エロゲ業界人の愚痴 その94

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500黒愛美 ◆quRbRHQLJQ
「自由の名に値する唯一の自由は、われわれが他人の幸福を奪い取ろうとせず、
また幸福を得ようとする他人の努力を阻害しようとしない限り、
われわれは自分自身の幸福を自分自身の方法において追求する自由である」
――J・S・ミル

自由を否定する自由を認めるなら、自由の概念は存立し得ない。
故に、自由主義は、単なるレッセフェール(為すに任せよ)を意味しない。
自由主義は、自由な社会に紐帯としての規範を要請する。

そして、そうした紐帯を自由の論理の中で許容するためには、
規範が自由な表現と言論によって構成されているという前提が必ず必要になる。
それ故、「表現の自由」が最上段の自由概念としてあらわれる。

社会が「悪い」と決めたことはしてはならないけど、「何が悪いか」を議論する自由を奪ったなら、
「悪い」と決める過程自体の公平性が損なわれる。
だから、どんなものであれ、「表現の自由」は原理的に守らなければならない。

「表現の自由」は、社会の紐帯たる規範を決定する前提条件であり、規範によって表現が縛られるべきではない。

もちろん、先にミルの言葉を引いたように、
その「表現の自由」が他者の自由を侵害する場合には、「自由を否定する自由」を避けるために、規制が加えられるべきだろうけどね。