たちの声。
二人のことも心配でないといえば嘘になる。
いいえ、本来ならこんな時、私はこんな「ごぼう」みたいな男なんか放って、
大切な二人と一緒に逃げないといけないのではなかった?
でも今の私には……
「斗詩さん、猪々子さん、よくごらんになっでなざい。ゴシゴシ
わたくし……、やってやりますわっ!」
麗羽は意を決したかのようにそう言うと、
もはや輪郭だけになった人影……一刀に向かって身体ごと飛び込んでいく、
金色の長い巻き髪が大きく波打って広がり、光を受けて煌めく。
「一刀さん、いえ、わたくし決めましたわ、ご……ごひゅりんさま……、
んんっ……きっとわたくしが助け出してみせますわっ!」
蜃気楼のように揺らぎ、自分という存在の境界線が
あやふやになってきていた一刀だったが、
それでも無意識にだろうか、微かに反応して手を伸ばしてくる。
すでに無心に近い、諦めの境地にあって
一刀が何故消えないでいられたのかはわからない
二人の想いが特別なものだったのかもわからない
決して失いたくない思い出があったのか知れたもんじゃない
けれどもどうにかこうにか紆余曲折をしながらも
お互いの気持ちは一つになることが……、できたのか、どうなのか
「れ……麗……羽……」
「一刀さああぁぁーーーーんっっ!!」
なんにせよ、二人は愛しい相手を求めて手を伸ばし
そして――――――。
ついに絆は偶々運良く結ばれた―――――――――?
……………………
…………
……
「……んっ……か……とさんっ!」
「ん、んっ……うーん……」
「まだ寝てますの……もう……ちゅっちゅぅぅ」
「!?……もがっもごっ?……ぷはあっ!ゲホッゲフン」
「……なんですの、もう。よだれが顔にかかってしまいましたわペロペロ」
「なん?れ、麗羽?、にゃっにをして!……げほげほ」
「失礼ですわね、乙女の口づけですのに」
「いやいやいや、また何か企んで、あ、誰かに変な入れ知恵でもされたか?」
「そんなこと、してませんわ」
ぷいっと他所を向いた麗羽のほっぺが赤い
「あー、えーっと? すまんがどういうことだかさっぱり……」
「覚えてませんの? わたくしが貴方を……ええと、
”白き漆黒の堕天使”?の運命から命懸けでお救いしたんですのに、
つまり貴方がわたくしのご、ご主人様に……」
「あーっとちょっと待った、今思い出してきたからすこし黙っててくれ」
于吉から渡された瞬間、鏡は光を放ちはじめ、
その光に飲み込まれた俺は―――。
「……ああ、もしかして麗羽……が、助けてくれた?のか?」
「だからそう言ってますのにっ!」
顔を赤らめて言い寄ってくる麗羽に困惑しつつ、
でもこんな麗羽の表情見たことない、新鮮だし可愛いかも……
雪蓮
そんなことを思いながらも、ようやく周囲を見回す余裕が出てきたけれど、
この景色、どこかで見……た、よう……な?
あれ? もしかして、けどまさか……、いや、でも―――。
「ここは……聖フランチェスカっ!?」
「……?? ご主人様はこの場所のことをご存じですの?」
「ああ……。 ここは聖フランチェスカ学園って言って、
俺が通っていた学校……
ってことは、もしかしてここ、元の世界ってことなのか?」
「元の世界……。
ご主人様が言ってらした天の世界とかいう胡散臭い話の……?」
「……分からない、っていうか麗羽、今なんつった?」
「あらごめんなさい、胡散臭い話と思ってましたのに、本当だったんですのね」
「いやそんな、じゃなくて、その前、俺の、俺を……」
「……あぁ、そう、貴方はわたくしのご主人様になったんですの」
そういって俺の手をつかむとにっこりと微笑んで
胸に押し当て、やわらかいやぁらかあい……
ハッ!ブンブンッ、今は雑念に浸かってる場合ではなかった!
「だからなんっ、で?……、いや、それに、一体なにがどうなって、
どうして俺たちはフランチェスカ……元の世界にいるんだ??」
「……」
「まあ、麗羽に聞いても無駄だとは思った」
「奇跡も天の世界もあったんですもの、そのくらいはありますわよ♪」
「ふぅ……もうなにがなんだか、わけがわからないよ」
支援
次々湧き上がる疑問と目前の信じられないような現実に混乱させられ、
理解することを半ば諦めながら溜め息をつくと、
頭の中に貂蝉の言葉が蘇ってくる。
「新しい外史を作ることができる、か……」
あのヘンテコな三国志の世界で過ごした時間と記憶
そのすべてが夢だったのではないか、そんな気もしてくるけれど
腕に巻きついてくるぬくもりと圧がそれを否定し、股間が反応しそうに……
「そ、そうか……ここは多分。聖フランチェスカであって、
聖フランチェスカ、では無い世界……なのかもしれない(キリッ」
「どういうことですの?」
「斗詩も、猪々子も、美羽たちもみんないない……
今まで、俺たちが居た場所とは、違う世界ってこと、だよ……っ」
だからぐいぐいおっぱい押し付けないでください麗羽さん。
せめて前屈みにならせてください。
そんな不思議そうな目で見つめないでください。
「そう、なんですの?、……でも斗詩も猪々子も居るような気がしますわ」
「……えっ?」
あまりにあたりまえのように自然にそう言うので、
本当にいるような気がしてくる。
「そう、かもしれないな、もしかしたらあの二人も、いや他の皆もそうなのか?
俺たちだけがここに居るなんて、そのほうが嘘みたいだもんな」
そう笑って、目を閉じた俺の視界の端に、
見なれた二人の少女の姿が見えたような気がした―――。
「ええ、わたくしの辞書に不可能なんてありえませんもの、
さあ、一緒に……来てくださいますわよね?」
そうか、俺はこんな麗羽を見たかったのかもしれない。
だけどその想念が新しい外史を生んだのだとしても、
今ここにいる麗羽の存在や心が、その感情や言葉が嘘だとは思えない。
「ああ。 どこにでも、いや、こちらこそ着いて来てくれよ、麗羽」
「ぁ……はい、ご主人様っ」
差し出した手を掴む麗羽を確認して、その感触が熱が伝わってくる。
ちっぽけな後悔なんて気にすることはないのだろう。
思い出はこれまでの日々の上にまた作ればいい、
例えそれが決められた物語であったとしても、
俺は麗羽と共に生きてみたい。
そしてその日々こそが、新生した物語となって紡がれていくのだろう。
ここが物語の終端にして、新生した物語の突端。
愛しき人の手をひいて、俺は歩き始める。
今から始まる新しい物語に期待と、微かに不安を抱きながら―――。
これにておしまいです、ご清聴&ご支援の程サンクス。
しかしまあ、麗羽様から一刀へのデレはゲームにもないもんで
ほぼすべて想像するしかなくて、そうなった理由とか経緯も
参考やら指標になるものも少ないので大変でした
なので、たぶん気に入らない人もいるでしょうし
それ以前に全然ダメダメかもしれませんが、ご勘弁くださいませ
ではでは、お粗末様でした。
おっつー
乙
袁家で完全シリアスは無理だよね
だがそこがいい
>>134 おい何か刺さってるぞ
そういえばとs・・・げふんげふん
アレでいうと祭さんのが結構やばいよな、だって立ち絵の時点で乳が垂れt
誰だ?
こんな所に赤壁の時に使った矢の刺さったまんまの藁人形を放置してるのは。
そういやPS2の真夢想ってどうなのよ?
5/26に延期だ
そしてさすがにゲームの出来や内容の話は総合スレで聞け
すまんすまん
そうじゃなくてSSのネタとしてどうなのかってつもりで聞いたんだよ
何かあれば少しは投下もあるかもしれないからさ
PSP版の時の事を考えたら分かるだろ
9割方内容同じなんだし
161 :
名無しさん@初回限定:2011/05/05(木) 08:46:48.11 ID:+kF853040
無印の時から桃香が出演してたら桃香ENDは有ったな
無印で桃香出してたら劉備役だったからこそ確立した一刀さんが別人になって恋姫は人気出てなかった可能性高い
それなんて真・蜀ルート?
真が出ると知ったときはてっきり魏と呉のヒロインから専用ENDが追加されてるのかと思ったな
華琳END、蓮華END・・・そして、何より桂花ENDを妄想したもんだ
うん、やっぱり個別エンドも欲しかったな
まあ麗羽様の場合それ以前の恋愛やらの段階すら乏しいのが
つらいところなんだが
せめて雪蓮・冥琳救済√があれば俺は満足だった
>>雪蓮・冥琳救済√
蜀√か魏√やればいいじゃん
両方とも2人は生き残るよ
蜀√なら攻略も妄想できる
それは全然違うものになっちゃうぞ>他ルートで生き残る&攻略
魏√で一刀残留√が欲しいって言われて、「蜀√なら残るよ、攻略も〜」って言うのと同じようなもんだ
呉√の流れや人間関係の中で救済されるのが見たいわけだろう
すごく静かーなふいんき(←なぜか変換できない)・・・
一体投下はどうしちゃったんだ?
ちょっとしたものを専用板にUP致しました。
(注意)今回はSSではありません。
無じる真が一段落付いたので少しばかり補足的なものを作ってみました。
・正史や演義を元に今回の話に関わる武将二名+αの解説
・物語の大まかな振り返り
・シンプルなマップ
内容は以上のものが主となっています。
ZIP形式の圧縮ファイルです。
HTMLファイル5つと地図2つを内包しております。
解説キャラの相関はおまけならではの適当仕様です。
url:
http://koihime.x0.com/bbs/ecobbs.cgi?dl=0649 基本的にノリに任せて作ったのでそういったものが苦手な方はご注意ください。
おっつー
清涼剤氏乙ですー!
>>169 「雰囲気」は「ふんいき」であって「ふいんき」じゃねーぞ
ネタにマジレス(・∀・)カコイイ!!
テス、テス…
あかさたな!はまやらわ!
この感じ、もしや・・・十三号?
21:00に…?
なら、今のうちに牛乳買いに逝って来る。
まとめサイトの神様、まとめサイトの神様。
次からの32レスを
『10
>>930 一刀十三号 三教一致 10』
と
『23
>>256 一刀十三号 愛奴瑠真守詫亜・壱?』
の間に、
タイトルを
『荊州攻防戦(前)』
で、掲載をお願いします。
支援
「にゃー(生きてる…なんとか生きてる)」
「バカですねさっさと働けば良いものを…」
「にゃー(そんな簡単に仕事は見つかりませんよ〜…あぁ、魏で雇ってくださいよ!これって名案?)」
「首を跳ねられる仕事ですか?ならすぐに紹介出来ますが…」
「にゃー(それって迷案!第一仕事じゃね〜)」
「いえいえ、民達を引き締める意味で立派な仕事ですよ〜」
「に″ゃ―――」
「あら?どっか行っちゃいましたね、仕方ありません。代わりに…30桃香なのですよ〜」
支援
待ってた!支援
「風、荊州攻略の発案をお願い…ただし親衛隊や一線級の部隊を抜きにしてよ」
「・・・ぐぅ〜」
曹操自らの命令を、指示された程仲徳が寝息で返したことから始まった曹魏の荊州攻略。
しかも“親衛隊や一線級の部隊を出すな”との注文付きで。
出兵に選ばれた者たちは曹魏の将として、自分や部下に自信は有れど不安も少なからず有り、彼らは君主に問うた。
『なぜ、近衛や親衛隊の出撃を禁止するのか?』と。
「ちゃんと同行させるわよ、秋蘭と流琉を…」
曹操の口から出た人物の名前に出撃部隊の将はホッと胸をなで下ろした、次に続く曹操の言葉まで。
「…二人を今回の戦の監視役として、戦には基本的に参加させない」
「それでは夏侯淵将軍と典韋将軍はなにしに付いて来られるのですか?」
「だから言ってるじゃない監視役だって、その権限で軍規を乱す者をその場にて処罰する、それが第一の仕事。戦の方は状況次第よ、全ての判断は彼女らに任せる」
発せられた言葉に衝撃を受けるも、誰も反対意見を言わなかった。
今まで自分たちの君主曹孟徳が、自分を頭にしたその集団の発展や成長の選択や指示に間違いなどほぼ無かったし、なにより一度口にした事を覆さないのを知っているから命令には素直に従うのだった。
そして順序として荊州の劉表に降伏勧告の使者を出した、当然ながら受諾されずに開戦となる。
そこで劉表は救援の使者を二カ所に出した。
一つは揚州の雪蓮の所に、もう一つは最近に自分たちの州を通過し益州を平定した桃香の所にだった。
◇ ◇ ◇
劉表からの救援要請の手紙を読んだ雪蓮が、
「パ〜ス」
「派亜巣?」
聞いたことの無い、妙に間延びした言葉に摩訶不思議そうな顔と声で反応した劉表の使者。
「あぁ悪いわね。最近聞いた天の言葉で“拒否”の意味よ」
「なっ!孫策殿、もし荊州が曹操の手に渡るようなことになれば揚州にもいろいろと不都合なことが有るかと、特に益州の劉備殿と連絡が取れなくなるのは、それの極みかと」
「確かに“荊州が曹操の手に落ちた”なら、何かと不便でしょうね。けれど決して益州と連絡が取れなくなる、なんてことは無いのよ。それに、ねえ…明命」
「はっ!ここに」
名を呼ばれた明命が誰もいなかったはずの空間、雪蓮の数歩後ろの所に、最初から居たかのように音も無く姿を現していた。
「今回の出撃する部隊の中に夏侯姉妹や張遼はいる?」
「夏侯淵将軍が出撃する部隊の一覧に有りましたが今回は監視役とのこと、ですから戦には参加しても必要最低限かと」
186 :
名無しさん@初回限定:2011/05/15(日) 21:19:35.40 ID:dbwLtKxp0
しえn
「(なんだ、揚州はもうそんな情報まで入手しているのか)」
「なら親衛隊は出る?せめて最近頭角を表しだしたという許昌の警備隊ぐらいはいて欲しいんだけど」
「親衛隊では典韋将軍が出撃、ですがこれも夏侯淵将軍同様に監視役とのこと。他は警備隊はおろか軍師勢ですら曹操の側近の者は出撃いたしません」
「総数は」
「約五万強、六万は届きません」
「だ、そうよ。だから、私……ヤる気出ないのよね〜」
「孫策殿!国の一大事をなんと心得てますか」
雪蓮の言う動かない理由に当然納得がいかない使者は思わず声を張り上げた。
「周瑜殿!軍師として、今国がいかほどの状況か理解しているはずです。自分の主を説得してください」
「劉表の使者殿。孫伯符の言い分、君主としてめちゃくちゃなのは重々承知してます。ですが我らが主は、選択や感は少々ながら神憑りな処があってな不思議ど間違ったことが無いので、
その辺の話になると反対出来ないのですよ」
「いずれ国家存亡に関わる出来事だと分かっている時に、現実主義な軍師の意見が通らずに非現実的な感頼りな意見が通るとわ…」
『信じられない』と落胆の色が顔に濃く出ていた。
188 :
名無しさん@初回限定:2011/05/15(日) 21:23:57.05 ID:dbwLtKxp0
4円
そんな使者をよそに、
「国の一大事なら、既に間接的じゃなくて直で当の曹操相手で一度体験しているわよ…あの時は急襲だったし救援要請も出さなかったから援軍云々に関しては何も言わないけど…」
そこまで言うとある出来事が脳裏を過ぎり、
「どこからも心配する素振りの使者すら来なかったのよね〜」
完全に一刀と自身に起こった出来事を思い出す、雪蓮の声のトーンが次第に深く沈むにつれ、使者は落胆の顔色から今度は恐怖でひきつっていった。
「そういう訳で乗り気じゃないから、今回の援軍の話は辞退するわ」
「じ、辞退ですと…」
「安心しなさい」
「安心など出来る訳が有りませぬ…」
「どうせあっちにも、益州にも救援要請しているんでしょ」
「それは勿論のこと、味方は多いにこしたことはありませんから」
「なら彼女たち、お人好し集団が助けてくれるわよ。どの辺りが出てくるか知らないけど、曹魏が相手でも二軍なら問題無いでしょ。あなたたちじゃ駄目だけどね」
その言葉に反応して抗議の声を上げた使者だったが。
「なら、益州の援軍の使者も下げて自分たちだけで戦ってみる?」
そう言われると何も言い出せなくなるなっていた。
190 :
名無しさん@初回限定:2011/05/15(日) 21:30:35.28 ID:dbwLtKxp0
支援 ・・で13号の自由だけど、支援人数足りずに投下スピード上がんないかも
避難所にいくってのも一つの手 俺の支援だけで足りるっていうなら付き合うがw
支援です。
「ならご苦労様、お帰りはあちらよ」
こうして望まない返事を承った使者はほうほうのていで荊州に引き返したのだった。
◇ ◇ ◇
一方、受け取った手紙を読み終わった桃香の第一声は、
「大変だよ、ご主人様。劉表さんが曹操さんに攻められるって」
「次は荊州か…」
「劉表さんは私たちが荊州を抜ける時に通行を許可してくれて、通してくれた優しい人だよ。ご主人様…私、劉表さんを助けたい」
軍師勢や一刀、一部の武将は劉表が自分たちを無事に通したのを、今の事態に備えての行動なのを分かっていたが、純粋な桃香の気持ちを尊重する為に黙っていた。
「それにですね荊州が曹操さんの手に落ちた場合、戦略的に雪蓮さんとの連携を分断される可能性が大かと。ここは助けるのが上策だと思います」
朱里も桃香の考えに戦略面から賛成をする。
「まあ、桃香がそう言うなら援軍の件に関しては問題無いんじゃない…ただ誰を行かせるか?だな」
「そうですね、戦略において軍師は雛里ちゃんで決まりだから……順当なら愛紗さんか星さん、どちらかを前線指揮に頼むんですが」
朱里が編成を考える最中、まるで待っていたかの様に揚州からの使者が訪れたとの報告がもたらされる。
俺も支援
194 :
名無しさん@初回限定:2011/05/15(日) 21:34:45.65 ID:dbwLtKxp0
支援
支援
sien
すぐに連れくるよう指示を出すとまもなくするとその者は現れた。
「あなたが雪蓮の使者?」
「いいえ。正確には一刻でも早く知らせた方が良いだろうと独自に判断した周泰様の使いです、内容は此度の曹操軍の細かな情報を知らせにまいりました」
言われて見れば普段よく来る使者とは違いどことなく薄汚れていて、『確かにどちらかと言えば間者だな』と思った一刀。
「ならば、報告する内容は?」
「はい。荊州攻めの曹操軍、総数五万強で六万には届かず。また将も親衛隊や側近は動かないとのこと」
「えっ?」
もたらされた報告に多くの将は『信じられん!』といった顔をする中、軍師たちは“著しく低いとしても可能性の一つとして有った”という表情だ。
「夏侯淵将軍と典韋将軍が同行するらしいですが、監視役としてらしく戦には極力参戦しないとのこと」
「他に出撃する曹操軍の将は?」
「どれも二線級の将ばかりで名を上げる必要も無いかと」
「軍師勢は?」
「詳しく参列する軍師は判りませぬが、少なくとも彼の三軍師は出ないようです」
「夏侯淵さんと典韋さんは戦わないと確信出来ますか?」
「確信は出来ません。が、出撃準備している直属の部隊の数と装備が…あれでは戦をするには些か不安が有るかと」
198 :
名無しさん@初回限定:2011/05/15(日) 21:39:39.14 ID:dbwLtKxp0
しえん
支援です。
「その数は?」
「定数の七割から約八割…」
「罠の可能性は?」
「罠かどうか分かりませんが…既に軍勢は許昌を出ています、これから新たに出撃準備をしても間に合わないかと。また他の地域は補給物資の手配は有るものの部隊を集結している様子は有りませんでした」
「…でしたら進行予想の道は…」
「…それでしたら…」
「…ならば…」
更に聞きたいことを朱里と雛里、二人が身近で聞き出した。
しばらくした後。
「…で、良いかな?」
「結果的には良くなると思うよ」
「じゃあそれで行こう」
朱里と雛里が二人同時に振り返ると。
「桃香さま、ご主人様、援軍に向かう人選を発表したいと思います。総大将にご主人様を、軍師は雛里ちゃんで、出撃する筆頭の将は紫苑さん、残りの将軍職は桔梗さん焔耶さんにお願いしようかと思います」
「ちょ、なんでよ!普通なら益州に詳しい三人をここに残して内政や人選に関わらせる。二軍とはいえ相手はあの曹操軍なのよ、こちらは精鋭をぶつけるのが定石じゃないの」
朱里の案に『待った』をかけたのが元董卓軍筆頭軍師の詠だった。
「はい、詠さんの言う通りで短期的に今だけを見るならそれが一番確実で安全だと思います」
支援
202 :
名無しさん@初回限定:2011/05/15(日) 21:47:06.77 ID:dbwLtKxp0
しえん
「だったら尚更…」
「既に詠さんもある程度理解していると思いますが私と雛里ちゃんはずっと先を、未来を見据えています」
自分の考えを肯定され、更に強調しようとしたのを遮られたてしまう詠。
「・・・」
「親衛隊や近衛隊を出撃させない曹操さんの動きを見ると今回の荊州攻略は本気じゃない無いと読んでます」
「本気じゃない?」
「はい、確かに荊州を攻略すれば益州と揚州を分断出来ます。が、逆に考えれば挟撃される危険が常時発生します。だから荊州には常にそれなりの兵力を割かなければいけなくなります。
ならばこちらは雪蓮さんと歩調を合わせてまずは荊州に牽制の攻撃、そしてお互いの本命を許昌に攻め込ませれば…わりと楽に攻めとれるかと」
『ふう〜』
珍しく説明に長く喋った為か深呼吸をする雛里。
「寄って将の分散化、治安安定まで多数の兵士の常駐、それに伴う多額の維持費が理由で荊州攻略は負担の方が大きいと読んでます」
「攻め落とす気が無いのに出兵するか?」
「財政が未だ整わない私たちには考えられませんが…おそらく曹操さんはこの戦、実戦を兼ねた二軍の演習かと思います。もちろん攻略出来ればそのまま攻略しますが、攻め込ませれば荊州保有は固持しないと思います」
支援
205 :
名無しさん@初回限定:2011/05/15(日) 21:51:36.90 ID:dbwLtKxp0
しえん
支援
支援
「そんな馬鹿な、第一に私たちや孫呉が援軍として駆けつけたら訓練どころじゃないだろ!?」
「それなら、相手の力量を見抜けるかどうか、無事に撤退出来るかどうかの判断材料にするかと…これから先、私たちや雪蓮さんと戦う曹操さんも熾烈極める戦いが予想出来ます。
そこで曹操さんは可能ならここで二軍の配下をふるいにかけて選別するんだと思います」
「そんな、なら桃香様や雪蓮殿がお互いに荊州に援軍を送らなかったらどうするのだ?」
「それはそれで、普通に劉表さんの軍と戦って実戦を経験し、その後“どう動くのか”で総合的に将としての判断材料にするかと…」
朱里の話は予測の規模が大きすぎていまいち合点が合わない者が多々いる中、一刀だけはその行動原理をなんとかく理解していた。
「とにかく自分たちが出撃してそこそこにあしらえれば、曹操軍は無理してまで荊州はとらないってことだろ、朱里」
「その通りです、ご主人様」
一刀の分かりやすくした説明に朱里が相槌を打った。
「なら決まりだ。ほっといて万が一に荊州を要害にされても困るし、桃香の言った通り荊州を通った時に見守ってくれた恩も有る。ここは出撃して助け、後々曹操の北側と反曹操の南側の構図も作らなきゃいけない」
209 :
名無しさん@初回限定:2011/05/15(日) 21:58:31.71 ID:dbwLtKxp0
しえn
しえーん
「でも、まだあの三人が出撃する理由にはなってないわよ」
「ですから、曹操さんがお試し期間実施中なんですよ。ならこちらも相手が格下なのを良い機会と判断して、こちらも紫苑さんたちの戦い方、部隊ごとの癖などを把握して熟達しようかと」
「逆に愛紗さんたちは内政面で益州の文官達に慣れ親しんでもらうのが目的です」
「それがあなたたちが考えた先を読んだ判断って訳」
「はい、些か弱いかも知れませんが、ですが曹操さんが相手ですから打てる手は先手先手で打たないと直ぐ詰みになるかと…」
「分かったわよ。で、兵力はいくつ出すつもり?」
「曹操軍が五万、劉表さんが推定で四万から五万として、私たちはご主人様の親衛隊一万と三人が中心の益州の部隊が四万かと、後は雪蓮さんがどれほどの援軍を出すかですね」
不意にみんなの注目が明命の部下に集中すると。
「申し訳ありませんが許昌より直に赴いた為に建業の動きは分かりません」
「まあ、万が一に雪蓮さんたちが援軍を出さなかったとしても。こちらの兵力は少なくとも九万から十万、既に相手よりも倍近くの兵力を揃えていますから兵法に基づいて考えてもこちらがかなり有利です」
「だからって油断は禁物だよ」
「それはもちろん。ですが雛里ちゃんが軍師に付き、益州の名将と名高い方々が三人も同行しますから普段と同じに行けば問題は無いと思います」
「そうか、なら決まりだ。俺と雛里、それと紫苑さんに桔梗さん、それに焔耶で荊州に出陣する。のこりの者は引き続き益州の復興と政治の立て直しを」
「「「応っ!」」」
こうして桃香たちは荊州を守る為に行動に移ったのだった。
・・・
・・
・
◇ ◇ ◇
荊州の襄陽に一刀たちが辿り着くと住民たちから盛大に歓喜の声で出迎えられた。
総兵力で圧倒的に敵わない常勝と謳われてる曹操軍に狙われた恐怖から、共に戦ってくれる援軍が現れた事実に一時的にでも恐怖から解放された住民たちの喜びはひとしおだった。
揚州に救援を断られていた劉表や部下たちも現れた益州・劉備軍の援軍に内心ホッとしていた。
『これで、兵力だけでも倍近くになった』と。
ひとまず明命からもたらされ、それを劉備軍から劉表軍に伝えた曹操軍の進行予想経路を偵察隊が斥候する。
そして再び城に帰ってこれたのが“曹操軍の進行予想経路以外に斥候に出た隊だけ”であった。
213 :
名無しさん@初回限定:2011/05/15(日) 22:05:17.59 ID:dbwLtKxp0
しえn
しえ
この事実からも曹操軍の進行ルートは予想通りで間違い無いだろう、と言うのが両軍の一致した意見であった。
◇ ◇ ◇
一方、曹操軍側の間諜又は偵察隊の殆どが帰ってこなかった。
理由としてはそのほぼ全てが捕縛、又は闇に消されていたからである。
恋の獣並の直感と、紫苑や桔梗の熟練された経験に基づき曹操軍側の間諜や偵察隊を捕縛し、逃げに徹すれば恋からでも逃れられた者も密かに護衛と間諜排除の任に付いていた明命とその部下に消されていた。
帰ってこれた者は、たまたま運が良かった者と消えていく仲間に恐れをなして深く潜入出来なかった者である。
だから得られる情報もかなり乏しく、つい先日益州を平定した劉備軍が“天の御遣いと共に、荊州の援軍に駆け付けた”こと、敵の兵力は自軍より多いことぐらいしか判らず尚も情報は錯綜していた。
そして曹操軍は相手の方が多いのだから『兵力を分散するのは下策』と判断、兵力をまとめたまま襄陽に向かい進軍していた。
そんな中、夏侯淵と典韋が自分の部隊と共に戦列から離れていった。
◇ ◇ ◇
籠城するには数が多過ぎて逆に不利だと『せっかく数で勝っているのですから、それを最大限に生かす為に野戦にしましょう』と軍師雛里の進言で城から出撃した劉備・劉表連合。
216 :
名無しさん@初回限定:2011/05/15(日) 22:09:25.18 ID:dbwLtKxp0
しえん
更に雛里は『にわか仕込みの連携は付け入る隙を与えるもの。ですから、常に連絡を密にしてどちらかが襲撃を受けたらすぐに一方が敵の背後を討つようにしましょう』と作戦を述べて採用される。
万が一に奇襲や攻撃を受けたとしても、もう一方が曹操軍の背後を突く作戦だ。
こうして襄陽から出撃の準備が整い、それぞれの軍が出陣しようと各々の馬に乗り込もうとした時。
“ヒイィ――ン!!”
雛里の馬が急に暴れ出した。
『危ない!』
まだ、馬に乗る前だった一刀が咄嗟に駆け出して、暴れる馬から振り落とされた雛里をフライングキャッチする。
そのまま雛里を抱えて、自分の身体で雛里を庇いながら暴れる馬の真横を転がった。
ゴロゴロゴロ……‥・
「ご主人様!」
「お館様!!」
「お館!」
それぞれが異なる呼び方だが、同一人物に対して心配の声を上げながら駆け寄った。
暴れる馬のいななきが響く中、ようやく駆けつけた兵士たちが馬を取り押さえようとした瞬間!その場の空気が凍ったような感覚に襲われた周辺の人々。
暴れてた馬も瞬時に、大人しくなるのを通り越してその他の馬と共に脅えていた。
されど一刀はピクリとも動かない、紫苑が医者を呼ぼうとした時。
支援
219 :
名無しさん@初回限定:2011/05/15(日) 22:15:38.28 ID:dbwLtKxp0
しえn
「ご主人様?……ご主人様!ふえぇぇ、ご主人様ぁぁ。起きてください」
雛里が泣き出しいよいよ本格的にヤバいと思った時、泣き声に応えるかのように一刀の右手が上がり雛里の頭をなでだした。
「ご、ご主人様〜」
「雛里、出陣前の涙は不吉だよ…」
意識を取り戻した一刀は雛里に優しく語りかけ。
「…ご主人様〜」
尚、笑って答える一刀に雛里はますます泣き出してしまった。
「お館様!平気なのか」
「ちょっと腰を打ったかも……痛てて」
なんて言いながら頭をさすっている一刀にみんなが心配の眼差しを向ける。
「ふえぇぇ…ご主人様、私なんかの為にごめんなさい。私がちゃんと馬に乗れな…」
すると一刀は人差し指で雛里の唇を縦に軽くおさえると。
「雛里は悪くない、馬の機嫌が悪かっただけだよ。それより雛里の方こそ怪我とかない?そりゃ〜雛里の知謀も大事だけど、雛里自身の方がとっても大事なんだから、自分“なんか”なんて言わないでほしい…雛里」
自分の体のあちらこちらが痛い筈なのに、なおも真剣に自分の身体の心配をしてくれる一刀に我慢出来ずに飛びつきながら再び泣き出してしまった雛里。
そこへ近寄った紫苑が話し掛けた。
221 :
名無しさん@初回限定:2011/05/15(日) 22:19:47.90 ID:dbwLtKxp0
sien
「ご主人様。ここは大事を取って出撃をお取り止めになさった方がよろしいかと…」
「なんで?俺は平気だよ」
「ですが、万が一に馬に蹴られていたり、頭を打たれていた場合…最悪、命に関わるかと」
あまりに心配なのか紫苑の喋り方がいつも以上に丁寧であった。
「ご主人様…」
紫苑の言葉に再び雛里が涙声に変わっていく。
「俺一人の為に全体の動きを、劉表殿との連合の動きを止める訳にはいかない。雛里に普段あまり乗らないけどあの大人しく白馬を!」
と、話してる最中にに酷い脱力感と眩暈に襲われた。
以前に何度も味わっている酷い脱力感と眩暈、だがここまで酷いレベルのを味わったのはたった一度、雪蓮が襲われた時以来だと感じていた一刀。
「…ま…ご主人様?やはり、出陣はお取り止めになった方が…せめてご主人様だけでも襄陽に残られてはどうでしょうか?」
話し掛けられた一刀は紫苑の顔を見て“紫苑だ…”と、当たり前のことを考えた。
しかし同時に“なぜ紫苑なんだ?”と、謎の疑問も浮かび上がった。
自分でも意味が解らず酷い脱力感と眩暈に意識を支配され気を失いそうになる、だがそれは絶対にいけないとなにかが語りかけてくる。
「お館……桔梗様、やっぱり紫苑様の言う通りに出陣は…」
支援
次に語りかけてきた焔耶の姿が視界に映った一刀、焔耶を意識するとまたもや当たり前なことが浮かび上がってくる“焔耶だ…”と。
悪い方の意味でマワる頭で思い画かれたモノは。
「(焔耶が居て、紫苑さんも居て……雛里も居る、その雛里が馬から振り落とされて…)」
酷い脱力感と眩暈が更に酷くなったが無視して考える一刀。
「(焔耶は魏延で…紫苑さんが黄忠で…そして雛里は…鳳統で…!)あぁ!」
突然、声を張り上げた一刀に一堂が驚き、桔梗が話し掛けた。
「どうなられた!お館様」
「いや、なんでもない……悪いけどちょっとだけ待って」
「そう仰られるならば」
一刀の願いに素直に従う桔梗、そうして一刀は深く考え込む。
「(これって落鳳破のフラグ?それとも考え過ぎ?……第一にここは荊州であって益州じゃない、入蜀は何事も無く事が進んだんだ。念の為に落鳳破も避けた……だからこそ逆にそうなのか?
本来ならここ荊州で黄忠の紫苑さんと魏延の焔耶を仲間にして蜀に入り落鳳破だよな…華琳の時の定軍山と一緒で順番狂いか?むしろ二人が揃った戦で条件を満たしちゃたのか?
二手に別れての進軍、落馬による馬の取り替え、紫苑さんと焔耶、俺が桃香の代わり…フラグ…成立か?)」
しえん
226 :
名無しさん@初回限定:2011/05/15(日) 22:28:19.46 ID:dbwLtKxp0
sien
「ご主人様、やはり出撃は延期に」
「(延期?…延期にしても一度立ったフラグは消えない気がするな〜確実にへし折らないと、そこら辺で阻止力が働いてこの嫌悪感なんだろうし……それに、劉表軍が孤立して倒されちまう)」
短くも可能な限り考えての一刀が出した結論は。
「いや出るよ、俺は大丈夫。少し気分が悪くなったけど、頭は打ってないから安心して…だから出るよ」
「そこまでおっしゃるなら…分かりました。全軍、出撃しますよ」
一刀の決意に負けた紫苑が全軍に出陣命令を出し、軍が動き出す。
「あの、ご主人様…私はどうすれば?・・・あわ!私はここでお留守番ですか?」
後半、またもや涙目で語る雛里に一刀は。
「今の俺に雛里を外す余裕なんて有りませ〜ん、仮に有ったとしても手放さないけどね!雛里はここ♪」
自分の馬の鞍を叩きながら雛里に話しかけた。
「あわわ…そうするとご主人様自身は馬をどうするのですか?」
そんな心配をした雛里を突如抱きかかえた一刀、半ば強引に自分の馬に乗せると。
「こうするんだよ!」
自分も自分の馬に乗っかって雛里にぴったりとくっ付いた。
「はい?…あわわ!ご・ご・ごひゅひん、ご主人しゃま!」
228 :
名無しさん@初回限定:2011/05/15(日) 22:35:21.93 ID:dbwLtKxp0
sien
プチパニックになった雛里は噛みまくって何を言っているのか殆どが解らなかった、しかし一刀がたった一言、
「嫌かい?」
と訪ねたら。
「・・・よろしくお願いします」の言葉と同時に『プシュー』となにかがオーバーヒートをおこしたような音が雛里から聞こえてしばらく放心状態になった。
そして雛里が放心状態の間に一刀は紫苑を脇に呼び、進軍させながら語りかけた。
「弓矢の達人、紫苑さんにお願いしたいんだけど」
「なんですかご主人様?改まって」
「これから先、弓による絶好の狙撃場所が表れたら教えて欲しいんだ…名手、一般兵構わず」
「……分かりました、ご主人様」
「助かるよ、紫苑」
「このぐらい平気ですよ、ご主人様のお役に立てるならいくらでも」
こうして、多少遅れてしまったものの劉備軍は出撃した。
◇ ◇ ◇
丘から自軍の布陣を見詰める一団が居た、戦列から離脱していた夏侯淵と典韋が率いる別働隊である。
その身軽さからこれから始まる戦や敵味方の布陣を一望出来る場所探し、今はそこに落ち着いていた。
「自軍の布陣をどう見る?流琉」
「至って普通です。有利でもないですが、取り分け致命的な不利もありません。定石通りの突撃陣です」
支援です。
「その通りだな。兵力が不利なのだから防戦では勝機は見えてこない、一点突破で敵を突き崩し敵が戦線を回復出来ないまで崩すか…相手の大将の首を取ればいい」
そう言いながら丘から視認出来る敵に視線を移した夏侯淵。
劉表軍はまもなく曹操軍と接触する位置、もう一方劉備軍はやや遠いものの開戦にはギリギリ間に合いそうな所にいた。
「だがそれも敵が一つに集まり兵力もほぼ同数の時だな。二手に別れている上に数も報告と違い倍近くはいる。距離が少々離れている感もあるが開戦には十分間に合うだろう、ならば我が軍は二方面作戦を強いられるな」
「流石に…不利ですね」
「あそこにいる者たちが姉者を筆頭に華琳様が率いる我が軍ならなんら問題は無い、いや華琳様ならこんな状況にすらならぬか……しかし、定石はならばこそ
奇襲に弱いか。
ましてや劉備側の大将はあの天の御遣い、徐州攻略の時の後遺症が無ければ良いのだが……」
目を細めて送る視線の先に『鳳』の旗印も見つけ。
「しかもそれに付く軍師は最近劉備軍で伏竜と並んで名を上げている、鳳雛こと鳳統ではないか。軍略に関して諸葛亮より上と聞く・・・奴らにはいささか荷が重過ぎるか?」
言うやいなや弓矢を取り出し、そしてつがえる。
232 :
名無しさん@初回限定:2011/05/15(日) 22:43:28.93 ID:dbwLtKxp0
sienn
「戦場での力量を図るのが目的、と言っても華琳様の大事な兵。無駄に失う訳にもいかぬ…」
と、語りながら弓矢を構えた。
◇ ◇ ◇
遅れた分を取り戻そうと少々移動速度を上げて進軍している劉備軍。
そんな道中、雛里は一人夢心地で浮かれていた。一刀と共に一頭の馬に乗っている為にお互いの身体がぴったりとくっつけているからだ。
軍略の鬼才と言われている雛里も恋愛に関しては素人同然、頭の中で朱里に謝りつつもこのアクシデントと言う名の幸せを噛み締めていた。
一方、紫苑は一刀のお願いで少数の部下と先行しながら襲撃ポイントを丹念に見て回っている。
そうしている内に、それらしき場所を見つけた紫苑は熱心のあまり一刀との距離が少々離れてしまっている事に気付き、兵士たちには不安を与えない様に自然な立ち振る舞いで一刀の傍らにまで戻り囁いた。
その為に少々時間がかかってしまう。
「ご主人様、この先に見える丘からの攻撃が少々危険かと……私程度の腕があれば十分狙えますから、ここは風通しが良すぎるかと」
紫苑に注意を促され左右を見れば確かに身を隠す遮蔽物が全く無い、紫苑ほどの腕前ならば丘から狙えばここは絶好の狩場になると一刀は思った。
234 :
名無しさん@初回限定:2011/05/15(日) 22:49:35.10 ID:dbwLtKxp0
sien
「紫苑レベルの敵がごろごろ居られたら正直困るけどね。忠告ありがとう気をつけるよ紫苑」
「私のれべる?」
「あぁ、ごめん、解らないか…この場合は紫苑が言った通り“紫苑さんに匹敵する腕前の人”って意味を天の言葉で言ったんだよ」
軽い口調で喋ってみるも、益州出立前の明命の部下による報告の中に夏侯淵の名前が有ったことを忘れていなかった一刀。
演義や史実で弓矢による攻撃で倒されたと言われる天才軍師鳳統。
その鳳統が演義の中で討たれる直前に起きた出来事が、その人と同じ名を持つ雛里の身にも起きていた。
場所や時期は全く当てはまらないものの、二手に別れて進軍すること・主力の将が沢山いる中から伴った者に紫苑と焔耶がいること、けれどこんなものはまだ偶然と言えなくもない。
どうしても一刀に心に引っかかるキーワードが弓矢だった、鳳統が討ち取られたと言われている武器。
そこに監視役として“曹操軍有一の弓矢使い”夏侯淵が居るのだ自然と警戒心も高くなる。
更にもう一つ。鳳統に降りかかった厄災の発端、劉備の白馬を借りて乗る出来事が“乗る予定の馬が暴れて、一刀の白馬を借りて乗る”そんな出来事が発生しそうになった。
236 :
名無しさん@初回限定:2011/05/15(日) 22:52:10.79 ID:dbwLtKxp0
sien
せえn
最早一刀から見れば偶然ではなく仕組まれた必然としか思えない、表情も固くなり『(進路、代えられるかな?)』と考える。
更にその表情を見た紫苑がなにかを察しようとした時、一刀は紫苑から警告された丘から光るなにかを見て“咄嗟に雛里を庇った!”
『キィーン!』
直後、澄みきった甲高い金属音が響く。
目標が雛里の眉間で、それを体を張って庇った一刀の右肩に突き刺さる筈だった夏侯淵の矢は、割って入った“方天画戟”に阻まれたのだ。
◇ ◇ ◇
「チッ!外したか」
狙撃を阻止されたことを空気と感で悟った夏侯淵は二射目を放つ為、すぐさま矢を手に取った。
矢を弓につがえて狙おうとした時、謎の気迫らしきものに瞬間気圧され隙を作ってしまった夏侯淵。
一瞬の隙なれど再び狙う相手に意識を戻した時には恋が方天画戟を、紫苑は颶鵬に矢をつがえた状態で待ち構えていた。
そして、ある一定のレベル以上の域いる者同士だけが解る覇気で。
紫苑が…
『それを放ってみなさい。次の瞬間、私の矢があなたの眉間を貫きますわよ』
恋が…
『……撃ってみろ、落として……お前、殺しに行く』
と、物語っていた。
それが決してはったりや嘘ではないことを夏侯淵は感じ取って、撃つに撃てなくなった夏侯淵が居た。
dbwLtKxp0はメール欄にsageて書いて支援してくれ
支援
sien
支援です。
そして十文字が牙門旗の傍らに一つの旗が新たに上がった、それが誰の旗なのか解っていても夏侯淵も典韋も語らなかった。
だがあまりに特徴がある為、文字が見えない部下たちにもそれが誰の旗なのか分かってしまう。
“血で染め抜いた深紅の旗”
その事実に部下たちの間に動揺は無かったものの衝撃は走る。
徐々に後退する劉備軍が夏侯淵の射程圏外まで後退すると夏侯淵もようやくかまえを解けた。
強制的な連続した緊張に流石の夏侯淵も片膝を付いて肩で息をする。
「秋蘭さま、大丈夫ですか?」
心配して話し掛けた典韋に返答も出来ず尚も肩で息をし続ける。
もうしばらくしてようやく息を整えた後。
「流琉。私たちもこの丘から移動、本隊の後方に回るぞ」
「はい」
こうして移動命令を出し夏侯淵たちもこの丘を後にしたのであった。
◆ ◆ ◆
『キィーン!』
直後、澄みきった甲高い金属音が響く。
雛里を狙っていた夏侯淵の放った矢は方天画戟に阻まれていた。
いつの間にか傍らにいた恋が攻撃を阻止していた。
『恋!』
と、叫びかけて矢を放っただろう者を思い出した瞬間。
「 夏侯妙才! 」
半分は無意識で丘に向かって渾身の力で叫んでいた。
しえn
『・・・』
「(追撃が…無い)」
一刀の知る夏侯淵ならとっくに二射目が飛んで来ている筈なのだが一向に飛んでくる気配が無い。
一射目もそうだが二射目も避ける暇など無いと思った一刀は身体を張って雛里を守るしかない考えた。
だが実際には二射目は飛んで来ない。
ひとまずは心に多少なりとも余裕が出来た一刀は周りに見渡す、右側には紫苑・左側に恋がそれぞれの得物で構えて丘に向かって睨みを効かせていた。
「恋?」
ここでようやく“本来、居ない筈”の恋に話し掛ける。
「……ご主人様、平気?」
丘を向いたまま次の攻撃に牽制と警戒を与えながら答える恋。
『なんでここにいるの?』と、続く筈の質問も、今はまだそんな時じゃないと思い直す。
「あぁ、ありがとう。恋のおかげで俺は平気だ」
「……なら、いい」
次に狙われただろう雛里を心配して声を掛けた。
「雛里は平気かい?」
「・・・はい?・・・!。ハイッ!平気です、ご主人様」
咄嗟の出来事に事態を把握出来ていなかった雛里もすぐに何が起きたのか理解し返事をする。
「ご主人様、本当にありがとうございます」
改めてお礼を言う雛里に対し。
支援
「俺は咄嗟に身体を盾にすることしかできなかった、お礼なら攻撃を凌いでくれた恋や。今も敵に牽制してくれている紫苑が先だよ」
まだ夏侯淵の攻撃の脅威から抜け出せていないと判断している三人の表情はいまだ緊張感が解かれていない。
「雛里ちゃんもご主人様もお礼はこの場を抜け出してからね。ご主人様…慎重に、慎重に後退してください」
「……大丈夫、飛んでくるモノ……恋が全部落とす」
「そうね、なら飛んでくる矢は全て恋ちゃんに頼みましょう。ご主人様、安心して後退してください。それと兵の後退指揮は雛里ちゃん、全部お願いね」
「分かった」
「分かりました」
「……ねね、旗を」
その言葉に元気な声で返事が来た。
「了解ですぞ!恋殿」
「えっ!?ねねまでいるの」
「いちゃ悪いのですか?恋殿が居る所に必ずねねも居るのです!まったく、お前があまりに頼りないから恋殿は心配で心配で、こっそりと後を…」
「……ねね」
「は・はいなのです!」
改めて恋に名を呼ばれたねねは慌てて呂旗を掲げる。
ここでも深紅の呂旗は十文字が牙門旗の傍らに並んだのだった。
こうして一刀たちは夏侯淵の攻撃圏内から抜け出すと彼女たちの軍勢に注意を払いながら軍を再編成した。
再編成を済ますと奇襲に警戒しつつ、改めて劉表軍との合流予定地に急ぐのだった。
◇ ◇ ◇
二度にわたる進軍停止がかなりの時間の浪費に繋がり、一刀たちが戦場に着くと戦は既に始まっていた。
曹操軍も明確な理由が解らずとも相手の軍勢が揃うまで待つ程お人好しでもなく、むしろ好機とみて積極的に攻め立てていた。
二度の突撃に戦線が崩れかけていた劉表軍、三度目の突撃の最中に駆けつけた劉備軍が曹操軍に横撃を仕掛けて痛手を負わせ一時後退させる、これにより劉表軍もなんとか持ち直したのだった。
一旦、仕切り直しとなった戦いに曹操軍は与し易しと判断した劉表軍を積極的に攻め立てていた。
劉備軍も再度横撃を試みるも奇襲と異なり、きちんと対応されてしまい初撃ほどの効果が表れ無かった。
戦いに劇的な流れが無くなり両軍の純粋な削り合いに変化した頃、雛里が劉表軍に伝令を出す。
何らかの作戦要請か指示を出した様子だったが今現在、劉表軍に動きは無い。
または最初に仕掛けるが劉備軍なのか?しかし、その劉備軍にも目立った動きが無かった。
現状は曹操軍と劉表軍が正面から激突し削り合い、やや劉表軍が不利な状況。
支援
劉備軍は先陣に魏・中軍に厳・後軍に十文字と黄、更に呂と陳の旗を靡かせながら曹操軍に横から仕掛けて二方面作戦を強いる。
こちらは、旗が後軍に有れど前線で戦っている恋が無双しているだけで主だった戦果が見られない。
その恋も曹操軍に『対しても極力相手にしない、呂布ならば一時後退しても良い、との方針を徹底された』為に思いのほか戦果が上がらなかった。
そんな中、無傷で全くの手付かずな状態の軍勢が居た、曹操軍側の夏侯淵・典韋が率いる部隊である。
兵力は正規の数に比べればやや少ないものの、部隊としては何の問題も無く十分に力を発揮出来る状態に居た。
その部隊の大将、そして曹操軍の監視役も兼ねている夏侯淵は普段は冷静沈着で有名なのだが、珍しいことに今はやや感情的になっていた。
原因はつい先程の丘での出来事らしい…
二射目の動きを一瞬止められた謎の気配、その相手を捜しているのだが…いや既に相手は分かっていたのだが“認めなくなかった”のだ。
あの場に居た者で主な将の気配は全員違う、当たり前だが軍師でもなく残りの将でもなかった。
天地がひっくり返ろうと雑兵は有り得ない、すると本当に残されたのが北郷一刀だった。
しえん
『あの気配の主が北郷一刀?』と結論付く。
決して武勇で名が響かない劉備軍両方の当主、その証拠にいくら気配を探っても既に微塵も感じない。
一般兵士と紛れてしまってるのだ、夏侯淵にしてみれば雑兵と変わらない。
その片割れに武にも繋がる筈の“気迫で圧された?”その可能性に酷く苛立っていた。
いやそんなのは言い訳だった。
本当は何故かあの男、敵将である筈の“北郷一刀に対された行動を取られた可能性”にずっと不快感が溢れ感情のコントロールがまま成らずにいた。
相手は敵将である、敵である自分に敵として接するのが当たり前な筈なのに心は何故か晴れなかった。
「秋蘭様、どうかなされましたか?」
夏侯淵の苛立ちを感じた典韋が話し掛ける。
典韋にも自分をも誤魔化す為に、将に戻る夏侯淵。
「いや、劉備軍の本陣ががら空きにも拘わらず手が出せない自軍にふがいなさ感じてな」
適当に言葉を濁した夏侯淵。
だが濁した言葉もまったく突拍子の無い話でもない、本陣は後方で親衛隊と弓隊のみなのだ。
まさに夏侯淵から見たら、がら空きも同然であった。
最大の障害であろう飛将軍も今は最前線だと報告を聞いていた、彼女ならば動けばすぐにも報告も来るだろうと考慮し
支援
ならば膠着状態のこの戦を終わらせられる、そろそろ兵の損耗も抑える頃合いだとも思ったのだろう。
ついでに相手が居なくなればこの胸の感情も消えるだろうか?と考えた夏侯淵だった。
「夏侯淵隊、典韋隊!劉備軍敵将の北郷の首を取るぞ!突撃準備!!」
「「「応っ!」」」一呼吸後。
「総員突撃!私に続けー!」
「「「オォォォ―――!!!」」」
この戦と自分の感情に決着をつける為に、突撃を仕掛けた夏侯淵であった。
◇ ◇ ◇
「報告!後方の敵、その一部が吶喊してきます。旗印は夏侯と典!」
「分かりました。では十分引き付けてからドラを鳴らしてください」
「了解です!」
まもなくして。
『ジャーン・ジャーン・ジャーン』
けたたましくドラが鳴ると劉備軍の後軍が反転、迎撃態勢に入る。
◇ ◇ ◇
「劉備軍、後方の部隊反転しました!迎撃態勢に入りました」
「想定内の行動だ!…戦う敵は後方支援の弓隊と親衛隊だ。だが、なにも恐れるな!同じ弓隊ならば夏侯妙才直属の部隊は他の軍と違うところを見せてやれ!
そして戦わずして逃げる飾りの親衛隊など恐るるに足らず!そのまま突撃を継続せよ!」
「「「ウオォォォ――!!」」」
『ジャーン・ジャーン・ジャーン』
再度、ドラが響き渡ると劉備軍の劉の旗はそのままに先陣の魏の旗が厳に代わった。
後方の黄の旗は魏に代わり、続けて後軍の本陣だと思っていた部隊は小綺麗な甲冑を脱ぎ、周りと同じ甲冑に着替えていく。
同時に翻していた十文字の旗と呂旗が下ろされた。
そして中軍の厳の旗が黄に変わり、先程後方の部隊が脱いだ甲冑と同じデザインの甲冑を纏っていった。
そして高々と上がっていく二つの旗は“十文字が牙門旗”と“深紅”の呂旗であった。
「にゃー(ご静聴と支援、誠にありがとうございました。ギリギリ、なんとかギリギリアウトで(←駄目だろ)頑張ってます。ちなみに風様、あちき仕事してますよ)」
「夜な夜な緊急回避用に公園から水を汲み出す作業は決して仕事とは認めませんよ、バカ猫」
「にゃー(え〜)」
「『え〜』じゃありません、バカ猫はほっときましょう…では今後の『すけじゅーる』ですが“可能でしたら、ここ肝心ですよ〜可能でしたら”荊州攻防戦(後)・三国私(仮)が表の掲載予定です」
「にゃー(生きてる間は頑張ってやりますよ〜)」
「・・・上の台詞に一部訂正が入ります。『×可能でしたら・○生きていたら』に変更させていただきます」
「に″ゃ―――」
「・・・でわでわ〜皆さんお達者で〜」
特に、『dbwLtKxp0』様のご支援ありがとうございます。
m(_ _)m
まとめサイトの神様、こちらは掲載成されなくて結構です。
乙
乙ですよ
生きていてくれたか!乙
乙
乙
十三号氏乙!
おっつー
/二二ヽ
||・ω・|| < オマエんとこの太守、なんか種馬じゃない?
. ノ/ / > オマエんとこの太守、なんか種馬じゃない?
ノ ̄ゝ
/二二ヽ
||・ω・|| < オマエんとこの貂蝉、なんかおっさんだぞ
. ノ/ / > オマエんとこの貂蝉、なんかおっさんだぞ
ノ ̄ゝ
前回からの続き的な話です。
性的描写がありますのでご注意ください。
無じる真√N 拠点イベント41
※警告
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元にアレンジを加えた話となる場合もあります。
・ちょっとしたオリジナル設定が出ることもあります。
・各勢力の情勢がゲームなどと異なる部分があります。
・各ヒロインと一刀さんを一度は絡ませる予定なので完結まで長いです。
※当方へのご意見、ご指摘など
・URL欄のリンク先(メールフォーム)
・メール欄からメール
・専用UP板のレス
・投下先のスレなど
ご意見、ご感想などはこれらのどこからでも可能です。
お暇なときにでもどうぞ〜
url:
ttp://koihime.x0.com/bbs/ecobbs.cgi?dl=0653
乙です!
今から全裸で読んでくる
乙ッス
それにしても、切れた斗詩は怖ぇなホント
おっつー
乙
斗詩の話は本当に少ないよな、可愛い娘だからもっと注目されるべき
Ob's sturmt oder schneit,
Ob die Sonne uns lacht,
Der Tag gluhend heis
Oder eiskalt die Nacht.
Bestaubt sind die Gesichter,
Doch froh ist unser Sinn,
Ist unser Sinn;
Es braust unser Panzer
Im Sturmwind dahin.
多分釣りなんだろうけどさ‥
パンツァーリートとか全然スレチなもん書いて何がしたいんだよ
しおん
テス
____
/ ___ \
( ̄二 |´・ω・`| \ ただちに影響は?
\ヽ  ̄ ̄ ̄ )
∠/ FA枝野 /| |
( ///
| ,、______,ノ ̄ ̄)
| /  ̄/ /
_|_|____//_
5分後
____
/ \ 影響はないようだ
/ \ ただちに‥ 撤収
/ FA枝野 \
| i ヽ、_ヽ
└コ l ∪
| ,、___, ノ
ヽ_二コ/ /
_____/__/´
今夜か明日あたり七夕SSでも投下しようかなと思って鱒。
おー、ずいぶん久しぶりな感じ
うp板と避難所にはたまに現れてたけどな
専用UP板に投稿したので告知をさせて頂きます。
久しぶりのSSです。
若干、間隔が空きすぎたせいか感覚が掴みにくくなっていて驚きました……。
恋姫†無双小劇場「短冊に込められた想い」
・単発ものです。
・呉√アフターみたいな感じです。
・連載中のものとは関係ありません。
・娘たちが出てます。
※意見などありましたら、スレなりメールやURL欄のメールフォームなりでどうぞ。
URL:
ttp://koihime.x0.com/bbs/imgf/0669-1310387956.txt 七夕過ぎちゃいましたけど、よければどうぞ。
乙です、ちょっとしんみりしてしまった
つまんねぇ
投下乙
こういう話が出来るのも子供のいる呉ルートの特権ってやつですね
明日夜、久方ぶりの無じる真本編投下予定。
他に被る方がいましたら代わりますのでお申しつけください。
DIO様「構わん、行け」
久しぶりの投下楽しみにしていますよ。
久しぶりの無じる真本編でございます。お待たせいたしました。
ようやく新章突入となりました!
今回の話は前章と時間が前後する部分もありますのでご注意下さい。
無じる真√N:67話
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
※意見などありましたら、スレなりメールやURL欄のメールフォームなりレスなりでどうぞ。
url:
ttp://koihime.x0.com/bbs/ecobbs.cgi?dl=0671 暇な時間があったときにでもどうぞ。
おつ
おつおつ
今日はこれを読んで就寝だな
おっつー
バカ猫生存報告、必要か?(笑)
九割方完成してた荊州攻略(後)に不満爆発、ほぼ全てやり直し決定。
それに伴い(前)も修正が必要に・・・orz
そして(前)も、今一から叩き直してます…orz
だから当分無理だと思う?
ああ、せめて水を復活させたい(笑)今日この頃(爆)
清涼剤氏乙!
時間の都合がつけば明日、つかなければ明後日投下できそうです。
ついトリップ確認しちまったじゃねーか
これはエロくなりますって事なんだろうか?
そろそろと思ったのですが、悪い気がするので少し時間空けることにします。
多分、26時頃にまたくるかと。
あと、コテが本来と違ったのはタイプミスです。
新規職人やエロスを期待した方には本当に申し訳ないことをしてしまいました。深くお詫び申し上げます。
では、また後ほど。
おk待ってる
おっけー
お待たせいたしました。専用UP板にSSを投稿しましたので告知をさせて頂きます。
少しずつですが登場人物も増えます。勢力も徐々に規模を増していきます。
色々なものが増えたり大きくなってたり、そんな話です。
今回も前章ラストより時間軸が過去です。
無じる真√N:68話
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
※意見などありましたら、スレなりメールやURL欄のメールフォームなりレスなりでどうぞ。
url:
http://koihime.x0.com/bbs/ecobbs.cgi?dl=0677 お暇なときにでもどうぞ。楽しんで頂けたら幸いです。
朱里は何時も通りだなw
勝手に動いて、善意だからオッケーって
この考えがいつか裏目に出そうで怖いわ
おっつー
清涼氏乙です
ぼくも愛紗のおおきいおっぱい揉みたいです><
日曜投下するかもです。
マダァ?(・∀・ )っ/Π⌒☆チンチン
お待たせしてしまい申し訳ありません。
投下はもう少しばかりお待ちを。
被り投下よけとして少しばかり間隔を空けるとしたら一時くらいなら問題ないですかね?
明後日くらいでいいんじゃね?
スレが違うんだから1時間くらい開けておくだけで問題ないでしょ
同一箇所での投下ならまだしも避難所と外史スレとなるとちょっと判断がしにくいんですよね。
ですが、よく考えたら事前に日曜と言ってしまっているのであまり後にずらすのも違う気もしますね。
というわけで、専用UP板に投稿いたしましたので告知をさせて頂きます。
なんだか長かったですが、ようやく主人公登場。
時間軸はこちらもやっと前章のラスト〜といった話となります。
ちなみに意外と久しぶりなあの方が出てきます。
無じる真√N:69話
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
※意見などありましたら、スレなりメールやURL欄のメールフォームなりこちらのレスポンスなりからどうぞ。
url:
ttp://koihime.x0.com/bbs/ecobbs.cgi?dl=0680 ちょっとR指定入る場面もありますのでお気をつけ下さい。
清涼剤乙
これから読ましてもらうわ
清涼剤氏乙
随分前に離れてから久しぶりにスレを覗きにきたわけだが
清涼剤氏のSSが数作も積まれている・・・だと・・・?
こら読まなアカンがな!
__
__|___|__ ♪
(*´・ω・) ヒャッホー♪
⊂ ∞ノつ ♪
(つ ノ
(ノ
書き忘れていたのですが、明日夜投下を予定しております。
ですが、今回は状況に合わせて予定変更することもありますのでご了承ください。
待ってるよー
おk待ってます
すみません、少々ヘマをやらかしました!
私事の予定がずれ込んでしまいました。
帰宅次第投下するつもりですが、もう少し投下まで時間がかかります。
大変申し訳ありません。
あと、事前に注意を。
今回投下を行う予定のSSはR指定となります。
では、失礼します。
専用板に投稿いたしましたので告知をさせて頂きます。
大分遅い時間となってしまい申し訳ありません。
今回は、というか前回に続いてまたR指定な場面があります。
一本丸々前回に引き続き彼女の話です。
話としてはちょっとあっさりめになってしまった感もありますね。
無じる真√N:70話
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
※意見などありましたら、スレなりメールやURL欄のメールフォームなりこちらのレスポンスなりからどうぞ。
今回はバリバリR指定入る場面がありますのでお気をつけ下さい。
では、お暇な時を見てお読み下さい。
url:
ttp://koihime.x0.com/bbs/ecobbs.cgi?dl=0681
清涼剤氏乙ですー
今から読んでくる
おぉ上がってたか
読んでくるわ
>>317 乙です・・・ふう
ほれ、残りやるからまだのやつはこれ使いな
∧∧ シュッ
( ・ω・)
Σ⊂彡_ノヽ
|\\ソへ
\\\(\
\匚二亅
どうもありがとうございます。
なんだか風邪っぽくて、鼻をかむのに丁度ティッシュが欲しかったんですよ。
とまあ、近況報告を交えた話は置いておいて
次は月曜!
……だといいなあ、と思っております。ではでは〜。
322 :
名無しさん@初回限定:2011/08/13(土) 19:27:38.83 ID:KNaV7DN60
どうせここには熱心に読むやつなんて大していないんだから余所でやりゃいいのに
求めるやつがいるとこでやったほうが互いに幸せだぞ
こここそ居るだろ
どこでやろうと本人の勝手でしょうに
恥も外聞もなく読んで欲しいと思ってたら、各所にマルチで投稿しまくればいいって話になるわけで
投稿するのは書き手の自由
読む読まないは読者の自由
ただ、マナーとルールを守れば良い
まぁ言わんとすることはわかる
だけどやっぱあんま見向きもされないここよりは別のとこで作品との相性がいい読者でも探した方が建設的だろ
きっとまだ出会ってない愛読者がいるんじゃないか?
実際投稿サイトはいくつもあるんだからそういうやつがいる可能性だって十分あるぞ
とは言えこれはあくまで助言だ
命令じゃないからどうとでも受け取ってくれていい
>>326 そうか
じゃあ他所で元気にやってくれ
バイバイ
他所に行かなくても避難所あるじゃないか
ぶっちゃけ清涼剤氏への反応は避難所の方が多い時が多々ある
おまえら、いくら夏だからって荒らしに触っていいわけじゃないぞ。
330 :
名無しさん@初回限定:2011/08/14(日) 08:37:04.90 ID:Ksk4VcB90
清涼剤氏待ってますよー
一部書き直さないといけないので投下は明日朝に変更させてください。
それにしても最近は予告との時間のズラが多いですね。
申し訳ありません。
どんなズラを被ってるのか気になって仕方ないじゃないですかー!
>>332 ズラじゃないズラ。
焦るとどうしても打ち間違ってしまいますね。困りものです。
それはさて置き、専用UP板に投稿いたしましたので告知をさせて頂きます。
おはようございます。
予定から大幅に遅れての投稿となりまして大変申し訳ありません。
またもや主人公から焦点がズレました。いえ、完全にはズレていないんですけど。
今回はお騒がせ名家の二人が中心のお話です。
重要人物の抜けた今、残る彼女たちは一刀不在に何を思うのか……?
無じる真√N:71話
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
※意見などありましたら、スレなりメールやURL欄のメールフォームなり
こちらのレスポンスなりからどうぞ。
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ttp://koihime.x0.com/bbs/ecobbs.cgi?dl=0683 時間の都合がついたときにでもお読み頂ければ幸いです。
乙です
いいはなしだな〜
働きたくないでござるな麗羽様も好きだけどw
こんな展開があってもいいよね
335 :
名無しさん@初回限定:2011/08/17(水) 20:17:39.39 ID:7DNdxruX0
乙〜
七乃が売ってるのは美羽さま人形か
モデル本人はまだ知らないみたいだけどwww
・・・言っとけよ七乃w
お、清涼剤来てたおつ
清涼剤氏乙!
まさかとは思うが猪々子が周囲を見てたのって店探してたのかw
>>334 独自のセンスを光らせるが故に変な方向に行く人ですからね。
ああいう切っ掛けがあれば化けるかなぁとつい期待……しちゃいますが、やっぱり微妙かもw
>>337 小腹が空いてるときは見落とすわけにはいかないでしょうから
普段以上に集中していたことでしょうw
さて本題ですが、次回の投下は二、三日中を予定しております。
なんか新規の読者が入りにくいスレだな。
俺はどうすればいいんだ。
見てるか去るかしろ
もしくはSS書いて盛り上げるかだな
>>339 別に投下する側でなければ厳しいルールとかはないから気楽にすればいいよ。
あといまや外史スレの数少ない職人である氏のSSが
>>1にも載ってるまとめサイトにあるから未読なら次話までに読んでくるといいよ。
>>339 ほとんど私が一人で使わせて頂いているような状況ですから
初めて見た方は正直戸惑われてしまうとは思います。
スレに関するお叱りもメールフォームなどを通して度々受けておりますし
本当にすみません。
あと、現在このスレに投下している書き手は極少数ですが
これまでに投下して下さった方は沢山います。今もなお帰りをお待ちしている方々もいます。
そういった書き手さんたちのSSを読み、感想を書くのもスレ的にはありです。
ですので、まずはまとめにある色んな書き手さんのSSを読んでみるのもよいと思います。
欲を言えばスレに慣れて書き手となってくだされば……なんて思っていたりもしますw
長文失礼いたしました。
恋姫†無双はオワコン
続編があるならまだオワコンじゃなかっただろうね
とうとう見限られたか
恋姫のSSは書けないけど、調べ物してるうちに三国志には詳しくなったよ
でもそんな知識はSSを書くのには全然必要でもなんでも
なかったのかもしれない
小ネタ的に使うなら便利じゃね、三国志の知識も。
主人公?メインヒロイン?なにそれおいしいの?
そんな状態が依然続いておりますが、まあ今回もそんな感じですw
今回は前回の中心となった内の片方に焦点を当てています。
あと、キリよくしてあるので少し短めです。ご了承下さい。
無じる真√N:72話
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
※意見などありましたら、スレなりメールやURL欄のメールフォームなり
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ttp://koihime.x0.com/bbs/ecobbs.cgi?dl=0685 少しでも楽しんで頂ければ嬉しいです。
清涼剤氏乙です
おつおつですよ
清涼剤氏乙
読んできまーす
見たところSS探しスレじゃなくて書くスレっぽいけど
好みに合いそうなSS、ってここで聞いたりしていいのかな
本スレでSSの出展聞くなら外史スレの方が良いと思うよーとアドバイスされてここに来たんだけれど
投下専用のスレではなくSSスレだから問題はない
ただ避難所しか見てない人も多いからどっちで聞くかはお好みで
まとめにある作品ならまだしも外部の話は好かない人が割といるから注意は必要
前に外部のSS紹介したやつが原因で荒れたこともあったし
>>353 むしろそういう質問は人の多い本スレでするべき
外史スレに落とされたSS読みたいなら
>1のまとめサイトで探してみてね
他のサイトの場合なら本スレで聞いてみよう
外史スレは基本ゲーム版準拠、オリキャラは添え物か長編で都合上ならなんとか
オリ主、クロス、アニメ版など一刀さん基点の外史で無い場合は、他のサイトって感じ
>>353 なんか勝手にルール作ってる住人いるみたいだからもう避難所行った方がいいみたいだな
傾向ってことだとは思うけどね。
探すなら理想郷の捜索板で聞いて探した後、これみたいな展開・文章のある?って聞かれると答えやすい。
よそでやれや鬱陶しい
うーん結構解答が揺れてるなぁ・・・
特に特定の物を探したい訳ではなくて
一刀が話す未来の話や技術に驚いたり感心したりする一同、みたいな短編が好きなんだけど(魏呉蜀問わず)
真本編でも呉導入部とか雪蓮拠点会話二回目が好きなもんで
ここはここで公開されたもの限定で聞いた方が良さそうだから、とりあえずここのもの限定ってことにしておく
そういうのあるかな?
>>358 外部物はもう一個有るSSスレの方で取り扱う感じっぽいね
外部にあるものはそっちで聞いてみようかな
>>362 短編だとわからないけど、長編なら大方の作品はそういう場面は入ってると思う
あと外部ものを探したい場合はarcadiaってサイトの捜索板で探した方が多分返答の数も多いと思う
避難所のン十倍は利用者がいて、自分で該当作品の捜索願を作る形でスレ立てするから解答をちゃんと貰える
それに避難所ってここから流れた連中も多いから外部のSSに関する返答は1こ、良くて2こ帰ってくればいいって感じだから期待できない
別に本気で探したい訳じゃないなら避難所でもいいとは思うよ
まあ、理想郷行くのが無難だよな。
こうやって結局理想郷行けとかなるから人が増えないんだろうな
だって、人いないところで、合わないことを質問させて荒れる展開は避けたいじゃん。
色々見て回ったほうが
>>362も今後も色んなSSと出会う機会が増えるしあちこちおすすめするのもいいと思うけどな
大体別にどっちかだけの住人でいなきゃならない決まりもないし
ここと理想郷を巡回リストにいれて両方を見つづけたっていいんだしなw
それにこの
>>362は理想郷利用するからってこっちを見捨てたりはしないと思うしね
なんか勘違いしてる人がいるようで、なんだか悪いことしたな
俺としては「出てけ」と言いたいんでなく、あくまで「選択肢」を増やしたつもりだったんだわ
もしかしたらってこともあるし向こうも一度目を通してみるといいと思うぞってことで薦めただけだから強制するつもりはないんだ
いろんな可能性を見てそれからどこをどう利用するかを本人が決めた方が後々いいと思うからな
めんどくせーなぁ
好きでスレ見てんだから黙ってろ
370 :
名無しさん@初回限定:2011/08/27(土) 00:48:08.71 ID:9nX4eReR0
遅まきながら清涼剤氏乙です!
次回更新予定は29日です。
さげ忘れスマソ・・・
そして本人に遭遇ktkr!w
待ってまーす!
申し訳ありませんが、投下遅れます。
遅れるのは全然問題ないんだけどどれくらい遅れるのか目安を書いて欲しかったかも
のんびり待ってまーす
言われて気がついたのですが、確かに変更後のことを書くべきでした。すみません。
昨夜は薬飲んですぐに寝るところだったとはいえ気が回らなかったですね。
次回同じようなことがあったときには配慮に気を遣おうと思います。
では、専用板にUP致しましたので告知をさせて頂きます。
少々投下が遅れてしまい申し訳ありません。
今回はまるっと一本主人公視点。
軍の中でも長く下ヒにいたあの軍師に関したお話です。
この辺かなというところで切ってあるので、次回へと続きます。
無じる真√N:73話
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
※意見などありましたら、スレなりメールやURL欄のメールフォームなり
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ttp://koihime.x0.com/bbs/ecobbs.cgi?dl=0687 読んで少しでも良かったと思って頂けたら幸いです。
おつー
白衣装の雛里って、凄い似合いそうだな
この程度のクオリティで更新頻度がこれはないわな
一般的な職人なら更新の早さでガシガシ勝負かけてるレベル
やる気ないならさっさとやめちまえよ
>>381 別に更新速度は普通だと思うけど?
本当にやる気無いのなら数週間〜数ヶ月ごとの投下になると思うし
あー確かにそうだよなぁ
週刊ならまだマシなほうだわ・・・
>>382-383 そうなの?
俺がいつも見てるところだとこのくらいのはポンポン投下されてるから遅いくらいだと思ってた
どうもここの住人と感覚が違ってたみたいだなスマン
>>384 俺もちょっと暑くていらつきながらブーたれたんだけど
冷静に考えてみると別に遅いってことはなかったわ
>>384 まぁ場所ごとに違いはあるからね勘違いするのは仕方がないかもね
だけど何か理由があろうと安易に煽るのはやっぱよくない
そういうのって言われた本人だけじゃなくてROMってる人も良い気分しないよ
>>386 確かに軽率すぎたな
マナー悪くならないよう気をつけることにするわ
>>883 残念、その役目は
>>882の恋姫で、筋肉ダルマがドキドキワクワクして暴れたから被害が凄くなっちゃた・・・
しかし、今日仕事なのに…既にこの時間、どうしよう?
裏に書き込もうとしたんだけど、NGワードで書き込めない。で、NGワードが判らない。orz
マジキュー呼んだ
前スレに預言者がいた
ハイクロ風雲拳
スマン誤爆
久々に書き込みあったから覗いてみたら誤爆とはw
流石にそろそろ保守しといた方がいいよね。
完全に墓場と化しとるな
ひどいひどすぎるよ(´;ω;`)ぅぅぅ
遅くに恋姫にハマったとはいえ・・・
やっとたどり着いたとおもったらこの有様とは・・・
>>395 たしかにここよりはましだった…(´;ω;`)ぅぅぅ
どっちにせよSS作者さんの扱いがひどすぎるお…
一刀さんが消えた喪失感をすこしだけ味わえたよ…
週刊なんてむりだよ、二―トじゃないんだから。
書いたことない奴にはわからんだろうが、五分で読めるような文章でも書くのには五十分かかってると思え
それでも早い方だ、拘る人は句読点一つを打つか打つまいかで10分吟味する人もいる
あんまり無茶を言うな
書いた事の無い俺でも週刊はものすごく早いペースだという事くらいは分かる。
冷静に考えるとプロの漫画家でさえ、週刊を維持するってのは凄い物なんだし
他に生活がある人なら尚更だ。
まとめサイトの神様、まとめサイトの神様。
次からの6レスをタイトル
『謹賀新年』
で、掲載をお願いします。
m(_ _)m
「にゃー(皆様、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします)」
m(_ _)m
「仕方がないですね〜。よろしくしてやるのです」
「にゃー(あ、風様。明けましておめでとうございます)」
「はい、バカ猫おめでとうです。皆さんも新年おめでとうです。今年もバカ猫をよろしくしてやってください。で、今日はなんでまた急になのです?」
「にゃー(リハビリ)」
「りはびり?」
「にゃー(勘を取り戻すと言いますか…今叩いているのとは別に即席でどこまでやれるかを試そうかと)」
「そうですか、ならいくつ桃香なんですか?」
「にゃー(即席ですから四つです)」
「だ、そうです。短いですがよろしく見てやってください」
「…(…なんか気持ち悪いな)にゃー(では、たった四つですがよろしくお願いします)」
謹賀新年
その年、元旦から北郷一刀の受難が始まった。
事が一刀に発覚したのは事態をあまりに心配した一人の侍女による報告からである。
「えっ荀文若、桂花が俺の悪口を言い回ってるって?・・・いつもの事じゃん」
侍女の心配を余所に全く緊張感の無い一刀、桂花に悪口を言われるのは日常茶飯事な一刀に取ってその時点では全然深刻に考えてなかった。
「ですが、聞かされた内容が謀略の域に達してました。それこそ、再び戦を始める為の準備のように…」
「再び戦なんて、それこそ無いよ。今の状況が政務に力を注げるのに一番良い環境だって、桂花の絶対的支配者の華琳が喜んでんだよ。そんな華琳の喜びをわざわざ壊す事だけは桂花はしないよ」
侍女の新たな情報による警告も軽く流した一刀。
「そこまで信用していらっしゃるならば分かりました。ですが念の為にも本人に一度はお会いして確かめた方がよろしいかと…」
「ああ、そこまで心配してくれてありがとう。ちょうど聞かなきゃいけない事が有るから、ついでに聞いてみるよ」
「聞き入れてくださりありがとうございます。それでは私は失礼させていただきます」
丁重な言葉とお辞儀で執務室を後にした侍女。
すると仕事に支障があるのか、直ぐに支度を整えた一刀が執務室を後にする。
そして執務室を一歩出た一刀はなにやら周囲の空気が異様な事に気付く、それは戦直前の謀略が錯綜している時の空気だった。
心なしか周囲の侍女や使用人たちの視線が冷たかったり、疑いが混ざった物であった。
「なにこの殺伐とした空気?元旦からどうしちゃたんだ?・・・ひょっとして本当に深刻な事態なの!」
今更ながらちょっと心配になった一刀はやや早歩き気味に華琳の部屋を目指して動いたのだった。
が、途中に見てしまった光景に一刀は頭を抱える。
まさに謀略・策の嵐であった、魏・呉・蜀の区別なくそのほとんどが戦の時に使用・発動させるレベルの計略であった。
幸いな事はこれが原因による事件が起きてないこと、せいぜい人と人の仲がギクシャクして一触即発な程度である。
それも充分問題だが、まだ『裏切り者の首を跳ねよ!』みたいな事態に陥っていないだけましだと思える程場の空気はどんよりしている。
そんないたたまれない空気の中を通ってどうにか白帝城に用意された華琳の部屋にたどり着けた一刀に華琳から厳しい意見が飛んでくる。
「天の国はつくづく変わっていると思っていたけれど、よもやここまで変わってるとはね」
そんな部屋の中は現代の年末を彷彿させるような慌ただしさだ。
「…なにこれ」
思わず呟いてしまう一刀。
「な、なにって…春蘭から聞いたのよ。天の国では元旦に計略を仕掛けるって…」
・・・
・・
・
春蘭から華琳に伝わった言葉は『一年の計画は元旦にあり』
「華琳…それは、まず初めに計画を立てそれに沿って事を進める方がうまくいくという意味。一年の計画ならそれは元旦に立てるべきである。って意味で、なにも元旦に計略を企てるって意味じゃないだ」
間違えだと一刀から華琳に訂正が入る、それを聞いて蜀・呉にも訂正を知らせる使いの者が走らされた。
春蘭の大立ち回りも挟まれるも、結局は華琳の仲裁で事なきを得るように見えた。
だがしかし、オチはしっかり訪れた。
「…ふ〜う、酷い目に遭った…」
「すまんかったな北郷。詫びとして正月にちなんだ物を受け取って欲しいんだが」
「ん、何?」
「愛紗から聞いたぞ、天の国にはお年玉という風習が有るそうだな」
「ああ、愛紗から聞いたの?なんかwar…!?」
ドゴッ★
適当に見積もってもゆうに五メートルは吹っ飛んだ一刀。
その惨状を見ていた華琳は。
「地面スレスレからの見事に振り上げた鉄拳だったわ…流石は春蘭」
また一刀は吹っ飛ばされ走馬灯のよう感覚に見回れながら。
「(あぁ…落とす拳骨でお年玉(落とし拳)かぁ、愛紗らしい…なんて典型的過ぎるベタなオチなんだ…)」
ドサッ!
地面に背中から受け身無しで落ちた直後、まだ意識の有った一刀は。
「(…でもアッパーは…落としてねえ)」
ガクッ…
その思考の直後、一刀は意識を手放した。
『一年の計は元旦にあり』
逆説的な考えで、元旦に起きた出来事がその年一年の運勢や出来事を占うと言われている。
かなり省かれたもののここに至るまでかなりの恋姫達と一刀の楽しいドタバタ劇が有った。
つまり今年の一年、おそらくは来年・再来年も元旦はドタバタ劇は繰り返され一刀と恋姫達は楽しい時を過ごすであろう・・・
「にゃー(終わりました。実際作業に入ると、今まで普通だったその行為すら勘を取り戻す?思い出すのに一苦労ですね。近々、本編リメイクと荊州攻略前・リメイクと後を載せたいですね)」
「だ、そうです」
「にゃー(風様?)」
「なんですか、バカ猫?」
「にゃー(いつものような毒が無いんですが)」
「あなたも猫なら解るでしょう。動かない獲物をいたぶってもツマラナいのです、早くそこそこ元気に成りなさい」
「にゃー(分かりました、ならお言葉に甘えます。それでは皆様ご静聴ありがとうございました、なるべく近くに伺いたいと思います。では失礼します)」
一刀十三号さん復帰おめでとうございます
何事かあったようですが、取りあえずご無事な事が分かって安心しました
無理はせずに頑張ってください
m(_ _)m
まだまだ大丈夫だろうけど約3週間ぶりに一応保守
保守
過疎杉なので独断と偏見で恋姫キャラをコーエー風に数値化してみた
恋 :統65+武100知45+政30魅65+
桃香:統55+武45+知65-政50+魅100
華琳:統90+武80知80-政75-魅90
愛紗:統75武90知60-政60-魅75
冥琳:統80武65知90+政85-魅70+
朱里:統70武25知85-政90魅70
雪蓮:統80+武85+知55+政70魅75
蓮華:統70武70知70+政80+魅80+
白蓮:統70-武70-知70-政70-魅70-
月 :統50武30知60+政60-魅80
麗羽:統55武55-知55-政55-魅55
美羽:統40武15知30+政30+魅65+
美以:統55+武75知25政25+魅60
貂蝉:統50武100-知70+政50魅5+
白蓮のオール70がやりたかったと予想w
つーか大分控えめだな
恋を武力100にするんなら朱里の知力か政治も100にしていいと思うし、
他のキャラももうちょっと盛ってもいいと思うんだが
能力値を完全無視したただの妄想に構うなよ
しつこく何度も貼られてもうざいだけだろ
ファンブックの能力は五段階しかなかったからな
あれをそのまま比率でおきかえると差が大きすぎるし
6が100、5が90台としても4は80?3が70?だとすれば上に集中するが
今度は軍師や非戦闘キャラの武力、武将の知力などが高くなりすぎる
全体バランスを考えながら作中の描写も考慮していくとなかなか悩ましい
ぶっちゃけスレ違い。
どうしても独断と偏見なんてどうでもいいものを晒したいなら工作板にでも行ってくれ。
作品スレでやるほうがスレ違いだと思うが
こんな過疎状態じゃスレ違いの雑談でもないよりマシだろう
保守がわりに恋姫ならなんでもいいから話題ふってくれよ
三戦で例えてくれ
>>415 どうせ410なんだろうけど自分勝手にスレを私物化するなよクズ
これだけ日が経って職人もいなけりゃ過疎るのは当たり前だろ
どこのスレでも同じこと、現実を見ろ
作品スレではスレ違いと言いながらここではスレ違いをやれという矛盾を押し付ける自己中で傲慢で性格
完全に頭のイカれたバカのようだから相手にしない方がいい
必死にならなくても避難所に書き手も人も健在、自分勝手な行為はマシではなく悪しだよ
恋の強さは他の恋姫の三倍以上って感じ
おい 恋姫いろいろ出すぎてどれやればいいのかわからんぞ
全部やれば良いよ
とりあえず関羽が可愛かったから萌将伝かってくるは
わざといってるのかw
それはやめて大人しく無印やれ
真と無印あるけど、とりあえず真を買えばいいんだな?
原作スレ行かずにしつこくここに居座ってるし
レス内容からしても完全に釣りだな
お帰りなさい、でも昔みたいに賑わってなくあなたを構う人が少ないのごめんね…
テスト
……よし
430 :
とある外史の再始動?(1/2):2012/05/31(木) 02:32:50.07 ID:rC2507lg0
とある外史が…その生をまともに全うすることなく散りかけた…そんな危うい時から数ヶ月。
長らく静かな時が流れていた地に足音が響き渡る。
月光に満たされた大地にヌッと一つの影が差し込む。
それは人……それも少年から青年へと変わりつつある頃合に思える。
彼が身に纏う服は要所要所に汚れも見えるが、月の灯りを受けて、輝いている。
「…………こんなところに」
疲れた空気を漂わせながら、青年は……銅鏡へと触れる。
彼を再び外史へと引き寄せた銅鏡。それが今、眼前にある……そのことを何度も瞬きをして、確認し直す。
「やっと……俺は……」
最後の方は何と言ったのかわからないほど小声になる。その時、銅鏡が光り、うっすらと人影が映り込む。
それは銅鏡の前にある青年の顔には似ても似つかない。凛々しくも可愛らしい顔。
「――と、――ずと」
「え? 嘘……だろ」
「一刀っ!」
呆然とする青年の名前を人影が呼ぶ。それは、紅がかった髪を後ろで結わえた一人の少女。
普段は白を基調とした鎧に身を包んでいる少女だが、今は普段着のようだ……だが、一刀にはそんなことなど些細なこと。
久方ぶりに見た、その姿に……彼は……彼の目頭は熱くなる。
「……また、会えた……」
「会えてないだろ! おい! いつまで…いつまで、私たちを待たせているつもりなんだ、お前は!」
「っ!? …………ごめん」
「もう少しだけ……あと少しだけ待ってやる。だから、必ず帰ってこい」
結わえた紅髪を微かに揺らしながら、少女は真剣なまなざしを向ける。
「ああ……すぐ、戻るよ」
「まったく。このまま、私の存在感が薄くて消滅したら、どうしてくれるんだ!」
「ああ……ああ」
「あれじゃあ、まるで私の人気が無いから打ち切られたみたいじゃないかっ!」
「ああ……ああ」
「聞いてるのかっ!」
銅鏡に写った少女が激昂しているが、一刀はただうなずくだけ。
彼は眼を細め……愛しき少女の姿を懐かしみながら……涙していた。
431 :
とある外史の再始動?(2/3):2012/05/31(木) 02:36:43.78 ID:rC2507lg0
一刀の姿を見て……憤りを静めた少女が、彼同様に眼を細め、優しげな表情を浮かべる。
「一刀……私だって、今は凄く泣きたい……やっと、お前と……こうして話せるんだからな」
「…………うん」
「でも、それくらいじゃ満足できるわけがない」
「…………うん」
「だから、帰ってこい。すぐにとは言わん。でも、早く帰ってこい……」
「………………ああ、約束する」
少ししんみりとしていて、でも穏やかな雰囲気が……流れる。だが、それをぶち壊すように第三者の声が入り込んできた。
「ん? 何を一人でぶつぶつ言ってるんだ、白蓮」
「ひっ!? な、なんでもない……帰れ!」
「いきなり、帰れとはぶしつけな。貴様に言われて、書類を回収しに行ってきたというのに……む?」
「げっ」
紅髪の少女の苦み走った声の向こうから、新たに現れた人物の姿が見え始める。
それは藤紫色を肩口まで伸ばした女性。非常に凛々しく、勇ましささえ感じる風貌……それもまた、彼にとって懐かしい姿。
「む? おい、どうして一刀が」
「き、気のせいだ。気のせいっ! 用事は済んだんだろ? なら、ほら……」
「気のせいなものか……す、好いた男の顔を忘れるわけがあるまい」
頬を僅かに赤らめながら女性が近づいてくる。だが、それを制するように少女の……公孫賛の手が伸びる。
「やめろ! わ、私はまだ話したりないんだ! 後で順番を回してやるから……今はあっち行っててくれ」
「喧しい。独り占めして……自分だけ出番を得ようなどという浅ましい魂胆……わからないとでも思ったか!」
「……っ!? か、華雄……えっと、だな」
図星だったのか、公孫賛の躰が一瞬だけぴくりと小刻みに跳ね、そして停止する。
それを見据えながら、女性が……華雄が鼻を鳴らす。
「ふん。私とて、元来出番など無い身。それ故……気持ちはわかる」
「そ、そうだろう? 華雄だって色々と不遇な扱いだったんだ。私の気持ちも――」
「だが、一度ならず、二度までも抜け駆けなど許してなるものかっ!」
「あ、バカっ、やめ――――アッ」
凄まじい轟音と共に生じた少女の断末魔を残して銅鏡の映像は途絶えた。
一刀は、その様子に唖然としていたが……すぐに気を取り直すと顔を振って気合いを入れ直した。
432 :
とある外史の再始動?(3/3):2012/05/31(木) 02:38:34.08 ID:rC2507lg0
「ふふ……まだ、ちゃんと生きてる。復興は……可能なんだな」
まだ終わっていなかった。これからというところで停止していた外史。
「なら……もう決まってるよな」
もっと続くと思いながらも……唐突に時間が止まった外史。
「俺は……」
様々な苦難を乗り越え……そして、まだまだ待ち受けているだろう外史。
「……絶対に戻ってみせる」
両拳を強く握りしめながら、青年は決意の言葉を口にした。それを切っ掛けとするように気配が静かに現れる。
「ご主人様」
「…………はは、まるで見越したようなタイミングで現れたな。貂蝉」
「良い女というのは……殿方が必要と思った時にそっと手をさしのべる……そういうものなのよ」
「…………まあ、突っ込みたい気持ちは山々だけど。いけるか?」
「ええ、バッチリよ。そうね、お礼は……わたしに熱いご主人様のご子息を激しく突っ込んでくれれば……うふふ」
「却下だ。いいから、俺を戻せっ!」
「んもう……ご主人様のい、け、ずー。しょうがないわねぇ、それじゃあ……いくわよ」
大柄な躰を振るわせながら、桃色の下着を身に纏った人物が一刀の肩に手を添えると……二人の姿が光に包まれていく。
「みんな……戻るからな……待っててくれ」
「あ……そうそう、言い忘れていたんだけど……あの時から、今まであった隙間、そこで起きた事も今を含め話してきたことも……全て消えてしまうわ」
「えっ!?」
「だってぇ、そうじゃないと……外史が成立しなくなっちゃうもの」
「……ああ、そうだよな」
「ま、後は細かいことは気にしないで……わたしに身を委ねてくださればいいのよん」
「なんで……腰に手を回す。お、お断りだぁぁぁぁぁぁっ!」
青年は再び……舞い戻る。己が物語へと……。
静止した時が再び動き出そうとしている。
このまま朽ちるのを待つだけと思われた、外史が……ゆっくりと動き始める。
――――????、再始動――――?
433 :
名無しさん@初回限定:2012/05/31(木) 02:40:11.07 ID:rC2507lg0
お久しぶりです。
いろいろあったあげく、凄まじく時間が……。
本当にごめんなさい。
取りあえず、ブランクが恐ろしいので……本格復帰は、あまり期待しないでくださいね。
積み上げたものが、0に戻ってるっぽいので……稚拙さが中断時の比じゃないはずです。
なのでまあ……もし来るなら、また見てやっても……程度にお考えくださいませ。
本当にすみません。
おつ
久しぶりとか言われても誰かが分からん
以前居た作者なら保管される事も考えて誰だかはっきりしてくれ
436 :
◆q5O/xhpHR2 :2012/05/31(木) 21:50:00.48 ID:rC2507lg0
>>435 ごめんなさい
これで良いでしょうか……
ちゃんと、投下できるまでは名乗るのもおこがましい気がして
それまでは……名乗るつもりが余りなかったので…誠に申し訳ありません
名乗るつもりがなかったら久しぶりとか言わない方が良かったかもね
もしくは名乗れるまでまとめへの保管を保留してもらうとか
まあ何にしてもお帰りなさい
438 :
名無しさん@初回限定:2012/06/18(月) 00:20:13.37 ID:b1jhwIRJ0
テスト
439 :
清涼剤 ◆q5O/xhpHR2 :2012/06/18(月) 00:49:40.73 ID:b1jhwIRJ0
どうもお久しぶりです
えっと……あの、清涼剤です。どうも
前話から半年以上……!?
時が流れるのは早いものですね……ごめんなさい
ようやく、筆を執りましたです
これまでの話を振り返ったりしてましたが……長くてw
ぼちぼちやって行きますので……見捨てないでくださると。ありがたいです
無じる真√N:74話
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
※意見などありましたら、スレなりメールやURL欄のメールフォームなり
こちらのレスポンスなりからどうぞ。
url:
ttp://koihime.x0.com/bbs/ecobbs.cgi?dl=0730 少しでも、読んでみてよかったなぁ……と思っていただけたら嬉しいなって思いますっ
乙、無印の朱里みたいなシチュなのかな
>>440 こんばんは
はい……一応、あそこの拠点イベントの話をイメージしてました
なので天女だったり、前話で羽衣の表現を入れたのですよ
test
書き込みないね
もともと過疎だったが、自治厨がうるさいと雑談もできないから
人が減るだけで増えることはない
それにこのスレには荒らしが潜伏しててな
そいつにとっては避難所だけが残って本スレは衰退したほうが嬉しいんだろうよ
>>444のような全て悪い方に考える被害妄想狂な奴もスレにとっては害悪
問題を指摘されても被害妄想ということにしておけば
このまま何も変わらないから都合がいいもんな
見事な被害妄想
448 :
:名無しさん@初回限定:2012/08/15(水) 11:29:27.51 ID:0tKXJeEq0
わお!
てst
久しぶりに直投下してみます
ちょっと、いつもと違う感じを考えながら書いたので
ひっかかるとこは数点あるかもです
では
来い!!
夏の華
熱い日差し……どこからともなく、聞こえてくる蝉の声。
冷房器具なんてものが無いこの時代。そよそよという扇から来る風くらいが清涼なものだった。
いや、よく考えてみれば、かつて真桜が開発した……扇風君なるものがあった。
しかし、それも本人以外には調節できないため、今は蔵の中。
ああ……本当に惜しいものだとほんの少しだけ肩を落とす。
くだらないことを嘆いていると、汗水垂らして国のため民のためにと駆け回る足音が熱い空気を切り裂くのが聞こえてくる。
廊下や庭園、外などを慌ただしく走る足の音。何かを話し合う声。街の雑踏。
そうした様々な音に耳を傾け、手でしたたる汗を拭いながら思い出すのは……今日のような暑い夏の日。
†
その日も、とてもとても暑かった。茹だるような暑さに皆、顔を赤らめている程だった。
「たまらんな……この暑さ」
「そうだな、姉者。流石にこうも暑いと調練に参加している兵達の士気も下がるというもの」
「本来なら軟弱な弱卒なぞいらん! と言いたいが、今日の暑さばかりはなぁ」
そう言いながら春蘭は青空にて爛々と身を輝かせる太陽を見上げる。
この日の日差しは普段以上に強く、気のせいか照り返しの方も厳しく多少なりとも苦しめられる。
「こら、北郷。なんだそのだらしない顔は。しまりのない顔が一層情けないぞ」
「う、うるへぇ……春蘭だって、いつもの覇気が感じられないぞ」
「ば、バカを言うな。この夏侯元譲が暑さごときに音をあげるわけがなかろう!」
「そうだぞ、北郷。姉者の取り柄である壮健さがそう簡単に減るわけがないさ」
「うーん……それも、そうか」
元気はつらつでない春蘭というのは些か彼女らしくないのは正論と言えなくもない。
多少頭があれなところがあろうとも、元気で明るいのが彼女の魅力でもあるのだから。
「三人とも。そんなとこで談笑とは、随分と余裕じゃない。調練とはその程度なのかしら?」
「か、華琳っ!? いつからそこに」
「華琳様! いらっしゃったのですか」
「さっきからここにいるわ。確かに今日は不快な程に暑いわね……でも、だからといってそれはないんじゃないかしら?」
含みを込めた笑みを浮かべながら視線にそれぞれの反応が返る。
「か、かかか、華琳様! 私はしっかりと励んでいたんです。ですが、北郷の馬鹿者がだらけていたので叱咤していたところでして……」
「あら? そうだったかしら?」
「春蘭ーっ! ちょ、ちょっと待ってくれ、ご、誤解だ。俺は別にだらけてなんて。な、なあ、秋蘭?」
「…………ふ、どうだったかな。兵達を見ていて気づかなかったよ」
「んなーっ!?」
僅かに口端をひくつかせながら堪える秋蘭。どう見てもわかっていて、敢えてなのだろう。
「ということは、一刀……これは決まりよね?」
「ちょっと待ってくれ」
「春蘭に存分にしごいてもらいなさい。そうすればへたれてなんていられないでしょうからね」
「そ、そんなーーーーーっ」
†
長い春蘭によるしごきが終了した後、全員揃って城内へは戻らず、別の方角へと向かっていた。
そこには、先ほど調練を行っていたのとは別の一団が場を占拠しており、なにやら騒々しく駆け回ったり叫んだりしている。
「おーおー、やってるなぁ」
ぐったりしながらの声だったが、集団の中にいた一人の少女には届いたらしく、ひょこっと姿を見せる。
「あ、華琳さまに隊長たちも、こんの暑い中、よう来たなぁ」
「なに。調練ついでさ……少々のびてる者がいるがな」
「しゅ、春蘭がやりすぎなんだよ……」
「何を言うか、貴様がここのところたるんでいるせいだろう」
そんな言い合いに呆れた表情を浮かべながら真桜が口を開く。
「隊長も春蘭さまも、こんな暑苦しい日までようやるわ……」
「それで真桜、例の兵器、調子はどうなのかしら?」
「あんじょう進んどるで」
「そう。どうやら、成果は上々の様ね」
「それにしても、まさか俺の朧気な知識からこれほどの大砲を作り上げるとはな。流石真桜と言うべきか」
「にししし、まあ、ウチは天才やしなぁ……あ、でも……華琳さまの助言あってこそやけどな」
「………………」
ご機嫌な真桜とは正反対にやけに不機嫌そうな者が一人だけいた。気づいたのだろう、秋蘭が声をかける。
「どうしたのだ、姉者。そんな嶮しい顔をして」
「いやな、あのようなものが果たして本当に必要なのかと思ってな」
「どない意味やねん?」
自身の作品の必要性を問われて真桜がむっとした表情を浮かべる。
「あのような大層な絡繰りなど無くとも、この夏侯元譲一人いれば十分だ、と言っておるのだ。無駄な金をつぎ込む必要があるのか甚だ疑問でならんわ」
「姉者……」
「いいのよ、秋蘭。大方、あれに活躍の場を奪われるのではないかと焦っているのでしょう」
「う……うう、そのようなことはありません。ですが華琳様、このわたしがいれば、やはり必要ないではありませんか」
「そのようなことはないわ。この兵器を実戦投入できるようになれば、兵卒の負担や損害も大いに減るもの」
「……そ、そうかもしれませんが」
「大体、貴方ほどの人材は他にはいないのですからね。大事にしないといけないでしょ?」
絡繰りと春蘭なら、どちらをとるか。それはこの場にいる誰にしても即答だろう。
「でも、それよりなにより……貴女への負担が減り、美しい肌が少しでも保てるならそれに超したことはないですもの」
そう言いながら春蘭の頬にそっと触れる。春蘭の顔がみるみる真っ赤になる。
「か、華琳さまぁ」
一応の納得はしたのだろうか。それよりは満足そうな感じがしないでもない。
どちらにしても、取りあえずの収束はなったとみて間違いないだろう。
「さてさて、こんなところで立ち話ってのもなんやし……一発見ていかへん?」
「あら、いいの? 幾ら試験中とは言っても、そう容易くはないのではなくて?」
「大丈夫やて。そんな手間取るもんやないしな。ちゅうか、ある程度準備を手早くできひんなら、そら兵器として微妙になるやん」
「なるほど。確かにそれはそうだな」
「そうね。では、是非とも見せてもらいましょうか」
「ほいきたー。ど派手に一発かましたるでー」
そう言うと、真桜は集団の中に戻り指揮を執り始める。それに従い全員が連携をするように動いていく。
そして、少しだけ日の傾いた空に……一発の爆発音が響き渡った。
「おお……これが、あの大砲の威力なのか」
「報告で聞いてはいたが、これは想像以上ですね、華琳さま」
「ええ。確かに上出来ね、よくやってくれたわね、真桜」
「へへん、まあ、ウチにかかれば大したことあらへんよ」
照れくさそうに、かつ誇らしげにはにかむ真桜。
相当な自信作だったのだろう。そして、相応の反応が来たのだから満足するのもうなずける。
「そうそう、それとやな。作成方法と手順は伝えてあるし、あとはウチでなくても作っていけるで」
「そう。ならば、あなたは総指揮に移りなさい。具体的な作業は他のものに任せてもよいでしょう」
「う、ウチが総指揮ですか。いやまあ、華琳さまがそうしろっちゅうんなら吝かやないけども」
「なんだ、何か不満でもあるのか?」
「滅相もあらへん、ただちいと驚いただけですて。てことで、その任、謹んで受けさせてもらいます」
「よろしい。ところで、一刀。あなたは先ほどから何を考え込んでいるのかしら?」
「…………ん? あ、いや。ちょっとな、うーん。折角夏だし……」
「あら、何か思いついたの?」
「ん? へへ、秘密」
「あら? この私に対して隠し事をするというの?」
「北郷ー!」
「ま、まあまあ……後の楽しみってことで、な」
その言葉と共にふっと笑いが零れた。
†
尋常ならざる暑さに参っていた日から、幾日も経過したある日のこと。
城の一角から、とんでもない爆音が響き渡った。それは、本当に予想だにしない事故だった。
蔵に籠もって作業を行っていた真桜が何らかの失敗をして、爆発させたらしいとのこと。
当然、ことの発端に対して詰問がなされたのは言うまでもないこと。
「実は……俺のいた世界でさ、夏……特に祭りの時なんかに見ることが多い花火っていうのがあってさ」
「花火? なんだそれは」
「えっと……その火薬とかの調合をして、それを発射することで夜空に綺麗な火花をあげるんだ」
「つまりは兵器と言うことか」
「違う違う……夏を満喫するためのものなんだ……本当に綺麗なんだよ見ほれるくらいに」
「なるほどな。なんとなくは想像が付いた、姉者へはこちらで補足を入れるから。続けてくれ、北郷」
「ああ。まあ、それでさ……街の人たちや華琳達にも見せてあげたいなって思ってさ」
そこまで言うと、深々とため息を零す。
「なるほど、それで……一刀。貴方は真桜に依頼したのね。その花火の作成とやらを」
「あ、ああ……そうだよ。そしたら、今回の事故が起こって……」
秋蘭の補足を受けた春蘭が眉間にしわを寄せて怒声をあげる。
「貴様は勝手に……そんなことを真桜に頼んだというのか。この馬鹿者が!」
「……ごめん」
「まあ待て、姉者。北郷も華琳様や我らのこと、それに民を思ってしてくれたことだ」
「秋蘭」
何ともすまなさそうに秋蘭の顔を見る。秋蘭は腕組みしたまま、ため息を零すと強い口調で続ける。
「だが。姉者の言うことももっともだ。あれだけ危険なことだったのならば、先に話を通すのが筋というものだろう」
「そうだな。本当に申し訳ないことをした……」
「今回は怪我人が幸いにも皆無だったから、いいけれど。もし、一番近くにいた真桜に何か会ったときはどう責任を取るというの」
落ち着きの中に重みを含んだ語調での言葉。それを受けて、一層身を縮こまらせる。
「面目次第もない……本当にごめん」
「もういいわよ、秋蘭の言う通り思っての事なのと被害が施設の損壊のみで済んだことに免じて不問に処すわ」
「ありがとう。華琳」
「ただし、次にまたこのようなことがあったときは、その首……躰と別れを告げるものと知りなさい」
「…………ああ。気をつけるよ」
とんでもないことをしたのだと肩をがっくりと落とす。それを見ながら僅かに表情を緩める。
「まったく……それで? 人員としては、如何ほど必要なのかしら?」
「え? もしかして……続けても、いいのか?」
「当たり前よ。それを成し遂げれば民に憩いを与えられるのでしょう? それに、成功すれば翌年からも風物詩とできるわ」
C
「うむ。他国との一層の交流が図れ、なおかつ人が一時期としても少しでも多く寄りつくようになるやもしれません」
秋蘭が同意するようにこくこくと頷く。
「二人とも……」
「なにより。あの真桜が、たった一度の大失敗で諦めるとも思えないもの」
そう言ってくすりと笑う。続くように場に朗らかな空気が流れる。
「違いない。真桜なら、この程度でやめるなんて納得できひんてー、とか言い出しそうだ」
「とにかく、まずは真桜へ対し改めて依頼するということで、よろしいでしょうか。華琳さま?」
「ええ、結構よ。人員に関する点もよく纏めて置いてちょうだい。それから……そうね、その花火とやらを打ち上げる場所の確保もしておきなさい」
「はっ」
「これでいいかしら? 一刀」
「ああ、ありがとうな。華琳!」
こうして花火という、一大行事は大きな規模となってり進んでいくことになった。
†
本格的に花火の開発作業に着工してから、早一ヶ月ほど経っただろうか。
屋台も普段とは風貌を変えて、ほんの少しだけ華やかさを帯びている。
街のあちこちに掲げられた灯火はいつもより多く、宵闇を照らす月を手伝っている。
そう……今日は祭りの日。
「いやぁ、大盛況だな」
「そうだね、兄ちゃん。なんだかボクまで気分が盛り上がってきちゃうよ」
「はは、わからなくもない……だが、季衣」
「にゃ?」
季衣が不思議そうに首を傾げる。
「既に大量に屋台の出し物を平らげてるわけだが……大丈夫なのか?」
「えー? 何言ってるのさ、これくらいまだまだだよ。本番はこれから」
「……そ、そうか。俺は改めて季衣の凄さを知った気がする」
「これくらいで驚いているようじゃ、あなたもまだまだね。一刀」
「華琳は驚かないのか……」
「ご褒美として料理を振る舞ったことが幾度もある私が驚くと思って?」
「……慣れてるんだな。なるほど」
そんな話をしているのをキョトンとしていた季衣が何かを見つけて声を上げる。
「あーっ」
「どうした、季衣?」
「春蘭さまですよー、ほら」
そう言って示した指の先には、確かに春蘭の姿。何かを探すようにキョロキョロと辺りを見回している。
「おーい、春蘭!」
「……っ、ほ、北郷。そこにいたのか」
「ん? 俺に何か用でもあるのか?」
「いや、実はだな。はて……何を言うんだったかな」
「おい! 忘れたのかよ……」
「ええい。貴様がさっさと姿を現さんからいかんのだーっ」
「俺のせいかよっ!」
春蘭がむーっとした表情でがなり立てていると、その横に彼女の妹がゆっくりと現れる。
「姉者……。それは流石に理不尽というものだぞ」
「む、秋蘭……」
「すみません。華琳様……姉者がこのような感じで」
「構わないわ。これはこれで……ね」
「そうですか。ならば良いのですが……それと、真桜からの言伝です」
「真桜から?」
「はい。北郷と華琳様に花火の準備が整ったことを伝えて欲しいと」
「お、そうなのか。とうとうなんだな……」
「まあ、そういわけでだ。北郷……華琳さまを連れて行く案内役を頼めるか」
「もちろん、よろこんで」
「あのー、それボクも行っていいんですか?」
「ええ、構わないわよ。一緒に行きましょう、季衣」
「やったーっ」
嬉しそうに満面の笑みを浮かべる季衣。微笑ましくてその頭をそっと撫でる。
「んじゃ、季衣と俺と華琳と……二人ってことか」
「いや、私は警邏の仕事があるから後ほどということになる」
「え、そうなのか? じゃあ、春蘭は……?」
「わたしもだ。非常に残念でならんがなぁ……」
本当に残念そうな表情を浮かべながら、苦虫を噛むようにそう吐き捨てる。
「姉者……警邏の方は、私が帳尻をあわせておく。だから、華琳様たちと存分に楽しんでこい」
「な、いいのか。秋蘭!」
春蘭は、キラキラと眼を輝かせて秋蘭の顔を見つめる。
「構わんよ。今日という日くらいはな……良いですよね、華琳さま」
「……まあ、いいでしょう。秋蘭が大丈夫というなら、大丈夫でしょうし」
「華琳の言う通りだな。まあ、どっちにしても、何かあれば春蘭も季衣も飛んでいくだろうしな」
「というわけだ。良かったな、姉者」
「あ、ああ……感謝するぞ、秋蘭。では、参りましょう華琳様」
許可を得たことで抑えきれないのか、さあ行こう、やれ行こうとばかりにそわそわする春蘭。
全員が顔を見合わせて微笑を浮かべると、秋蘭とだけ別れて四人で花火会場へと向かうことにした。
星々が今日という日を祝すようにきらりと天上から人々を見下ろしている……いつまで、この平穏が続けばいいのにと思わず考える。
色々な話をしながらワイワイと会場までやってくると、遠くの方に真桜の姿が見えた。
彼女は打ち上げの指揮を執っているらしく、こちらに手を振るだけで徳に近寄ってくることはなかった。
「ほう、あれが花火というものか……本当に空に花を咲かせるのか……」
「大丈夫だよ。真桜の腕なら心配ないって」
「そうですよ、春蘭さま〜」
「む……そうか」
頷きはするものの、どこか綽然としない様子の春蘭。
「春蘭。あの子のことを信じなさい……それと、ことここに及んで騒ぎ立てるのは無粋よ」
「うう……わかりました」
「良いこね。ふふ、聞き分けの良い子は嫌いじゃないわ」
「はいっ」
沈みかけていた春蘭だったが、たちまち普段の明るい表情へと戻った。
「さて、いいかな? えっと、これからやることが上手くいったときは。俺がたまやーって叫ぶから。続いてかぎやーと叫んでくれないか」
「はあ?」
「そういう作法なんだよ。少なくとも俺のいた世界では。だから、折角だし、な?」
そのように促されると春蘭は怪訝そうにしながらも頷く。
「む、むむ……よくわからんが、かぎやーと叫べばよいのだな」
「ああ。たまやーに対してかぎやーだ」
「かぎやかぁ。よくわからないけど、わかったよー」
「はは、まあ俺も詳しくはわからないし。まあ、その場のノリ……いや、さっき言った通り作法ってことだな」
「随分といい加減な習わしもあったものね。あなたの世界ではそれが当然なのかしら?」
そう言って半ば呆れと驚きを表すような表情を浮かべる。
「こっちほど……昔の風習とか、そういうのを大事にしてないからなぁ」
苦笑いを浮かべつつ、頭を掻きながら答える。
確かに風流さなどがあるのとは別にその根源というものはある。
でも、もしかしたら、そういったものは余り気にし過ぎるのは野暮なのかもしれない。
「まあ。あなたの世界ではそうであるのなら、それはそれでよいのではなくて」
「う、うーむ。まあ、そうかなぁ」
「それよりも……今は、この世界で……共に楽しみましょう。この一瞬をね」
そう言って目配せをする。
月の明かりに照らされた表情が少し煌然としているように見える。そんなことを思って言えると、ひゅるるるという昇天音がする。
そして夜空に舞い上がる一瞬の火柱。それは大きな花を咲かせた。
黒い下地に映える華麗な大輪の花を見つめながら思う。きっと仲間達も皆どこかでこの美しい花を見上げているに違いない。
「たまやー!」
「か、かぎやー!」
その日は……本当に、本当に皆大いに盛り上がった。まさに祭というに相応しかった。
そう、天井知らずの楽しさを感じたものだったのだ。
†
あれから、時は過ぎて……今がある。
現在は、夜風を浴びながら筆をさらさらと動かしていた。
しかし、そうしているうちに時間はあっという間に流れてしまっていたらしい。
すっかり辺りは暮れていた。薄暗くなった空には星々が輝きを競い合うように点在している。
「…………ああ、もう夜」
ぽつりと呟くと、丁度その役目を終えた筆をそっと置いて立ち上がり中庭へと出る。
次の季節の虫たちが変わり目だと言うように泣き声を彼方此方であげている。
虫たちの合唱に耳を傾けながら、ゆっくりとした足取りで庵へと赴くと、そっと腰を下ろす。
そよそよと流れる風がうっすらと浮かんだ汗を拭ってくれる。
手に持った扇でパタパタと扇ぎながら、町の方を見る。今日はどこか騒がしかった。
遠くの人々の喧騒までもがここまで聞こえてきそうな……そんな様子だった。
「そういえば、今日は祭……」
あの日と同じように、人々が祝いと感謝を込め、盛大に祭りを催しているのだ。
「すっかり歳を取ってしまったということ……か」
若い若いと思いながらも、気がつけば大層な歳になっている。
戦で勝利を得るため、国の……大陸の平和のためにと使われた手もすっかりしわくちゃにもなるはずである。
あの戦乱を同じ側で駆け抜けた輩も、皆既に離別を迎えている。そう、残ったのは自分一なのだ。それを思い出す。
「…………あれからもう何十年……」
皆、あちらでは元気にやっているのだろうか。そんなことを考える。
だが、待望の瞬間が訪れてすぐに消える。
夜空に一輪の花が咲いている。大輪の花。
それに続く美しき花々が星の煌めきに負けず劣らず夜空を彩っていく。
ああ、美しいと思う。
まるで……あの日のように風雅で美麗な夏の華。
花火に奪われた眼を細めると、緩慢な動きで口角をつり上げる。自然と緩やかな笑顔が浮かぶ。
「ふ……今年も綺麗……」
そっと瞼を下ろす。
そろそろだという自覚はあった……だからこそ、後処理を終えて、最後の一筆を入れたうえで花火を見上げているのだ。
もういいのだ。思い残すことはなくなった……満足いく時間を過ごした。
何年も何十年も同じように人々の喧騒と花火の音に耳を傾け続けた、この日も、もうお終い。
(だって、ほら……目の前には……)
かつての仲間であり家族であった大切な者たちが勢揃いしている。
花火の様に眩しい笑顔を浮かべる仲間達。そこへ向かって駆けていく。
とっても躰が軽い。まるで、あの頃に戻ったかのように足が進んでいく……。
(……また、皆一緒に……)
再会を祝すかのような、盛大な音が、夏の華が花開く音が……そのとき聞こえたような……そんな気がした。
以上。これにて、投下終わりです
どうも、お粗末様でした
必要以上に烈しく乙!
おつおつ
清涼剤おっつー
こんばんは、清涼剤ですー
今回は『無じる真√N:75話』でございます
いやぁ、どうにもペースの方が……ホントすみません
もう少しポンポン出せるといいですけどね
あと、一つ。PCクラッシュって凹みますよね( ´・ω・)
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
※意見などありましたら、スレなりメールやURL欄のメールフォームなり
こちらのレスポンスなりからどうぞ。
URL:
http://koihime.x0.com/bbs/imgf/0736-1348415252.txt
おつおつ
テスト
どうも、清涼剤です
予定通り今夜いけそうです。時間は22時頃になるかと思います〜
どうも、こんばんはーっ
清涼剤でございます。今回は無じる真√N76話でございます
今回は……あの人のお陰でエンジンがかかりやすかった気がしますw
この調子で行けるといいなぁと思います(´-ω-`)
無じる真√N:76話
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
※意見などありましたら、スレなりメールやURL欄のメールフォームなり
こちらのレスポンスなりからどうぞ。
楽しんで頂けたら幸いです
それと……ずっと言い忘れていたことを一つ
励ましのお言葉をくださった方、本当にありがとうございました!
お陰で今も頑張れてますよ〜 (`・ω・´)ノシ
URL:
http://koihime.x0.com/bbs/imgf/0738-1350133219.txt
おつー
てs
て
てすと
てす
どうも、清涼剤でございます
投下ペース遅く、内容もあれで申し訳ない限りです
取りあえず今年のSS納めをさせていただきます
それでは、今回は無じる真√N:77話をお送りいたします
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
※意見などありましたら、スレなりメールやURL欄のメールフォームなり
こちらのレスポンスなりからどうぞ。
今年最後のSS、内容が少々乏しいですが楽しんでいただけたら幸いです
それでは、来年もどうぞよろしくお願いいたします……よいお年を
URL:
ttp://koihime.x0.com/bbs/ecobbs.cgi?dl=0748
おめおつ
どきっとな
改めまして、あけましておめでとうございます
こんばんは。清涼剤です
新年最初の投下は勿論、無じる真です!更新遅いのだから当然ですかねw
というわけで、今回は『無じる真√N:78話』をお送りいたします
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
※意見などありましたら、スレなりメールやURL欄のメールフォームなり
こちらのレスポンスなりからどうぞ。
今年が皆さんにとって良い年でありますように
それでは、本年もよろしくお願いいたします
url:
ttp://koihime.x0.com/bbs/ecobbs.cgi?dl=0749
おつ
二ヶ月以上書き込み無いね
てことで、保守
テスト
test
こんばんは。清涼剤です
もうどんなペースなのやらですが……忘れた頃の更新です
『無じる真√N:79話』をお送りいたします
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
※意見などありましたら、スレなりメールやURL欄のメールフォームなり
こちらのレスポンスなりからどうぞ。
url:
ttp://koihime.x0.com/bbs/ecobbs.cgi?dl=0756 ちょっとずつですが進めていきます。目指せ完結……
本気乙
外も含めて止まってる所が多い所おつおt
どうもこんばんは。清涼剤です
流れは出来てるのですが文章化でもたついております
ゆっくりやっていきます
というわけで
無じる真√N:80話をお送りいたします
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
※意見などありましたら、スレなりメールやURL欄のメールフォームなり
こちらのレスポンスなりからどうぞ。
url:
ttp://koihime.x0.com/bbs/ecobbs.cgi?dl=0757
おつおつ
面白かった
こんばんは、清涼剤です
マイペースにやらせていただいております
今やってる章はあと数話。全体は今章プラス一、二章といった予定となっております
ただ、次章からは恐らく、これまでの伏線(?)を回収してく流れが中心となりそうです……
なにはともあれ
無じる真√N:81話をお送りいたします
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
※意見などありましたら、スレなりメールやURL欄のメールフォームなり
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おつおつ
491 :
名無しさん@初回限定:2013/04/30(火) 09:08:47.84 ID:vpOUjQM70
otunn
いつも読んでるよ
こんばんは、清涼剤です
無じる真√N:82話をお送りいたします
ここまで緩やかだった展開も今回で急変です
漸く、あれやこれやが出てきます
発想が安易というか安直というか拙いですね。申し訳ありません
なんというか、楽しく書いてるだけになってます。はい
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
以上の点に思うところがある方は読む際にはよくご注意ください
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ご意見、ご感想のある方は、お好きな媒体から、お気軽にどうぞ
本編はtxtで専用UP板にアップしております。
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>>491 とても励みになります
どうもありがとうございます
楽しんで書くのがいちばんですよー
乙乙
test
どうも、こんばんは。清涼剤です
無じる真√N:83話をお送りいたします
場面の繋ぎはやはり難しいですね
流れを細かく考えようとするとこんがらがってしまいますw
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
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おつー、良い感じだな
どうも清涼剤です。こんばんは
無じる真√N:84話をお送りいたします
戦闘というか戦は難しいですね
今精一杯書けるだけのものを書いてるので気にはしませんがw
でも、少しずつでいいからちゃんと描けるようにはなりたいものですね
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
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おつー
ぎりぎり滑り込みの清涼剤です。こんばんは
無じる真√N:85話をお送りいたします
二カ所で行われた戦も漸く終焉を迎えつつあります
この章もあと少しです
一応話も収束していけばとは思いますねぇ
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
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投下おつ
502 :
名無しさん@初回限定:2013/06/05(水) 21:30:56.31 ID:iG0CAiX30
miteruyo
どうもこんばんは、清涼剤です
無じる真√N:86話をお送りいたします
解消されていないことが多々あるわけですが
それでも、この章はこれでおしまいっ!
……まあ、おっつけ解消されていくとは、はい
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
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おつおつ
どうも、お久しぶりです。清涼剤です。
色々身辺であり、非常に執筆ペースが落ちてしまい
その結果、投下が遅くなっており申し訳ありません
さて、今回は
無じる真√N:89話をお送りいたします。
(警告)
・アブノーマルな描写が入ることもあります。
・18歳以上向けのシーンも時折あります。
・資料を元に独自な考えで書いています。
・話の流れも同様で資料を元にアレンジを加えています。
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誰も居ない
(´・ω・`)ノシ いるお
英雄譚が出たら華雄の真名は今度こそ判明するんだろうか
出ないからあれ
いい加減わかれよ